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B’z LIVE-GYM 2022 Highway X静岡エコパアリーナ 感想レポート

2022年5月22日 日曜日 晴れ

まず言っておきたいのは私はガチガチのBzファンではない。
私はそもそも、今流行りのいわゆる「推し」とかいうような
ガッツリ推して入れ込むというような事は、誰に対しても何に対してもしてこなかった。
そういうタイプの人間ではなかった。
音楽も広く浅くいろんな音楽は聴くけれど、自分でチケットを買って誰かのコンサートに行ったことは人生で1度もない。
Bzは90年代に「ALON」とか「ZERO」とか「MOTEL」は素直にいい曲だな~と思って
今はなきシングルCD(ホントにちっちゃいワッカのやつ)は自分で買って持ってたけど。同じ時代にアルバムも、タイトル忘れたけど2・3枚持ってたかな・・・と。
まあそんな程度の感じだった。
 それがなぜ今回のライブにいく事になったのか?簡単に言えば妻のお供なのだが・・。
妻だってもともとのBzファンというわけではなかった。
たしかキムタクのドラマの主題歌だった「今夜月の見える丘に」とか「愛のバクダン」とか海猿の主題歌「OCEAN」がリリースされた2000年初頭頃まではむしろディスってた気がするのだが・・。もともとCharのファンだった妻はギターの音にはうるさく、Bzや布袋寅泰も、もともと好きな系譜ではあったのだろうけど、Charと比べると何かが及ばない・・と。何かが何かは本人にしか分からない、何かなのだろうが・・。
 それがある日たまたま何かの縁で、友達に連れられてライブに行ったのを機に、急に熱烈なファンになった。
同じコンサートツアーの会場違い、同じ会場の初日2日目千秋楽と3回観に行くとか。
私のような人間からすれば「アホちゃうか」と言いたくもなるのだが・・・。
いい歳こいてそれだけ熱心に追いかけられる対象がいるという事も、幸せで素敵な事だなぁ~とも思い、温かく見守ってきた。
基本的には女友達と行っているようだが、女友達もあそこまでだと付き合いきれないのだろう、その穴埋め的な役割が私に回ってくるのだ。
 ああ、Bzのライブチケットは今なを人気すさまじいらしく、ファンクラブに入っていてもなかなか取れない抽選制で、しかも名前登録で本人以外に譲渡はできないシステムになっている。だからとにかくできるだけ数多く応募して、私の名前も必ず含まれているらしいがほとんどハズレで、たまに当たるときは重なって当たるという側面もあるらしく・・。
 そんなわけで私にも数年に1度その幸運が回ってきて、連れて行ってもらえるというわけだ。私が行ったのは4~5回かな。みなそれぞれに思いで深いものとなっている
2010年(稲葉浩志ソロen-Ⅱ)仙台セキスイハイムスーパーアリーナ。2011年C'mon-埼玉スーパーアリーナ。2018年 DINOSAUR東京ドーム。2018年HINOTORI-日産スタジアム。
そして今回2022年Highway X静岡エコパアリーナ。5回目か?一回ぐらい抜けてる気がするが・・まあいいや。

さて・・
前置き長くなったけどここからが今回のライブレポート。
今回はコロナ始まって以来、3年ぶりの有観客ライブツアーだ。
観客全員3回ワクチン接種証明もしくは3日以内のPCR陰性証明必携、
マスク着用、黙援。というまだまだ油断なき対策をこうじての開催だ。
福岡をスタートに2会場め、4回めの公演。
妻は8月の千秋楽神奈川ぴあアリーナMMのチケットも当たったようだが。
オープニング。勢いある曲3曲ぐらい畳みかける。
正直バンドは若干くい気味・・。稲葉さんの声もわれ気味・・。
音響セットのせいか?セットのせいにしておこう・・。
そんなのは些末な事と思わされる、稲葉さん圧巻のパフォーマンス。
ステージ上を縦横無尽に激しく動きまわる。
サポートメンバーたちも全力だ。熱い気持ちが伝わってくる。
心震えるな~。3年間・・・演者も観客もみんな
それぞれの3年間があったはずだ。
その思いが会場を激しく揺らす・・。
ヤバイ、もう泣けてきた。振り向けば妻も泣いていた。
3曲目は早くも「ウルトラソウル」だ。しかし誰も声を出さない。完璧に。
一人ぐらい「稲葉さ~ん」と抜け駆けして声を出す者がいてもおかしくないのに。
そういうことする奴は一人もいない。
みんなもちろん総立ちだが、制約の中、拍手と手振りだけで思いを伝えようと全力を尽くす。Bzファンすげえ。マナー良すぎだ。

エコパライブ

そして稲葉さんMC。
「いろいろ制約があるけど、守ってくれてありがとう」
「不自由させてごめんね」
「声は出せなくても、みんなの心の声はビンビン伝わってます」
1語1語心を込めて丁寧に話す稲葉さんの声、はっきり聞こえた。
心に響く。また泣けてくる。
中盤は新曲メインの構成だ。
今回のツアータイトルHighway Xはもちろんニューアルバムのタイトルでもあるのだが
今回はアルバム発売前にライブを開催するという初の試みらしい。
ニューアルバムを予習して聞き込んで、ライブに挑むのが醍醐味だというウチの妻などガチファンには、いささか戸惑う意見も多いようだが・・。
このように一定期間で予定調和的な空気を変えてきたからこそBzがBzたるゆえんなのだと私は思った。
あくまで2ピースバンドにこだわり、サポートメンバーを定期的変化させてきたのもそういうことだと思う。妻が大好きだった外人サポートメンバーを変えた時は、私も「え?」って思ったけど・・・そうやって同じ曲でもサウンドのニュアンスを変えて、何度聴いても飽きないライブ活動を続けて、地道にファンとの絆を築き上げてきたのではないだろうか・・。
メンバー紹介で稲葉さんが松本さんを紹介する時
いつも必ず「オンギター」「オンギター」と「オンギター」を7~8回引っ張ってから
「ミスタータックマツモト!」と紹介するのだが・・
紹介した後ボソッと
この「オンギター」のニュアンスだけでいろんなバリエーションができるな~と
稲葉さんが楽しそうにつぶやいていたのが印象的だった。
今回はやはりコロナの影響を意識せずにはいられないライブだった。
「Highway X」というタイトルもコロナ禍の中で、長いトンネルの中を出口を信じて走り続けようと、そんな思いを込めて作ったのだという。
逆境や制約の中でも前を向いて楽しもうとする稲葉さん、松本さんのBzスピリットが、
サポートメンバー、裏方のコンサートスタッフの隅々に至るまで浸透しているのがよくわかる。
いや~素敵なライブだ!
ステージを右に左に走り回る稲葉さん松本さん。サポートメンバーのギターYTさんベースギターの清さん。清さん特に凄かったな~。やっぱり若くてパワフル。長い髪振り乱してベーシストらしからぬヘッドバンキング。ドラムの青山英樹さんも最後までパワー全開でいい音出してた。キーボードの囲われたブースの中で常に飛び跳ねていたケンさん。
「流す」とか「抜く」とかいうことを誰一人、一瞬たりともしていない。
その姿だけでもう泣けてくる。
理屈抜きに体の芯にまで響くライブだった。

Bzのお二人。サポートメンバーの皆さん。コンサートスタッフの皆さんお疲れ様でした。

ちなみに私が一番好きなBzの曲は「野生のエナジー」
CDで聴くならね。

2番目「スプラッシュ」。



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