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働くことは休むこと。睡眠時間と生産性の関係。

仕事柄、生産性の高い働き方をするためにはどうしたら良いのかをいつも考えています。

そこで、仕事中の時間管理やプロジェクト管理などのノウハウが大切なのはもちろんですが、生産性の高い働き方を考える時には「どう働くか=いかに休むか」を合わせて考えるのはとても大切なポイントです。

なぜなら、生産量というのは私たちのエネルギー(心と身体)によって変化するからです。同じ8時間でも本人のエネルギー量によってアウトプットの質も量も変わってきます。

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それでも、多くの方を見ていると「沢山の仕事を終わらせるためにはどのように働けば良いのか」に頭を悩ませ、いかに休むのかまで考えらえていないように感じます。そして、エネルギー量の低い状態のまま長時間働くことで生産量を担保しようとしています。

ただ、この働き方には限界があります。従来の形ある「モノづくり」から、形の見えない知的生産物を創造(想像)していかなければならないナレッジワークが大半を占める現代。良質なアウトプットをスピーディに出すため為には自律的に休むノウハウも大切です。

そこで今日は一日の中で最も長い休息となるであろう睡眠についてまとめてみました。

ちなみに、仕事中の休憩の取り方を纏めた記事はこちら。

まず、睡眠と日中のパフォーマンスにはどのような関係があるのでしょうか?

米ペンシルバニア大学などの研究チームが行った実験では、被験者をさまざまな睡眠グループに分けて比較、パフォーマンスの差を調査しました。横軸が実験開始からの時間を示し、縦軸は、注意力や集中力を調べるテストに対する被験者の反応速度を表しています。

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※1(図表:EJIMA DESIGN)※Van Dongen HP et al. Sleep(2003)より改変

たとえば徹夜したグループでは、初日、2日目と成績が急激に下降しています。蓄積した疲労などの影響で、脳の働きが急激に衰えたからだと言われています。ここで、興味深いのが6時間睡眠のグループです。こちらは徹夜ほど急激ではないものの、14日後の結果は2日連続で徹夜したグループと同程度にまで落ち込んでいます。このことから7時間から8時間の睡眠が大切だと言われています。

その他にも、アメリアの睡眠学会が発行する学術誌『SLEEP』で行われた実験では、スタンフォード大学の男子バスケット選手10人に、40日間、毎晩10時間の睡眠をとらせたところ、フリースローの成功率・スプリントの数値・リアクションタイムの速さなどが大幅に向上したという結果も出ています。

睡眠と日中のパフォーマンスは密接に関係しているのが分かります。だからこそ、最近では「睡眠」が重要視されており、世界的に有名なビジネスマン達もその重要性を唱えています。

たとえば「Amazon.com」の共同創設者である世界有数の資産家ジェフ・ベゾス氏も、8時間睡眠の必要性を訴える人物。自身の著書にも「どんな心配事があっても、電気を消したら5分後にはもう眠っている」と豪語していました。

リベラル系ニュースサイト「Huffington Post」の創設者アリアナ・ハフィントン氏(女性)も「睡眠時間の少なさなんて、なんの自慢にもならない」と、“忙しい自慢”ばかりの男性たちをTED内で一蹴。睡眠こそが成功の鍵だと語っています。

また「Twitter」共同創業者のジャック・ドーシー氏。現在は共同創設者兼会長。日々のチェックリストを作り自分の行動をパターン化させていることでも有名ですが、その内のひとつが“7時間睡眠”だと語っています。

私自身、睡眠時間が短くなるとパフォーマンスが下がるなぁと感じます。同じ作業でもコンディションによって2倍ほどかかる時間が変わっています。自分のコンディションを管理することは、日々の働き方をどうするかに繋がっていきます。

だからこそ「働き方=休み方」ということを意識してこの週末も過ごしたいと思います。

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