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新千歳から鉄路で向かう稚内 - 北海道旅行 2021 / 1日目

1年半ぶりに北海道に行った。
稚内、礼文、札幌(夕張)、旭川を3泊4日で攻略するというなかなかハードな計画だったが、割と何とかなるもんである。

1日目は新千歳から稚内へ向かう。

成田空港から

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今回はpeachを使うため、成田空港からの出発になる。前回成田でpeachを使った時はLCCらしく僻地・第3ターミナルからの出発だったが、今回は第1ターミナルからの出発。昨年の10月に変更されたらしい。

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朝食は成田ANA FESTAのカレー。店で温めと盛り付けをしてくれるだけで、カレー自体は普通にレトルトだが、何も問題なく美味しい。ほぼ徹夜明け+何も食べていない身体に沁みる。

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1タミからの出発ではあるものの、ボーディングブリッジではなく、バスでエプロンに出て、タラップ車で搭乗する方式である。飛行機を近くで見られるから、これはこれで好きだったり。

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ANA 777-300
peach A320-200

タラップ車は全日空のものを借りているようだ。

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久しぶりのpeachは相当窮屈に感じる。国際線ではとても乗る気にはなれない。ただ、その分安いから問題はない。

新千歳空港

1.5hのフライトを経て新千歳空港に到着。ここからは鉄道で稚内を目指す。

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特に関係ないボンバルディアDHC8-Q400

新千歳での列車への乗り換え時間はわずか13分しかなかった。
これを逃しても一応終電には間に合うのだが、そうなると稚内到着が23時を過ぎ24時に迫る。ホテルのチェックインは22時までだから、実際問題乗り換え失敗はできなかった。しかもこの間に切符も買わなければならないときた。

幸いにも飛行機は十数分ほど早着した。預け手荷物を受け取っても十分な余裕があり、問題なく乗り換えは成功したのだった。

札幌から特急ライラックに乗る

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北海道にきたなあという感覚のある札幌の電光掲示板。函館まで行く特急が出ている。ちなみに、特急ですら札幌から函館までは3時間半〜4時間ほどかかる。

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今回は特急ライラックに乗って旭川まで向かい、旭川で特急サロベツに乗り換えて稚内へ向かう。

札幌から稚内までおよそ400km。ちなみに、東京〜名古屋が350kmほど。

札幌で駅弁を調達して、特急に乗り込んだ。

特急ライラック

気動車特有のもったりした加速と低い音を感じながら北海道の北へと向かう。

10月の北海道は秋模様。紅葉が美しい。
新千歳〜札幌は曇り気味だったが、北上するにつれ晴れてきた。

特急サロベツ4時間の旅

特急サロベツ(今年入ったばかりの新車両)

さて旭川に到着した。なかなか寒い。
ここではサロベツに乗り換えるのみ。

特急サロベツも特急北斗と並ぶロング特急。道中、特に何かがあるわけでなく、ただ畑やサロベツ原野が広がっていて、所々小さめの都市があるのみ。生粋の乗り鉄や地理オタクでなければ退屈してしまうかもしれない。

261系5000代 増1号車

しかし平日なのに意外にも乗客は多い。いや、平日だからこそ、旭川から稚内への需要があるのだろうか。
増1号車のラベンダーラウンジが空いていたからそこに座ったが、4号車の自由席はざっと確認した限り全席埋まっていたと思う。ただ、指定席はかなり空いていたから、コストに見合う乗客数かと言われると怪しい。

ラベンダーラウンジ

通常の席と異なり、ラウンジでは窓に向かって座ることができる。

石狩鮭めし

無事座席も確保できたということで、札幌で調達した駅弁を食べる。これが美味しい。

鮭+いくら
何の木だろうか。気になる木

よく晴れており、紅葉の黄色と空の青の色合いが美しい。

士別駅。羊が有名らしい。
冬には真っ白になる景色

鉄道沿いにはあまり民家は見られないものの、畑はあり、手付かずの自然というわけでもない。

道も整備されており、結構車も見かける

今回は運良く最新車両に当たったため、コンセントが付いていて充電もできた。
ラウンジの自由席は景色も堪能できて良かった。
ただ寝心地は悪い(友人談)

稚内到着

稚内に着く頃には陽は落ちすっかり暗くなっていた。

1年半ぶり2度目の稚内

稚内は緯度が高いから寒そうだが、実際のところ内陸の方が遥かに寒くなる。海が近いと気温が変わりにくい。

稚内駅はかなり綺麗

季節も時間も微妙だからか人通りは少なめ。

宗谷岬

稚内で手早くカーシェアを手配し、宗谷岬を目指す。こんな時間に宗谷岬に向かう人はそうそうおらず、ほとんど誰も走っていない国道を爆走する。

線形も良くほとんど高速道路のような道だが、一般道なので速度に注意が必要。また、道路脇にかなり鹿がおり、時折平気で横断してくるので気は抜けない。
奴ら、車が来ても動じないくせして、写真を撮ろうと停車してカメラを向けたらさっさと逃げてしまった。ので写真はなし。

日本最北端の地の碑

稚内市街から走ること40分ほど。30km程度離れた場所に宗谷岬はある。意外と遠い。
風が猛烈に強く、かなり寒かった。駐車場には車が一台も止まっておらず、観光している人も誰もいなかった。駐車の練習し放題。

空の橙色は碑を照らすライト

晴れた昼間にはサハリン(樺太)が見えることもあるようだが、当然見えず。
ただ、海の向こうのほうがうっすら明るくなっていた。あれはなんだろうか……サハリンの南端に都市があるわけでもないので、街明かりとも考えにくい。

灯台

特に何が見えるわけでもなく、ここが日本の北の果てかあ…という気持ちだけ感じて宗谷岬を去る。
帰りの道路にも多くの鹿がいた。

ノシャップ岬(野寒布岬)

続いて稚内に程近いノシャップ岬へ向かった。程近いといっても5km弱はあるけど。
こちらには水族館があるが、17:00閉館のため入ることはできない。こちらも人気はなく、ただ灯台が光っているだけだった。

灯台と星空

岬は海に囲われているため、光害が少なく星がよく見える。
10月の夜空は天の川が薄く、イマイチ華やかではないとは言われるが、薄い天の川もそれはそれで趣があると思う。

消火栓を使えるようにひん曲がった柱

夕食

近所のスーパーでかなり安く買ったお弁当
北海道のデザート、豊富町の牛乳を使いがち

数百円で済ませる夕飯。普段ほとんどコンビニやスーパーの弁当を食べないから、逆に新鮮だった。


初日はここまで。特急に乗っていた時間がほとんどだったが、北海道の旅はそんなモンだ。規模が大きすぎる。

稚内は前回に引き続き利尻・礼文の前泊地になってしまっていて、あまり観光できていない。前回も確か同じ時間のサロベツに乗ってきたから、稚内に着く頃には日が暮れていた。
流氷か、花の咲く時期に飛行機なんかでまた来るのが良いかもしれない。
2日目は稚内を発ち、フェリーで礼文島へ向かう。


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