1歳コロナで熱性けいれん

            

1歳7か月 超健康男児 (自宅保育)
コロナによる高熱で24時間に3回の熱性けいれんがあり、救急搬送で入院した4日間の記録をまとめる。

いつもの長文なんでご了承くださいまし🫠

  



時系列まとめ


6月12日(月) 
21時 発熱 体温39℃ 座薬使用
13日(火)
8時 初めての熱性けいれん 3分
10時 総合病院受診
   コロナ陽性 座薬処方
16時 熱性けいれん 数秒 座薬使用
21時 体温40℃
23時 往診
14日(火)
0時 熱性けいれん 3分 救急要請
1時 搬送先決定
1時半 病院到着 検査 入院手続き
入院
15日(月) 入院中
15時 体温37℃ 解熱 元気になる
22時 元気すぎる 全然寝ない
16日(火) 
16時 退院


レポート

母であるわたしがコロナ陽性となった夜、せがれも高熱が出た。
翌朝、熱性けいれんを初めて経験した。
夫が乳児の頃に熱性けいれんをしたと義母から聞いたことがあり、せがれもやるだろうと確信があったからか、案外わたしは冷静でいた。
目が覚めて布団で横になっていると、足元で寝ていたせがれがビクッとなったのでわたしは飛び起きた。

身体が強ばってビクビクしているせがれを、すぐさま横向きに寝かせながら、夫を叩き起こす。
せがれの腕は肘を曲げた状態でビクビクとけいれんし、足はピンと伸ばしきった状態で固まり、呼吸はヒックヒックと荒く、口からは泡が出ている。全身が一気に熱くなったので、冷房を強めたり保冷剤で身体の熱を下げようとした。
けいれんは3分でおさまった。左右対称で、明らかにおかしなけいれんではなかったように思う。目はうつろで、どこを向いているかまではわからなかった。


せがれは、けいれんのあと30分程泣き続けて眠った。病院を受診すべきか、小児科のある総合病院へ電話をして確認。
このときわたしは喉が痛くて声が出なかった為、夫に電話を頼んだ。

「妻がコロナで」ということも必ず付け加えてと云った

10時頃、発熱外来に来てくださいとのことで準備をして出発。発熱外来は院内ではなく外のテントでの対応だった。夫がせがれを連れて行き、わたしは車内で待機。テントは駐車場からすぐ目の前だったので、検査を受けているせがれの泣き声が聞こえた。

検査の結果が出るまで、車内で待つことに。起きているうちに食事をさせた方が良いと、夫にバナナを買いに走ってもらう。
ちなみに家を出る前に「はい、せがれの水筒」と夫に渡すと「要る?待つことないやろ」等と云っていたので、夫に任せてひとりで行かせなくて良かった。普段病院へかかることが全くない夫は想像力が乏しい。
案の定、せがれはバナナを食べてすぐに寝た。

1時間後、コロナ陽性と云われ解熱剤の座薬をもらった。けいれんのことは特に云われなかったようだ。
今にして思えば、病院への受診の主訴が【熱性けいれん】だったのに【コロナ】にすりかえられていたのではないかと考えられる。今回は特に問題なかったものの、夫の話を聞くと医師の問診はなかったとか…

帰宅してもせがれはずっと眠っていて、起きたら座薬を使うことにした。
頭と身体はすごく熱いのに、手足の末端がかなり冷たい。ネットで調べると、熱がまだあがっている状態で寒気を感じているから暖めた方が良いと書いてある。ガーゼケットから軽量の羽毛布団にかえたり、わたしはせがれの身体や手足を何度も触りずっと体温を気にしていた。

夕方、二度目の熱性けいれんが起こる。朝と全く同じけいれんだったがほんの数秒で、そのまま眠りについた…座薬を入れたが、せがれは起きなかった。暑かったのかな…
その後少しして起きたせがれ。意識はしっかりして、ごはんを食べるとまた寝た。熱は少しだけ下がったようだ。それでも38~39℃。

夜になりまた熱が40℃まであがって、手足はずっとキンキンに冷たい。流石にこのまま寝るのは不安なので、解熱剤を使う前にとりあえず、往診を呼べるアプリを使ってみた。
医師に相談すると「けいれんの予防薬は往診では出せなくて…解熱剤を使って、明日小児科へかかってください。それと次またけいれんがあったらすぐに救急車を呼んでください。」と云われた。
また少しごはんを食べさせて、座薬を入れると寝た…が、5分後にけいれんが起きた。朝と同じ3分間のけいれん。
事前に、救急車を呼ぶ目安を聞いていて良かった。

