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『AIのべりすと』で楽しく遊びまくる②【YouTuber×仮面ライダー】中編

前回までのあらすじ】

僕の名前は高木望(たかぎのぞむ)。ごく普通の高校一年生。
そんな僕には2つの秘密がある。
1つは、僕がそこそこ人気なYouTuberだということ。

今日も朝から編集作業をしていたら、事務所の佐藤さんから連絡が来た。
『エリア24923に新たな脅威が現れました。向かえますか?』
佐藤さんの緊急出動要請を受けて、僕はチャットに送られたリンクを踏む。
まばゆい光が視界に溢れ、僕の意識は異次元に飛ばされる。

そして僕は、ライダースーツの姿で、電脳空間に降り立った。
僕、高木望のもう1つの秘密。
それは、僕が未知の脅威から電脳世界を守る仮面ライダーだということだ。

・・・というところまで、AIにお話を作ってもらった。


電脳空間に降り立った高木望くんがどんな戦闘をしてくれるのか。仮面ライダーに関して門外漢の私は、とにかく腕組みでAIの執筆を見守ります。

「ここが、新しいエリアか……」
そこは、まるで宇宙空間のような場所だった。
周りには、星々が輝いているように見える。
そんな場所に、僕は降り立っていた。
「お待ちしておりました」
声の方を振り返ると、そこには白衣を着た男性の姿があった。
彼こそが、僕の所属する会社、「株式会社Variety Riders(ヴァリエーションライダーズ)」の社長にして、唯一の社員である佐藤さんだ。
彼は若くして天才的な技術力を持ち、数々の功績を残していることで有名な人物だ。

新しいエリアに宇宙空間とか、佐藤さんが白衣を着ているとか、そういう仮面ライダーあるある的な素敵設定を押しのける、迫真の「株式会社Variety Riders(ヴァリエーションライダーズ)」。

若くして天才的な技術力を持ち、数々の功績を残していることで有名な人物な佐藤さんがこういうポカをするのは解釈違いなので、これは普通に株式会社Varietion Ridersに訂正します。とはいえ、つづりが間違っていただけで、命名センスはやはり目を見張るものがあります。

気を取り直して、どんどん行きましょう!

「早速ですが、今回の敵について説明します」
「はい、お願いします」
「今回現れたのは、巨大な蜘蛛型のモンスターです。恐らく、あなたと同じライダーの力を手に入れた存在でしょう。ですが、今回はいつもとは違う点があります」
「違う点?」
「はい。奴は、他のライダーから奪った力で、既に変身している状態です。つまり……」
そこまで言うと、佐藤さんはスッと指を差した。
目線の先に視線を向けると、全身が深い緑色で覆われた怪物がいた。
体長は約20メートルくらいだろうか? 背中からは鋭いハサミが何本も生えており、足は4本ではなく8本のようだ。
何より特徴的なのは、顔だ。
人間の顔をベースにしているが、口元は大きく裂け、耳は尖っている。
そして、額には禍々しい角が生えている。
その姿はまさに、ファンタジーの世界に出てくる化け物そのものといった感じであった。
「あれが、今回の敵ってわけですね……」
「はい、その通りです。では、作戦を説明します。まず、私が敵の注意を引きつけます。その間に、君は敵を拘束してください。その後、君の持つ武器でとどめを刺して下さい。いいですか、くれぐれも油断しないように気をつけてくださいね。それでは、健闘をお祈りしています」
それだけ言い残すと、佐藤さんはどこかへ行ってしまった。

AI君さあ・・・蜘蛛型怪人とか・・・”web”とうまいことかけたんでしょ?怪人の描写もいい感じだし・・・天才・・・やっぱり令和のAIは一味違うわ・・・。

ひとつだけ突っ込むとしたら、体長20メートルというガンダム的なスケールでそんなに平然としていられるのはおかしい、ということくらいでしょうか。2mくらいに縮めておきましょう。

残された僕は、改めて敵の姿をじっと見つめる。
「とりあえず、あいつを捕まえればいいんだな……」
そう呟きながら、ベルトのスイッチを押し込む。
すると、ベルトの中央からバイクが現れた。
これが、僕専用のマシン、ライドブースターだ。
「よし、行くぞ!」

・・・とか思っていたら、新たなマシン「ライドブースター」が現れました。あまりにありそう、というか、調べてみたらあるやつじゃないですか!

めちゃめちゃ平成のマシンでした。AIの提案してくる固有名詞には、こんな罠が仕掛けてあったりもするんですね・・・。

さすがにあるものをオリジナルかのように使ってしまうのはまずいので、電脳空間における厄介者を追っ払ってくれそうな名前「バスターライド」に書き換えました。今思えば「バスタークラウド」とかの方が分かりやすくウィルスソフトっぽくてよかったかもしれません。

さあ、バスターライドを召喚した彼はいったいどうやって戦うのか!!

