見出し画像

【J2リーグ】【第26節 ロアッソ熊本対大分トリニータ】

こんばんは、最近はDAZNで試合を見返すのが難しくなったので大変です。。


対戦成績は互角の大分、相性は悪くないだけにここから天皇杯でJ1撃破の勢いに乗っていきたいところ。
そんな両チームのスタメンとシステムは以下の通り。

◼️前半
試合が始まると、いきなり大分が熊本のPA内に侵入してくるなど攻勢に出てきます。

いきなりヒヤッとさせられますが、熊本は右サイドハーフに阿部を起用していることもあり守備で対抗します。
いつもの大本スタメンなら右ウイング然とした高い位置取りで、守備にも奮闘しますがストッパーも務められる阿部の起用で安定感が増した感はあります。

その代わり攻撃でのスタート地点は低く、竹本や田辺と同じく大木サッカーらしいサイドハーフとして動きます。
パスワークを重視しつつサイドを攻略していくところは、昨季やっていただけにお手のもの。
右サイドを安定させたところで、熊本も攻勢に出ていきます。
13分と16分には竹本のミドルシュートが炸裂し、大分を脅かします。

対する大分は、お互いの攻撃が落ち着くとGKを使った攻撃をし始めます。

GKをラグビーのクォーターバックのように使い、一気にサムエルをターゲットとした長いボールを届けていきます。
サムエルにボールが収まれば野村、保田のセントラルMFにレイオフ→前向きでボールを持たせる狙いのように見えました。

熊本のハイプレスをひっくり返していく狙いというのもあったのでしょうが、天皇杯まで含めた連戦で疲れもあるでしょうし、サムエルのタレントに頼った、ということでしょうがこれが熊本には効きました。
低い位置から繋いでいくサッカー、撃ち合い上等のサッカーをしてくる相手には熊本のハイプレスは滅法効きますが、今回の大分のようにシンプルに個に頼るサッカーをしてくる相手、中央を固めて深く守るサッカーの相手には押されてしまう。
タイプ的にはJ1でいえば札幌と同じタイプのサッカーなので、この問題はこれからもついて回るものと、改めて突きつけられた感はあります。

それでもなお攻撃的に立ち回った熊本は、35分に先制点を手にします。
平川が蹴った左サイドのCKのボールがファーサイドに陣取っていた黒木へ飛んでいき、逆サイドにダイレクトボレーを突き刺して先制点を挙げます。

先制点を取った熊本は無敗ということもあり、自慢のキープ力を駆使してゲームをコントロールしに掛かるかと思われましたが、40分に左サイドのクロスからサムエルのボレーで追い付かれてしまいます。
34分にも同じような形でサムエルがボレーでゴールを狙っており、熊本の最終ラインの高さ不足を狙う形は持っていたのでしょう。

44分には熊本がボールを繋ぎ、島村がシュートを撃つ形もありましたがゴールを割るにはいたらず、前半1-1で折り返します。

◼️後半
ハーフタイムに入ると両チーム交代。
熊本は粟飯原に代わり伊東俊を、大分は松尾に代わり渡邉を投入。
ここから試合が大分に傾いていきます。

49分には伊東のポスト→島村のシュートと理想的な形での攻撃がありましたが、その直後の53分には左サイドのボールから抜け出した渡邉がキープし、追い越してきた藤本がボールをかっさらってGK田代まで抜いてゴールを挙げます。

その後は熊本の直近の傾向として60分以降から運動量がガクッと落ちてしまう傾向があり、今回もその状態に。
こればかりはしょうがない、プレースタイルが体力を伴うものである以上はどうしてもついて回るもの。
プレスの仕方を変えるなり時間帯指定してその時間帯だけハイプレスをかけるなり、やりようはあるけれど、1アンカーで3バック、オールコートマンマークに近い形でやるのであれば攻め倒す、キープし倒すしかないというのが熊本の実情。
『攻めながら休む』という感覚を持たない限りは、この問題は続くと思われます。。

71分には左サイドのCKを交代で入った伊佐のダイビングヘッド→こぼれ球を上夷がプッシュして3点目を奪取、終戦。。。
熊本も道脇、田辺を投入しますが劇的に変わる訳でもなく、そのままタイムアップ。
リーグ戦5試合勝ち無しに終わりました。

◼️総評
ボールを握って闘う、攻撃を展開する、というところは出来ています。
選手のラインナップにもよりますが5レーンを埋めて選択肢を増やす、というところまで出来ています。

ただいかんせんサイドの深いところの攻略は左サイドの松岡の突破に任されていたり、比較的人を多く割いて攻略に掛かっている右サイドは深いところまでボールが入らなかったりするなど矛盾した状態になっていますし、それが相手にも把握されてしまっている感はあるのかなと感じます。

また相手を引き出す為に引き付けて出す、動くという部分や勝負にいくことが少なく簡単にバックパスに逃げてしまったり、組み立て直しが多すぎたりクロスが少なかったりしているように見受けられます。

何よりまだ平川を完全開放に至ってないのかな、と感じることがあります。
どこで平川をフリーにして何をさせるか、どこで力を発揮させるか、というのが今はあやふやに感じます。
キープ力もあるので簡単に頼ってしまっている感はありますし、使いどころによっては必殺技になり得る選手なので、こういう時こそ基本に立ち返って個性をもう一度整理してほしいと思います。

この記事が参加している募集

#サッカーを語ろう

11,062件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?