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SAKISIRUウェビナー#22(重徳和彦さん)10/14土で聞きたいこと

10/14土に重徳和彦さん(立憲民主党)のウェビナーがあります。


(1)「直諫の会」による『どうする野党』出版

立民の重徳さんたち「直諫の会」15人が共著で本を出されました。

この出版もあって、ウェビナー企画と思います。ただ、SAKISIRUのスタンスと立民のイメージが正直合わない(と勝手に思った)ので「アウェー」のウェビナーに出られることにまず感謝と敬意を表したいと思います。もっとも、本人が「アウェー」と思ってるか、これも気になりますが。

新田編集長から案内頂いたとき、失礼ながら、はじめ「立民?え?」と思いました。私は保守系なので立憲民主党に嫌悪感あり「アンチ立民」と言ってもいいです。年初には泉ケンタ代表の初詣騒動に言いようのない不快感を感じました(ケンタへの嫌悪ではない)。

しかし、新田編集長がゲストに招くからには、論客として認定と言うことでもあり「読まず嫌い」もいかんということで、正直、半信半疑で急いでKindleで買って読んでみました。実際、他でもSAKISIRUの読書案内では自分の「守備範囲外」本に発見も多いです。

Kindleで読みました

この本の前半は、15名の方のそれぞれの政治への志が語られ、後半は、各政策分野について3名が議論する「鼎談」になっています。

これがまた予想以上にツッコミどころ満載で、新たに知ったことや勉強になった点も多く収穫がありました。ウェビナーの内容も踏まえ、別途感想を書きたいところです。「アンチ立民が読む『どうする野党』」という題にしようかな。

本の目的として「党内の『例の人たち』とは一緒にしないで」を感じますが、この目的については十分果たしていると思います。立民の看板や先入観・色眼鏡で毛嫌いせず、議論に耳を傾ける必要は感じました

ただ、限られた紙幅に多く詰め込みすぎの感もあり、重徳さん自身も「おわりに」で書かれたように、「物足らなさ」や説明不足感が随所にあります。

より政治に詳しく、感度の鋭い有権者の方々には少々物足りないところがあるかもしれません。
(中略)
目指したのは「中学生のみなさんにも伝わる」ような内容と形式の書籍にするということでした。

『どうする野党』「おわりに」P257

今回のウェビナーで質問したかったテーマは多岐にわたり、特に安全保障は質問したかったのですが、質問多すぎなので不本意ながらやめて、厳選して感想で書くことにします。そういや最近会見で勝手に質問しまくる「例の」記者の騒動もあったな。

(2)重徳和彦さんの地元・岡崎

なお、私も岡崎が身近なので感じますが、重徳さん自身も立民の政党支持より重徳さん個人の人気が多いように思います。実際HPだけでなく街中のポスター見ても「立民」とは、正直気がつかないです

ちなみに、私も岡崎に縁があることから、こんなの書いてます。

(3)靖国神社参拝について敬意

SAKISIRUウェビナーに先だって配信の「チャンネルくらら」さんの番組を拝見し、靖国神社参拝について聞きました。戦没者に対する想いについては大切なことで、同席の落合貴之さん共々、この点は深く敬意を表したいと思います。ウェビナーの前にいくつかの論点の説明あり、この動画も必見です。

しかし、「チャンネルくらら」、SAKISIRUなど、立民党内で「目の敵にされそうなメディア」に出て糾弾されないか心配ですが

それはさておき、本題となる質問はここから。

(4)質問①:議会改革をどう進めますか?

国会の常識は世間の非常識。だから国会改革が急務である。

『どうする野党』P225

本の鼎談では議会改革のテーマがあり、関心持ちました。数多のテーマからこの質問にした理由は、野党の立場で取り組みでき、実績が出せるテーマだからです。これで実績一つも出せないようでは政権運営できるはずがない。

内容はおおむね賛同です。しかし、ペーパレスなど賛成ですが、改革の本質論としては物足りず、表層的な印象を持ちました。

引き合いに出して恐縮ですが、先日、SAKISIRUで維新の藤田文武COO出演のウェビナーがありました。

私が議会改革について質問したところ、予想以上に強い意志と内容の回答があり、驚きました。(会員限定で、公開では言及できずすいません)

①会期末不信任の無意味パフォーマンス②「合同ヒアリング」と称する吊し上げショー③審議拒否と言う名のサボり④日程闘争で「カレンダーも無い」⑤予算委員会の揚げ足取り⑥スキャンダル追及の人民裁判ゴッコ
これらの愚行を、維新が野党第1党になることで本当になくせますか?「叩き潰す」「なくなったらいい」は大賛成ですが、それだけに維新が野党第1党になっても何も変えられないでは許されません。「叩き潰す」「なくなったらいい」勢力がいる全会一致先例主義の中でどのように、国会改革を断行しますか?