深夜0時。救急車はすぐに来てくれた。
しかし、搬送先の病院がなかなか決まらない。
救急隊員は専用のタブレット?で小児科の受け入れがある病院を探しては電話をかけている。
しかしコロナ陽性というわけで受け入れが難しいのか…全然決まらない。
同乗するのも、陽性のわたしか陽性が疑わしい夫なので更に受け入れが難しいのかもしれない…

そして、とある隣の市の大学病院に決まった。救急隊員から「恐らくこのまま入院になるでしょう」「お母さんもしんどそうですが、付き添いの保護者は入院したら交代できません。お父さんにされますか?」と云われたが夫だと不安なので「わたしが行きます!」と強く希望して救急車に乗り込んだ。
 

ぼーっとしているせがれを抱いて座る、救急車の中はくっそ暑い。ハンディ扇風機を持って来て大正解。せがれの頭を風で冷やしてやる。
病院へ到着し、救急外来のベッドにせがれを降ろすとわたしは別室へ隔離された。
深夜1時半。
1時間程経って救急外来の診察室へ通された。
ぐったりと、力なく横になっているせがれ。目が合わない、呼び掛けに反応しない…相当疲れている様子だ。右手には点滴の管を固定する板を巻かれている。左手には採血の跡があり、足の指は酸素や脈を測るモニターと繋がれている。

医師からは一通り検査をしたこと、熱性けいれんの予防薬を使うこと、母子共にコロナ陽性なので入院の手続きに時間がかかることを説明される。

せがれと少し目が合うようになったが、反応は悪い。空いた左手で、パジャマのズボンについているリボンをイジイジと触っている。いつもの、せがれの落ち着く動作だ。そのうちに眠りについた。

採血、胸部レントゲン、頭部CT…検査の結果は特に異常なけいれんではなく、コロナで高熱が出たことによる熱性けいれんだろうと。またけいれんが起きるとこわいので解熱するまで入院しましょうと。
2人の医師から説明を受けたあとそのまま救急外来の診察室で医師や看護師の作業を待っていた。

突然、医師が飛んで来て聴診器をせがれの胸に当て「無呼吸?大丈夫よな?」と呟く。もう1人の医師と看護師もモニターをチェック。
説明はなかったが、恐らく酸素のモニターが異常な数値を出して、それを調べているのだと思う。
手足の末端がほんとにキンキンに冷たくて、それで一瞬だけモニターが拾えてなかっただけだと思うのだが、医師らは色々懸念している。せがれは相変わらず、ぐったり眠っている。
念の為モニターをもう1台増やして様子を見ることになった。

しかしこの一瞬の酸素低下があり、せがれの受け入れ予定の病棟からNGが出て(小児病棟ではないので子どもの急変対応に慣れていないからと)病室が全然決まらず、わたしとせがれは朝まで救急外来で過ごすことになった…朝方4時半、流石に眠い。せがれは柵付きの小児用ベッド、わたしはストレッチャーで寝る。時折、看護師が様子を見に来てくれた。

朝9時、日勤の医師や看護師に引き継ぎが終わって無事に病室も決まったようだ。せがれはベッドで運ばれていく。わたしも後ろを付いて歩く。
広すぎる病院を歩いて、やっと病室へ辿り着いた。
洗面とトイレのある個室でわたしのベッドも用意してもらった…もう退院までここから出られない。
基本的には解熱して24時間経過で退院の目安だと云われたが、子どもの発熱は繰り返すことが多いので様子を見ましょうと。
せがれは相変わらずぐったり眠っている。

病室が決まるのが遅くて朝食は間に合わなかったし、昼食は出ると良いな…一応、せがれの食事(レトルト)とおやつは持って来ているが…と思っていると。
正午、看護師に「お昼間に合わなかったみたいで、ごはん出ません…院内のコンビニにおつかい行きましょうか?」と申し訳なさそうに云われる。
まじかーまぁそんな気はしてたんだよなーー
(わたしは以前病院に勤めていたことがあり、そういう例を多々見てきた)
「とりあえず持って来ている分があるので大丈夫です」と、せがれにレトルトを食べさせてあげる。

それから30分後。ごはんを食べさせているところに別の看護師が「お昼ごはんでーす!」とお膳を持って登場。
あるんかーーーい!!せがれ、レトルト食べたけどまだ食べられるかな…?という心配をよそに、おとなと同じ量のおかずをもりもり食べた。
もっとほしいと訴えてきたが、あまり食べさせて苦しくなっても良くないので1/4程残して下げた。

食事の前に、せがれはネブライザーで吸入のお薬を使った。呼吸がゼコゼコ云って、少し咳が出ていたからだ。咥えて使うことはせがれには難しいから、鼻や口のあたりに向けて吸わせるだけだったが意外と効果があった。

