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C-C-Bの職人魂 <ドラム:笠浩二編>

コンサートツアー「TOUCH DOWN」のパンフレットの論説より
感想をつらつら書いています。

今回は笠くん。

ちなみに前回は渡辺さんでした。

C-C-Bが世に知らしめたと言っても過言ではない、
電子ドラム「シモンズ」。
これまた独特な楽器ですよね。

そしてC-C-Bイズムを担う重要ポイントでもあります。

あの六角形のパッドを叩くと「ポゥーン」とか
不思議な音が出るドラムと認識はしていますが、
仕組みっていまいちわからなかったですよね?

この論説の中の説明によると、
もともとシモンズ自体のディスクには
三人の有名アーティストのドラム音がデフォルトで入っていて、
そこにサンプリングしたピアノやラッパの音色を使って、
オペレーターと共に音を加工していくのだそう。
(そんなオペレーターも存在していたのですね)

筆者の方は絵の具に例えていましたが、元々赤、白、緑が入っていて、
その中の赤に少し青を足して紫を作る・・みたいな事らしいです。

その加工作業って言うのはパソコンでやっていたのかな?
初期のテレビ出演時に笠くんの後ろに映っていたパソコンは
加工した音が保存されているものだったのでしょうか?

でもって、この音の加工を笠くんは曲ごとに
全く別のものを作っていたのだとか。
「これが合う」って音色をいちいち探していたそうな・・。

すごい膨大な作業・・。

レコーディングって楽器を演奏して歌えばいいってもんじゃないのね。。

それはレコーディングだけでなく
ライブでもレコードと同じ音を再現するために、
曲ごとに音色を変えていたそう。
(どこかで切り替えができる様になっているのだろうか?)

「聴きに来てくれてるファンの人達は、
そんな事分かってないだろうけど(笑)。」

と笠くんはコメントしていますね。

確かに一曲一曲シモンズの音を変えているなんて
全然知らなかったよ。

ここでも密かに職人技がなされていたんだねーー。

これを踏まえてまたじっくり曲が聴きたくなったぞ。

活動後期になればなるほど
ライブでのドラムの数も増えていきましたが、
この論説の中にあった写真にも、
スツールの右側に生ドラム、左側にシモンズのパッド、
その他シンバルが全部合わせて20個以上ありました。

当然曲ごとにどこでどれを使うのかと言うのは決まっている訳で、
それを全部暗譜して使い分けているのは凄い事だよなと思う。

ライブの映像とか見ていると一切の迷いなく
流れる様に叩いているけど。

笠くんは子供みたいにふわ〜っとしたキャラだけど、
こういう所がギャップ萌えしちゃう部分ですよねーー。

また、笠くんはヘッドセットマイクを頭にかけているのが常ですが、
ヘッドフォンもしているんですよね。(してない時もあるけど)

あのヘッドフォンは何を聞いているんだろう?と常々疑問でしたが、
ドンカマ?(リズムのガイドのリズムマシーン)を聞いていたんですね。

曲の基礎となるドラムのリズム、
確かにメトロノームの様なものをガイドにしないと、
リズムも曲もグダグダになっちゃうよね。

と言う事で、笠くんは両手両足を動かしながらドラムを叩き、
耳でドンカマを聴き、なおかつ歌も歌っていたと言う・・。
(おまけにスティックくるくるもあり・・)

最初の頃はドンカマに集中してしまってステージ上でメンバーと
コミュニケーション取る余裕がなかったようですね。
(そりゃそうだよ・・)

そして首を横に振りながら歌う特徴的な姿は、
そうしないと演奏と歌が同時に出来なかったんだろうな。



笠くんはこの論説の中で、今後の構想についても語っていますね。

パーカッションを追求していきたい気持ちもあったようです。
パーカッションって簡単に見えてバリエーションにとんだリズム表現に
難しさがあってなかなか奥が深い世界らしい。

あとは元々コンピューター好きではありましたが
(シモンズに興味を持ったのも、
コンピューター好きゆえと言われれば納得いきますね)、
コンピューターグラフィック方面にも興味が向いていたようですね。

コンピューターでイメージ映像を作ってそれを流しながら
音楽との融合なんてやってみたかったようです。

この論説の筆者はそんな笠くんの夢に対し呆れているのですが
(呆れつつも実現して欲しい思いも綴ってはいますが)
それって今じゃプロジェクションマッピングで、
あちこちでやってますよね。

笠くんがそっち方面を突き詰めていたら、
その第一人者になっていたかもしれないなぁと、
少し残念な気持ちになりました。

笠くんが手がけるプロジェクションマッピングなんて見てみたかったよ。

笠くんは頑固な様で、
新しいものを柔軟に取り入れる大らかさがありましたね。

少し「変」なセンスを取り入れたがる渡辺さんと、
遊び感覚で革新的なものを取り入れる笠くん。

それがC-C-Bの真骨頂になっていったんだろうな。

それだけでも頭一つ飛び出したグループなのに、
そこにプロフェッショナルをも唸らせる
演奏技術の持ち主の二人がいる訳で・・。

さてさてお次はそんなお二人をお送りしていきますよ♪


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