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人生の折り返し地点で今までの自分に嫌気がさした、残り半分は自分に後悔のない人生を。

石垣島で海に沈む夕日を眺めながら、この沈んでいく太陽は誰も止めることができないんだよなと人間の手に負えない自然が心地よく感じました。自然と共に生活するのって良いですね。私も石垣島が好きになってしまいました。

後半は、人生の折り返し地点にたった竹内ちゃんが選んだこれから生き方。
どれだけ人に言われても変われないけれども、自分で気づいたからもうそうするしかない。新しいことにチャレンジしていく姿に勇気をいただきました。

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その時その場所でしかおこりえない
偶然の一瞬を写真で切り取る

竹内:ある時、ウェディングの写真を撮っていて気づいたの。これってウェディングフォトっていう仕事だけど、もしかしてドキュメンタリーフォトを撮っているんじゃないかって。ウエディングの撮影って海岸とか草原とか自然の中でもよく撮影をするんだけど、海とか空の表情って同じ時はひとときもない。風もそうだし、潮の満ち引きも関係するの。それらの状況を自分のなかで考慮して、今日はあそこの浜へ行こうとか決めるんだよね。そこにお客さんを連れて行って、その日にしか撮れない写真を撮る。自然相手だと同じ状況って再現不可能。だからドキュメンタリーなんじゃないかってね。

──潮の満ち引きとか確かにあるね。意外と大変なんだねウエディングフォトって。

竹内:そう、天候とか月の周期とかめっちゃ気にしてる。

──ちなみに、ドキュメンタリーフォトってどういうの?

竹内:ドキュメンタリーフォトって、私が思うに偶然の産物なんだよね。シャッターを下ろすその一瞬に歩いている人とか、天気とか、水が滴る瞬間とか、全ての同時進行している要素がピタッと巡り合わせたかのように揃って美しい絵になる瞬間があるの。そういうのってやっぱ痺れるよね。写真じゃなきゃ撮れないって思う。

そう考えると大学の時に撮っていたのも全部ドキュメンタリーフォトだったんだと思った。あの時は適当に撮っていたけど、今しかない瞬間を残したいっていうのが根底にはあった。だから最初の仕事は取材撮影や商品撮影がメインだったからはあまり面白いと感じれなかったのかも。世界観をつくりこんだりする事に私はあまり興味がないのかもね。


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今までの自分に嫌気がさした
人生の残り半分は勇気出して自分を出していこう!

竹内:私、40歳になって今までの自分の生き方がものすごい後ろ向きだったていうのに気づいたんだ。私って自信がなくていつも過去を後悔して、未来のことは不安で起こりもしていないことを想像して悩んでた。あと、自分のことを表現するのも苦手で、ずっと自分を押し殺した人生を歩んできてたんだよね。それにいよいよ嫌気がさした。半分来たんだとしたら「残りもそれで生きていくの?」って自分に聞いてみた時に、もうそれは嫌だなと思って、だから「残りの半分は勇気を出して色々やってみよう! 死ぬまでに今までの分、色々出し切らないと!」って思った。

前は、自分の気持ちがすごい外に向いてたんだよね。自分がやりたいって思うことも、カッコ良く見えるからとか、他人からの目線や評価を気にしていた。でも、今は自分がどうなったら心地いいんだろうって自分の心の声に耳を傾けることができている私がいるの。今まで、私なんて価値のないダメな人間って自分を全否定していたけれど、今はそんな自分でも大丈夫だよって言えるようになった。もう一人の私がよしよししている感じ。


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自分の強みは放浪してきたこと。
旅も写真も好きだからそれでいい。それしかない。

──後半戦の竹内ちゃんはどう生きていくの?

竹内:今まで好き勝手生きて、いろんな経験もして、いろんな人に与えてもらってたんだよね。だから次は誰かに何か伝えたいなって思っている。自分が思うこととか、今まで見てきたこととか伝えたい。表現者になりたいなって思う。そして、それが誰かの助けになったらいいなって。

例えば、生きるのがもう嫌で死にたいって思うような人がいたら、ちょっと顔をあげて世界を見てみなよって。世界は広くていろんな人がいるんだって気づいて欲しいし、自分で自分にブレーキをかけるのはもったいない。生きている限りやろうと思ったらなんだってできる!ってね。

──そうだね、諦めたら終わりだもんね。
  じゃあ、どんな風に伝えていくの? 

竹内:私は、自分の人生振り返ってみると旅しかしていないって気づいたんだよね。あと写真もだね。だから、それを長所にして、旅の写真を使って何かしていきたいと思って、gypsywalk っていうブランドを立ち上げたの。まだ全然これからだけど、考えるよりとりあえずどんどん行動していこうって思って。今は手探りでまだ先のことは何も見えてないけど、一つずつやっていくプロセスが楽しいから多分間違ってないんじゃないかなって思う。

──「楽しい」って思えるの、大事だよね。
   しかし、このTシャツのおじさん、いい味出てるね〜。

竹内:そう! 写真選んでいたらなぜかインドのおじさんが私に語りかけてきたの。インド行った時はもう2度と行くもんかって思うぐらいハプニングだらけだったけど、写真を選び出すと全部インドのおじさんを選んでた。これはもう、もう1回インド行かないけんなって思う。(笑)


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──このTシャツ着てインド行ったらいいんじゃない?(笑)

竹内:あ、いいね! 場所覚えているから、写真のおじさんに会いに行くのもいいかも。(笑) また旅行に行けるようになったら、撮影を目的とした旅行をしたいな。例えば T シャツの新シリーズ作る旅とか自分で目標決めてどこか行きたい。あ〜また、バックパックできると思うとめっちゃ嬉しい!


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昔から好きでやっていたことは今、自分がやっていることと何かしら繋がっているのかもしれない。そう考えると素直に自分が楽しいと思うことを選んでいくので間違ってないと思えた。目の前に道はないけど、後ろを振り返ると道ができてるみたいな感じかな。

社会に出ると「こうしなきゃ」を浴びせられて楽しむことを忘れてしまいがち。ちょっと立ち止まって自分の幼き頃のワクワクを思い出してみたいなと思いました。

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〈プロフィール〉
Yumiko Takeuchi
1981年生まれ フォトグラファー&ビデオグラファー
大学卒業後、5年間大阪にて広告写真事務所に勤務。
2008年より2年間、オーストラリアへ滞在。
様々な出会いや経験を経て、帰国。
またアジアを始め、サウスアメリカ、アフリカ等、各地へ旅行を続ける。
2012年、フォトグラファーとして再始動。
日本、グアム、バリ島での活動後、石垣島を拠点にウェディング、ポートレートの他、フォトジャーナリストとして写真を撮り続けている。

Yumiko takeuchi portfolio
@yumikotakeuchi_photo
@yumikobigote  


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