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かこたび(中国地方一周編・広島県、尾道市)

わたしが学生時代に行った旅行を振り返る記事、その2。
「尾道」おのみち。

中学生のときに読んだ、赤川次郎原作の「ふたり」は、とても心に残るものであった。

この作品を大林宣彦監督が映画化したものが、「新・尾道三部作」のひとつとなっている。

内容を知っているからこそ、映像化されたものを観るのには恐怖心があったが、それを越える奥ゆかしさが、この作品にはあった。そしてこの作品の舞台は新・尾道三部作とあるように、尾道。これが、私がこの地を訪れた理由である。

どの景色をみても、「映画で見た」という既視感があった。そんな不思議な感覚にとらわれた。

きっと映画には出てこない景色も多くあったが、そう思ってしまうほどに、この作品から感じる「尾道らしさ」は多かった。心のどこかで、「もう一度あの作品をみたい。」といつも思っている。

それにしても、尾道には階段が多い。
坂歩きには自信があるので、ひとり旅、自分のペースでスタコラさっさと足を進める。
すれ違う観光客の方、息を切らしながらも楽しそう。

歩けば歩くほど、良いことをしている。
と感じるのはどうしてなのだろうか。

観光客より、猫の方が数が多いように感じた、冬の寒い日だった。

気に入った写真を、いくつか載せてみる。

階段を登ったさきにあるお寺のおばあちゃんは、とても親切な方だった。

ゲストハウスで出会った女性も。

ひとり旅をしていると、人の心遣いひとつひとつに、いたく心が動く。

「寂しくないの」
ひとり旅が好きという話をすると、
必ずと言っていいほど聞かれること。
素直に答えると、寂しい、のかもしれない。
だが、旅行をしているときはふしぎと
この感情は忘れているというのも、正直なところ。
ひとりだから感じること、思うこと。
そんなことでいっぱいで、むしろ「空白」「余白」がなく、忙しいのだ。
だからわたしも、きっとこれからもこんな旅を続けていくのだと思う。

#中国地方 #旅行 #ひとり旅

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