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C-C-Bの職人魂 <ベース:渡辺英樹編>

またメルカリで買い物をしてしまいました・・。

今度はコンサートツアー「TOUCH DOWN」のパンフレット。
そこには私が持っている本などではあまり語られていなかった、
使っている楽器の事や、これからやりたい音楽の方向性についての
論説がありました。
(雑誌とかでは語っていたのかもしれないけど)

1989年、解散の年のものなので
彼らの音楽に対する考え方も確立されてからのもの。
改めて「やはりこの人たちは職人だな」と思わされました。

音楽や楽器の事は詳しくないのですが、
「演奏技術がすごい」と各方面からの意見を目にする度に、
彼らがどんな風にこだわって、
どのような音作りをしているか知りたいと思っていました。
それがここで少し垣間見えました。

メンバー4人分あるので、一人ずつピックアップしていきます。
今回は渡辺さん。

ファンの方は当然ご存知、ベース担当ですね。
この論説にもある様に、それまでのベース奏者というのは、
大人しく控え目な方が多かった。

しかしその概念を覆したのは後にも先にも
渡辺英樹なのではないかと思います。

私は初めてバンドというものに触れたのがC-C-Bだったんだけれども、
ベースが地味な楽器だとは後になって知る事であり、
ベースだろうが何だろうが
(ドラムが中心はさすがに変わってるなと思ったけど)
先頭ど真ん中で歌って演奏しても何も不思議と思いませんでした。

そしてその後もこんな派手で目立つベースは見た事がないですね。

私は渡辺さんの影響なのか、そんなにベースに対して
ギターより影の存在って感じはしないんですよね。
元々お腹に響く重低音のリズム音が好みというのも
あるのかもしれませんが。

さて、そんな渡辺さんが所有していたベース達は、
ちょっと癖のあるラインナップな様です。

楽器の事はよくわかりませんが、
”ジャズ・ベース”や”プレシジョン・ベース”というベースが
オーソドックスなベースであり、
ほとんどのベーシストはそれらを愛用している様で、
でも渡辺さんはそれらは持っていないんだそうです。

当時愛用していたのは”ワーウィック"というものらしく、
非常に珍しいベースだったみたいですね。
(ウッディな茶色のベースね)

しかもフレットレス・モデルというものも使っていたようです。
フレットレスというのは、
音階を区切る線(ネックの部分に横に記された線)がないもので、
奏法が難しく(そりゃそうだよね!)上級者向けのものなんだとか。

フレットレスベースというのは調べてみたら
ぬくもりのある独自のサウンドを奏でるようです。

なので雰囲気のあるスローな曲で使う事が多かったみたいですね。

フレットレスベースは難易度が高いだけに、音程の狂いがシビアに出て、
チューニング・メーターとニラメッコしていたようですよ。
(チューニング・メーターなるものがある事を、この論説で知った)

ほんと、ライブでは楽器弾いてチューニング・メーターを注視して、
歌を歌ってメンバー、スタッフ、ファンに目配り&パフォーマンスもして、
どんだけの事やってるんですか!と言いたくなる。

その他変わったベースとしては、
4弦ベースに5弦張った型破りなものもあったとか。

このベースは「Helter Skelter」のレコーディングの時に使われたようです。

「普通の5弦ベースじゃだめなんでしょうか?」と聞きたくなりますが、
そうしなかったのはそれだけじゃ音的に満足できないからなんでしょうね。

いやはや、こんな小技が使われていたとは、ほんとに職人だわ。

ぱっと見でもわかる不思議なベースも持っていましたね。

武道館の時に披露していたただの棒みたいなやつとか。
頭の部分がないものも見た事あるなぁ。

そもそも弾き方も妙に高い位置で癖があったよね。

渡辺さんはベースでもリズムを刻むだけでなく、
メロディアスなベースをやりたい人なんですよね。

確かにC-C-Bの曲の中で響くベース音は、
他のアーティストの曲と比べても、ベースが歌っているみたいに、
メロディを奏でていますよね。

重低音好きな私がC-C-Bにハマったのは、
このせいもあるのかもしれない。

ちょっとだけ〜、中身見せちゃいます。

そしてこの論説を書いている人によると、渡辺さんはライターや車など、
身の回りの品々もちょっと普通から外れたセンスだったと述べていますね。

確かにワーゲンのタイプIIIはちょっと珍しいチョイスかもしれません。

でも「それらが一風変わったシロモノだと、
よくよく新ためて考えない限り、さほど実感しない。」
とも語っています。

そんな絶妙なところをついてくるのはAB型っぽいなぁと思います。

私もそのくらいの絶妙な「変わってる」感は好きかも。

渡辺さんという人間自体が
「よくよく考えない限りさほどおかしいとは思わない"変人"
なのかもしれませんね。笑

そんな渡辺さんが率いるC-C-B。
残りのメンバーもAB型とB型だけじゃないか!って、
そんなバンドはちょっと「変」になるに決まってる気が・・。

ちなみにファンもちょっと変わってたりするのかな?
統計取ったらAB型とB型が多かったりして・・。(~_~;)

でもこの論説を見てメンバーみんな側からは
見えない細かい手間暇をかけて苦労をしているのがわかりました。
本人達は苦労はしていても苦痛ではなかったんだと思いますが。

これだけの事をやっていてもドヤる事もなく、
努力の気配も見せず、しれ〜っとこなしていた彼ら。

そして世間じゃただのアイドルバンド扱い・・。

もうちょっと世に本物感をアピールしても
良かったんじゃないかと思うけど・・。

と言う事で彼らの職人魂を少しでも世に広められればと、
他のメンバーについても引き続きお送りしていきます♪


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