パーソナリティ障害克服記録2

最近、ジュール・ルナールの「にんじん」という小説を読んだ。

この小説には、主人公の「にんじん」が母親から精神的虐待を受けるエピソードが延々と描かれている。

僕は読んでいて苦しくなった。
この母親がやっている事は今で言う「モラル・ハラスメント」である。
分かりやすい肉体的虐待ではなく、精神をジワジワと傷つける手口だ。一見すると外からは分かりづらいのが特徴だ。自分が母から受けてきたのもモラル・ハラスメントと言えるだろう。
しかし、僕がこの小説を読んで苦しくなった理由はそれじゃない。

にんじんの母親が“僕自身”と重なったからだ。

そう、僕の心の中には魔物がいる。
僕は自分の中におそろしく攻撃性がある事を知っている。

思い通りにならない、ムカつく奴がいたら無意識に嫌がらせをしていた。嫌いな奴は徹底的に悪口を言う。見下してる人間が気に入らない事をしたら徹底的にやり込める。自分に辱めを与えた人間には仕返ししなければ気が済まない。
大分オブラートに包んで言ってコレだ。他にもここに書けないような酷いことを今まで沢山してきた。
更に、昔から母の影響で虫が嫌いな僕は蟻の大群などを見つけたらライターとスプレーで燃やしたり、水責めしたりをよくしていた。弱者を虐めて支配する事に無意識に快感を覚えていた。

僕は間違いなく、モラハラの加害者として素質があり、毒親予備軍だ。

これまで愛着障害克服の中では、自分のこういった非道な部分から目を逸らし、臭いものには蓋をしてきた。
考えてみれば自分はとんでもない悪党だ。今こそ向き合うべきだ。

そう決意した僕はモラル・ハラスメントについて徹底的に調べ、関連本を読み漁った。

そしてモラハラ加害者は総じて「自己愛性パーソナリティ障害」だと知る。

やっぱりそうか…。以前も書いたが、やはり僕は自己愛性パーソナリティ障害なんだ。
もっと調べよう。知ろう。そう思ってこの本を購入。

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もうね、完璧に自分の事が書いてありました。全部当てはまってました。そして、この本のおかげで自分の中で何が起きているのかハッキリと自覚する事が出来ました。

自己愛性パーソナリティ障害の人は自分の中に理想状態である「思い描く自分」と極端にダメな「とりえのない自分」しか居ない。真ん中の「等身大の自分」がいない。
親から条件付きの愛情しか与えられなかったため、正常な自己愛を獲得出来なかった事が原因だ。そのため自尊心が傷つきやすく脆い。それを守るために、学歴や容姿などの外的価値を根拠にした「思い描く自分」に縋る。それが少しでも崩されると「とりえのない自分」になってしまい、絶望する。
外的価値しか見れないので他人の事を、上か下かでしか見れない。見下すか見下されるか。

自分の精神の構造がハッキリしてきた。
今なら長年の悩みである「自己否定」と「思い通りにならないとすぐにイラついてしまう」の構造も分かる気がする、そう思ったので構造を自分の中で可視化してみた。

もしかしたら解決の糸口になるかもしれない。とりあえずここまでにして、次の記事に続きます。


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