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C-C-B楽曲レビュー㉘「Cyber-Commander」

相変わらず日常的にC-C-Bを聴いております。
(今年はC-C-B一色で終わりそうだな)

C-C-Bはいろんなタイプの曲がありますが、
やっぱり世間一般の彼らに対する評価が
彼らの実力からしたら低いのではないかと思うのです。

もちろん、C-C-Bよりカッコいいバンドはいっぱいいるし、
C-C-Bの曲の中では時代を感じてしまうものもある。

特にファンじゃない人はシングル曲しか聴いた事ないだろうし。
(シングルの曲はキテレツだったり
当時の中高生向けっぽいものが多かったので、
軽いイメージがついてしまっているのはわからなくもないのだけど。)

でも世間がイメージしている彼らと、
彼らの本質はちょっと違っていて、
本当はみんなが思っているよりカッコいい所があるんだよ
という事を知ってもらえないかなぁと思いながら、
こうやって細々と楽曲レビューを書いたりしていますが。

という事で今日はC-C-Bの中でも"かっこよ"な曲、
「Cyber-Commander」のレビューです。

個人的C-C-Bの好きな曲ベスト10では4位に選んでいます。


作詞は松本隆さん、作曲は田口大先生、編曲は田口さんと大谷和夫さん。

映画のワンシーンのような世界観を繰り出すのは、
松本さんの真骨頂ですかね?
でもこんなSFちっくな詞って珍しいんじゃないかな?
(他のアーティストの楽曲ではあったりするのかな?)

曲の方は、さすが田口大先生。

イントロの出だしは静かで重めな弦楽器の音から始まり、
ロックな曲なのにクラシック的要素もあります。

今はこういう曲ありそうだけど、当時は斬新でした。
今思えば80年代にこんな事やってたのはセンスが先を行ってたよね。
ほんと"かっこよ"な曲です。

音の厚みもある曲で編曲も複雑なんじゃないかな?

そう、この曲はとにかく音圧があって、豪華。
4人しかいないはずなのに、
「どうしてこんなに重厚感のあるサウンドになるんだ?」と思います。

レコーディングで何重にも音を重ねているのかもしれないけどね。

でも、ライブ盤でも結構な音の厚みが出ています。

↓先日田口さんがアップしてくれたライブ動画に
「Cyber-Commander」がありますね。
(10分くらいの所から始まります)


CDなどの音源ではストリングスやブラスの音も入ってますね。
これは人を追加しているのか、シンセで作った音なのか。

4人だけでやっている音なのだとしたら、凄いなぁと思う。

この曲は最後から二番目のアルバム「走れ☆バンドマン」の
一曲目に収録されてます。

活動後期は硬派な感じになっていくのですが、
この頃はけっこう硬派路線を行っていましたね。

このアルバムを最後に私はファンを離脱するのですが、
「Cyber-Commander」は当時もお気に入りの曲でした。

メロディアスな曲が得意な田口さんですが、
結構なハードロックに仕立てられています。

「寝たふり」の中でも田口さんご本人が
「自分の曲だけど、あまり自分の曲のような気がしない。」と
コメントしていますね。

それまでのC-C-Bのカラフルな色を、
ブワッと黒と青のペンキで塗りつぶしてしまったかのような
このアルバムでした。
(まぁでもこの辺りから本領を発揮し始めたとも言えますが)

「Cyber-Commander」も色で言ったら青黒(銀)のイメージで、
SFの世界観、未来の世界に迷い込み、彼女を救う戦士が主人公です。

ハードな曲調に対して、ボーカルは笠くんなんですよね。

曲調と歌の内容からして笠くんは意外な気もするのですが、
SFも一応ファンタジーだから、
ファンタジー担当の笠くんになったのでしょうか?

笠くんの歌で自分を「俺」とか言ってるの珍しいですね。
でも男っぽい歌なのに、笠くんボーカルって事でどこか
可愛らしさも残しています。
(そのアンバランスさが個人的には好きですが)

でもって私的に特に聴いて欲しいのは間奏ですね。

家でこの曲を聴いていた時に、
たまたま旦那が通りかかったのですが、
「え? これC-C-Bなの!?」と驚いていました。

旦那が驚いたように間奏部分は世間一般がイメージしている
C-C-Bの気配は全く無いと言ってもいいくらいです。
(歌がある所は笠くんの声でC-C-Bっぽさが多少出ていますが)

間奏は楽器演奏に長けたC-C-Bが「これでもか!」と、
各々の能力を爆発させているようなサウンドです。
音の厚みに圧倒されます。

これはぜひCDやストリーミングなどのクリアな音源で聴いて欲しい。

それでもって今聴いても「80年代か!?」と思うほど、
全く古さを感じない。

こんな技を持ち合わせたバンドだったのに、
ただのイロモノバンドにされてしまうのは忍びないし、
時代の流れで埋もれてしまったのはもったいない。
(ほんと離脱してごめんなさい・・)

一人でも多くの人に知ってもらって、
「この曲かっこいい!」って思ってもらえたら嬉しいなぁ。

「Cyber-Commander」、よかったら聴いてみて下さい。


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