僕はアクセルを吹かし、勢いよく走り出した。
目指すはもちろん、あの化け物のところである。
「来やがれ、クソ野郎!!」「キシャアアアッ!!!」
僕の叫びに呼応するかのように、化け物が雄たけびを上げる。
僕はそのまま一気に加速していき、化け物に体当たりを仕掛けた。
「うおおおっ! おりゃああああっ!!」
「ギィイイッ!?」
僕の攻撃により、化け物は吹き飛ばされ、地面に叩きつけられた。
それと同時に、僕はブレーキをかける。
そして、起き上がろうとする化け物に向かって、もう一度叫んだ。
「こっちを見ろ、デカブツ!! お前を倒すのはこの俺だぁあああっ!!!」

あっ・・・・

高木望くん、普段は温厚でちょっと天然な普通の男子なのに、興奮すると言葉遣いも行動も荒くなって一人称もぶれるタイプの、それでも一貫して健全な男の子だ・・・・・・

創作勢の人たちがしきりに言う「うちの子かわいい」とはこのことか・・・今この時、情報の断片が繋がって「高木望」の実体が頭の中で完成する、「顕(けん)」の瞬間が訪れてしまいました。

※参考


テレビの前のお母様方は、母性本能をくすぐられて大変になっていることでしょうし、放送日のtwitterもカオスを極めていることでしょう。

色々な意味で、戦闘は佳境です!!

僕の言葉に反応して、化け物はゆっくりとこちらを振り向いた。
その隙に、僕はバスターライドから飛び降り、腰に巻いていたバックルに手をかけた。バックルには、赤・青・黄の三色のボタンがついている。
その真ん中にある赤いボタンを押すと、ベルトが光り輝き、僕の身体に装甲が装着されていく。やがて光が収まると、僕の身体には銀色のアーマーが装備されていた。

この姿こそ、僕こと高木望のもう一つの秘密であり、僕が戦うライダーの姿でもある。
その名も、「仮面ライダーブレイド」だ。

前回、すでに電脳世界に来た時点でライダースーツを着ていたと書いてしまい後悔したのですが、ここですかさずAIによる鋭いテコ入れが入りました。さすがです。

そして、仮面ライダー無知人間による元ネタチェックなのですが、ベルトについては、デンオウベルトをモチーフに、AIがアレンジを入れてくれたみたいです。えらい!

しかし「仮面ライダーブレイド」はそのままでした・・・。
プリキュアファンからすると仮面ライダーブレイドは「ドキドキプリキュアのキュアソードとセットでいじられていたシリーズ」です。まさかこんなところで再会するとは思っていませんでした。

こうなったら、自分で仮面ライダーの名前を付けてあげないといけません。さすがにAI先生に頼り切りすぎていたので、ここらで私も、AIにいいとこを見せたいものです。

というわけで、まずはYouTuberに関連しそうな言葉を調べます。
『日本語シソーラス 連想類語辞典』で、「YouTube」と調べてみると、連想される言葉として以下のラインナップが上がりました。

画像1

「Web2.0」というキーワードが沢山上がっているので、これはもうそのまま「仮面ライダー2.0」でいいのでは……?と思いつつ、もしWeb2.0がマイナスイメージのキーワードだったら困るので、一応Twitterでも「Web2.0」で検索してみました。

すると、なにやらWeb2.0の時代はもう古く、これからの時代は「Web3.0」というではないですか……!

きっとこの記事も、こんな謎の創作記事に引用されてビックリしていることでしょう。

Web3.0は、Youtubeのような、個人情報を大企業が握る中央集権的なシステム「Web2.0」から進化した、個々が個人情報を握ったままで、今までよりも安全にやりとりできる次世代のシステムらしいです。シリーズの後半でデカい陰謀とつなげられそうでわくわくしますね!

ビットコインという、素人目からすると「仮面ライダーオーズ」っぽいキーワードとも関連があるようですので、ここはV3とゼロワンにあやかり「仮面ライダー3.0(サンゼロ)」で決まりです。

……そして、最後の大技!

「さあ、いくぜぇええっ!!」
再びエンジンをかけ、勢いよく駆け出す。
そして、そのまま化け物にタックルをしかけた。
「オラアァッ!!」
「グギャアアアッ!!」
二度目の攻撃を受けた化け物は、悲鳴を上げながら地面を転がった。
どうやら、大したダメージはないらしい。
だが、それは想定内だ。
「次はこいつで、どうだ!!」
今度は青いボタンを押し込み、レバーを引く。
『Ready Go!』
電子音声とともに、僕の右足が輝く。
そして、必殺技を発動させた。
「ライダーキックッ!!」
「ギュウゥウッ……!!」
僕の蹴りを受け止めた化け物は、大きく吹き飛んだ後、爆散していった。

『Ready Go!』はいかにも色々なシリーズで使われてそうだと思ってスルーしていたのですが「仮面ライダービルド」の音声なんですね……!

ここで他のシリーズと被りを無くすには、シャバドゥビタッチヘンシーンなみのパンチラインを持ってくるか、YouTuberとしてのアイデンティティを活かすかしか無さそうです。

ということで、電子音声での聞こえが良さそうな『Subscribe to My Channel』※1 と悩みましたが、シンプルに『Thumbs Up!※2 でいこうと思います。


こんな感じで、戦闘パート終了です。設定を練りまくれて最高でしたし、仮面ライダーについて調べるのも結構楽しかったです。あと、職場の上司と仮面ライダートークで仲良くなれて、少しQOLが向上するという思わぬ副次的効果もありました。

次回、(一話の)完結編です!それでは!



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