維新藤田文武COOに対する質問抜粋

質問として、仮に維新から議会改革の提案や法案提出があれば、政党でなくても派閥でも協議は応じますか?

(ケンタには申し訳ないが)総選挙後の代表選で「重徳代表」なら、維新とも協調して議会改革を実現させることに賛成ですか?

また、野中尚人先生が指摘していたように現状の国会法では内閣が国会に関与できません。カレンダーが無いとかありえないフザケタ現状です。

さらに、これが国会での諸悪の根源にあると竹中治堅先生も先日、日経でも指摘していました。

質問として、竹中先生指摘のように内閣が国会に関与して審議日程に介入する権限を与える案は賛成ですか?
仮に維新が同趣旨の法案提出の場合は、「重徳代表」なら賛成しますか?

正直、このレベルの改革案でないと「議会改革に本気」とは受け取れません。鼎談での案は結構ですが、それだけでは単なる評論です

(5)質問②:規制緩和について

重徳さんは農林漁業についての鼎談の中で述べています。

もう一つ、日本全国の中山間地は、見捨てられているとまでは言いませんが、ほとんど目を向けられていない。
たしかに、資本の論理、民間の論理で、こういうところに手をれるのは難しい。しかし誰かが何とかしなければいけないのは間違いない。そうなると、
やはり国がなんらかのカタチで司ることもありうるだろうという、というところから"国立農業公社"の設立を提唱しています。
農業と縁の無い年の若い人たちが、一般の企業に就職するのとおなじように、農業をするための国立農業公社に就職する選択肢をつくる、そしてまずは中山間地域を中心に公社から人材を派遣して、林業を含め耕作放棄地になりそうなところを国を挙げて守る

『どうする野党』「山国ニッポンと農林漁業のこれから」重徳さん発言

これからは、自前で食料を作らなければ、いつか日本人が飢える事になる可能性だってある。
だから、まずは農業が安定した”業”になるようにする役割を備えた国立農業公社が必要ではないかと。

『どうする野党』「山国ニッポンと農林漁業のこれから」重徳さん発言

農林漁業テーマの冒頭で山の問題を提起し、中山間地の農業についての危機感を論じられ、同感です。地元の中山間地である旧額田町を足で確認し、実情を把握されていると思います。この点も敬意を持ちたいと思います。

動画の演説は旧額田町夏山学区。この地区は猿多数出没します。笑い話でなく、演説聞いているのは猿のほうが多いかもしれません。実際猿による被害も多いと聞きました。それぐらいの中山間地です。

私は鼎談の中で重徳さんが提唱されている「国立農業公社」論に注目しました。この詳細が鼎談の説明だけでは不十分で、コメントし難いです。

しかし、特に「資本や民間の論理では難しい」というのは、企業の参入を徹底的に排除している現状で、どういう認識や背景から来てるのでしょうか?

国家戦略特区・兵庫県養父市での成果事例でも「失敗」とは位置づけられていません。養父市も中山間地です。重徳さんは失敗と言う認識でしょうか?

単に役所が失敗を絶対に認めない「無謬主義の建前作文」かもしれませんので、具体的に指摘して欲しいです。

繰り返し維新を引き合いに出して恐縮ですが、維新は株式会社の農地取得の規制緩和を主張しています。株式会社の農地取得に立民も頑強に反対されたのはナゼですか?「重徳構想」の農業公社は、企業の農地取得参入と両立しないですか?

民営化は全て解決するバラ色ではない」は理解できても、逆に「公営ならうまく行く」保証もないどころか、「失敗だけしか無い風景」しか見たことがありません。

その他、農業分野だけでなく、他のテーマでも「新自由主義」という指摘が、本にも多く出てきました。鼎談の中でも「新自由主義」が無定義的に批判の文脈で語られていますが、具体的に何を指しているのでしょうか?前提とする認識に相違が大きいと思いました。

(6)質問③維新との比較をどう感じますか?

テーマの2つとも、維新を引き合いに出したのは野党の立場で共通、「野党のまともな人たち」と言う共通があるからです。

しかし、本の鼎談の全体で「維新」がほとんど出てこないだけに、逆に相当意識されているのかとも感じました。

失礼なら申し訳ないのですか、維新を引き合いに出されて論じられることや、比較として見られることは抵抗感はありますか?むしろ、「自民党と比べて欲しい」の方が強いですか?

以上質問です。よろしくお願いします。


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