ごはんを食べたせがれはまた1時間寝た。
ご機嫌で起きて、少し元気になってきた。熱はかなり下がって、37℃前半。もう平熱だ。
前日は合計21時間も寝ていてずっとしんどそうだったから久しぶりに元気なせがれ。
ベッドから降りたがる。おもちゃで気を引く。

夕方、完全に解熱。
元気すぎる。遊びたくてぐずるせがれ。
腕の点滴や胸と指のモニターの線が絡まる。絡まりすぎる。線が外れてしまうので何度も看護師につけ直してもらう…
申し訳なかったが、元気になってきて良かったね~と云ってもらえた。回診に来た医師には、やはり子どもの熱は再びあがりやすので夜も気を付けて様子見しましょうと云われた。

どのタイミングか詳しく覚えていないが、まだ救急外来に居たときと病棟にあがってお昼前くらいにダイアップという熱性けいれん予防の座薬を入れてもらった。
解熱剤も使ったおかげか、入院中の夜も熱はあがらず、逆に元気すぎて全然寝てくれなくなった…
わたしは前々日からほとんど寝ていなくてもう限界だったので、寝落ちしながらせがれの様子を見ていた。
せがれが寝るまでの途中何度も、そして寝てからもモニターの線が外れては看護師が来て直してくれていた。わたしはベッドから「ズミマゼン…」と枯れた声で挨拶する他なかった。寝不足と疲れと体調不良で眠すぎるわたし、それでも心配で夜中に何度か起きてせがれを見たりしていた…

寝るのは遅かったが夜通ししっかり寝てくれて、朝は寝起きから元気なせがれ。
熱は一度もあがらず、ほっと一安心。
しかしまぁもう元気すぎてどうしようもない。良いことだけど、これでまだ数日過ごすの?無理じゃない??

回診に来た医師に問題なければ退院を早めてほしい旨を伝える。元気すぎるせがれを見た医師も、あとは咳だけだねと。でもやはり熱を繰り返す心配はあるということ、もし退院後に咳の症状等が悪化してもコロナ陽性では病院に診てもらえない可能性があることを説明される。
よく食べよく寝るし咳も酷くはないので家で様子見でも問題ないと思うこと、遊びたいのに動けないことの方がせがれにとって大変であることを伝えた。
ベッドでぴょんぴょん跳ねるせがれを見て医師も納得してくれたようで、退院時のお薬を処方しておきますねと云って退院許可をくれた。 

絡まりまくっていた点滴やモニターも外してもらえた。ちなみにこの点滴はコロナやけいれんに関係なく、ただの補液。いざけいれんがあったり急変に備えてすぐに薬が入れられるようにする為のもので…いやわたしもそんなに詳しくはないけど、全く何も知らなければ何か薬を入れて治療していると思うよね。

さてもう退院するだけ!
テレビを見たりおもちゃで遊んだりしながら荷物をまとめる。コロナ陽性患者はシャワーが浴びられず、せがれのおしりはかぶれそうだしわたしの頭皮も限界。
迎えは母に来てもらい、まずは余ったテレビカードの返金に行ってもらった。ベビーカーにせがれと荷物を乗せ、ナースステーションへ挨拶をして病院を出た。短い間だったが、優しい看護師さん達のおかげで快適に入院生活を送ることができた。何より、搬送を受け入れてくれた病院にも感謝だ。

その後帰宅してもせがれは元気で、最初の夜だけ少し熱があがったりしたけど高熱には至らず、元気によく食べよく寝てよく遊び、咳の方も順調に快復した。けいれんについては、発熱の度に繰り返すようなら予防薬を常備することになるらしい。発熱のときはよく注意しておくようにと云われた。



この経験からわたしが云えることは、「迷ったら救急要請」と「対策を知識としてパートナーと共有し、シミュレーションを行う」ということだ。
そもそも小児科の救急搬送を受け入れている病院が少ないので、外来が開いていない時間は救急車を呼ぶので良いと思う。日中で、落ち着いて小児科の病院へ電話をして問い合わせることができるならそれが一番とは思うが…

実は往診の医師が来たときは夫が対応して、診察の内容をわたしは夫からまだ聞いていなかった。
そして3回目のけいれんでわたしが「先生はなんて?」と聞くと「次けいれんしたら救急車って…」と返事をするので「じゃあ!救急車呼んで!」と云うまで夫は自ら何も動けなかったし「えっえっと…119?でいいんやんな…?」とうろたえていた程、頼りなかった。
いざというときの為にシミュレーションや訓練の必要性を感じた。省略するが、正直今回は夫の行動全てに苛立ちを覚えるくらいだった。というのもまぁわたしの余裕のなさでもあるし、わたしもまだまだ未熟だなぁ。


とにかく、せがれが無事でなんともなくて良かった。 

ご心配をおかけしました。



2023.6.19 nyamo


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