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家に居場所がないと働き方改革は進まない…かもしれない。

少しずつですが気軽に思ったことを書いていこうと決めました。ひとまず1週間。

先日、とある経営者が「リモートワークを推進するにあたり最後まで強く反対していたのはベテラン社員だった…。」と語っていました。理由を尋ねると「家に一日いるとか息苦しくて無理です。」「コロナ離婚になりますよ…」と何度も言われて、彼のためだけにオフィスを用意したらしいのです。。。ちょっと、極端な例かもしれないけれど、これはコロナ以前から聞くセリフ。働き方改革プロジェクトを進める際にも「早く帰って何すれば良いんだ」「家に帰ったとこで気を遣うだけなんだよ」みたいな、ベテラン社員の方は一定数いらっしゃいました。その結果、早く終わったとしても部下に声をかけて飲みに誘う。これは、もしかしたら部下が帰ってからジムに行ったり、本を読んだり、他業種の友人と会ったり…と何かしらの機会を奪ってしまうことにもなりかねない。

若い方と話すと「社外勉強会(最近はなんかコミュニティがいっぱいある)とかに行きたいのに上司の意味不明な話を聞かなきゃいけないのが辛い」みたいな事も耳にしたことがあります。

私は今40歳なので、ベテラン社員の気持ちも何となくわかる。ちょっと前までの日本企業は長時間働くことが良しとされてきました。これには経済も関係していて、高度成長期時代は大量生産大量消費がキーワードで、勝つためにはスピーディーに大量の商品を作る必要がありました。製造業がビジネスの基本にあった時代です。

長時間働くことで同じような商品を大量に生産していました。

そういえば、こんなCMもありましたね…今聞くとブラック認定されて終わりそうですが。

大量に同じ商品を作る必要があるので、長く会社にいて経験が積むことがよしとされていました。多様性よりは、できるだけ皆んなが同じ考え方でいることが重要視され上司と飲みに行ったりしながら、会社の風土や考え方みたいなものを理解して、染まっていくのも大切な仕事の一部だったのです。

「なにそれ…あほらしー」みたいな声が若い方から聞こえてきそうですが、この時代には、この働き方が勝ちパターンであり正しかったのです。実際、日本は経済大国になりました。

しかも、専業主婦が良しとされた時代でもあり家庭のことは妻がやり、夫は仕事に邁進する。長時間働き、時には転勤して…家の中のことは妻に任せきり。できる妻であればあるほどに、家事や育児を完璧にこなしてくれるので、家のことは分かるわけがなく…居場所がなくなって当然というか。

ちなみに、現在の我が家は共働きなので家事や育児に関する情報格差は殆どありません。夫が知っていることは私も知っているし、私が知っていることは夫も知っている。結果的に、苦労や悩みが無意識に共有されやすい。一方、育児休業中や保育園時代は私が殆どの家事と育児をこなしていたため、情報格差が大きく、娘が寝る瞬間にテンション高めに玄関のインターホンを鳴らす夫に殺意すら覚えました。飲みかけのコップがテーブルに置かれているだけで「”私の家”を汚さないでほしい」とよぎった意識にハッとした経験もあります。なので、普段家にいない人が邪魔くさいと思う妻の気持ちも分かってしまいます…。

なので、ベテラン社員が家に居場所がなく辛くなる気持ちも何となくわかります。そして、日本の社会を引っ張ってくれてありがとうございます!という敬意もあります。

一方で、時代は変化しています。今回、リモートワークで浮き彫りになったけれど定年退職後にも同じようなことが起こる可能性は多大。

生涯を一つの会社で過ごすこともなくなり、中途入社で入ってくるような部下の方が視野が広い可能性もあります。若い世代は、SNSを通じて色々な繋がりを広げています。社外コミュニティに属して新しい知見を得たりもしています。

新しいビジネスを作っていくことが価値パターンになりつつあり、会社だけで学べる時代は終わってしまったのです。多様な場所から得た知識や経験を会社で活かせるような体制をベテラン世代は作る役割を求められているのではないでしょうか。

人生は”仕事”という要素だけで作られているわけではないからこそ、色々な要素を組み合わせて、それぞれが相乗効果を出せるような生き方がしたいなぁと思います。

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