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ひな祭りに妻へリングシューでも

#季節イベント事情

我が家は子供がいないこともあって、
桃の節句や端午の節句は他の行事よりも忘れがち。

スーパーの惣菜売り場でもインスタグラムでも、
ここ数日やけにちらし寿司を見かけたのはそのせいだったかと気付く。

あまりに意識していないと、なぜちらし寿司かもピンと来ないものだ。

ちょっと脱線するが先日も、
「お世話になった方へカステラを」と思い百貨店に寄ったら、
地下食品フロアに長蛇の列ができており、先にはチョコレートがあった。

「話題の商品か?新店か?」と10秒ほど考えて、
数日後にバレンタインが控えていることを思い出した。
(中高生男子の知ってるけどわからないふりのやつではなくw)

そんなバレンタイン当日は妻が、
入れ物がかわいいからと随分前から置いてあった缶を大事そうに開けて、
「1つだけやで」とチョコを分けてくれた。
若干ブルームが出ていたけど、まぁ十分美味しかった。

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話をひな祭りに戻して。

・・・・・

とはいえ妻も女の子ではあるなと、ケーキでも買ってこようか、と思った。

桃…ピンク…、あ、最近アマンドのリングシュー食べてないな。


#リングシュー

ご存知の方も多いであろう今や老舗の洋菓子店『アマンド』は、
ロゴも外観も一目でわかるピンク色で、昭和からずっと銀座にあった。

アマンドといえば『リングシュー』が看板で、
ドーナツのように中心に穴の空いた形状が特徴のシュークリームだ。

固めに仕上げた黄色味の強いカスタードだけでなく、
しっかり甘いホイップも一緒にハードなシュー生地でサンドして、
上からたっぷりと粉糖がかけられている。大きさはCDくらいか。

食べたい(僕が)。

このリングシューには小さい頃からとても思い入れがあって、
父が頻繁にお土産で買って帰ってきてくれた。

上に蓋を引き上げる昔ながらの白い箱はツヤツヤと光沢があり、
コケシテープと呼ばれる金色の紐で十字に縛られた様は、
いかにも甘くて美味しいものが入ってますよというオーラを放っていた。

蝶々結びをほどくと、斜めに立てかけ合うように重なったシュークリームが、
10個前後だったと思うが、行儀良く2列で並んでいた。

今思えば、あれはクラブ遊びが好きだった当時の父が、
同伴の待ち合わせついでに自分の家へのお土産を買うとか、
遅くまで開いていたので、帰りしなに罪滅ぼしがてら寄って買うとか、
きっとそんな感じだったのだろう。

あー、だからおじさまに重宝されるアマンド側もあえて、
リングシューは水分量が多くない仕立てにしていたのかもしれない。
少々時間が経っても大丈夫とか、酔っ払って傾けても平気とか。知らないけど。


#アマンド銀座店

そうと決まればアマンドへ行こう!とホームページで開店時間を調べた。

…が、なんと銀座店は昨年2020年11月いっぱいで閉店していた。

ページには、「1968年6月より52年間、長きに亘り」とあり、
「コロナ禍に於ける厳しい情勢が続き、」とも記されている。寂しい。

でも良かった、六本木店など は引き続き営業しているとのこと。

そして、その終わりを知らせるページの中でも新たな発見はあった!

何かしらの外来語だと思っていた“アマンド”は「甘人:あまんど」らしい♪(´艸`)

・・・・・

で、だ。

今日のケーキはどうしようか、という当初の問題が残った。
もう口はリングシューだけど、かと言って六本木はフラッと行くに少々面倒。

うん、近場のいつものケーキ屋にしよう。

この経緯と結論は妻には内緒だ。

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