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『AIのべりすと』で楽しく遊びまくる③【YouTuber×仮面ライダー】後編

前回までのあらすじ】
仮面ライダー未履修でも、AIの力を借りることで、人はYouTuberと兼業するオリジナル仮面ライダーのSSが書けることが証明された。戦闘描写が終了した今、AIと私はどうやってこの物語を終わらせるのか・・・!?

AIに執筆の全てをリードしてもらった結果、無事に、設定だけ私が考えた主人公 高木望くんが「仮面ライダー3.0(サンゼロ)」に変身し、設定すらも考えていない蜘蛛型怪人を、必殺技の蹴り技によって爆散させることができました。

畳み方に関しても、こちらは安定のノーアイデアなのでAIの意見を聞いてみます。すると、こんな感じになりました。

「ふう、なんとか勝てたか……」
変身を解除した僕は、安堵のため息をつく。
先ほどまでの戦いを思い出していると、佐藤さんが戻ってきた。
「お疲れ様です、高木君。今回はうまくいきましたね」
「いえ、そんなことはありませんよ……。それより、奴は一体なんだったんですか?」
「奴は、他のライダーから奪った力を使って変身していたようです。それにしても、まさかこれほど早く敵が現れるとは思いませんでした……」
「そういえば、他のライダー達は?」
「彼らは今、それぞれ別の敵と戦っています。ですが、それも長くは続かないはずです。奴らは皆、我々と同じ力を持つ存在。ですが、数だけは圧倒的に向こうの方が上です。今はなんとか持ち堪えていますが、いずれは……」
そこまで言うと、佐藤さんは黙り込んでしまった。

「そういえば、他のライダー達は?」と、原案の私が完璧忘れていた佐藤さんの『他のメンバーもすぐに向かわせますね』発言を拾ってくれました。一方で「他のライダーから奪った力で変身」という設定は前にも聞いた気がするので、記憶力にムラがあるのは人もAIも同じということのようです。

にしても「奴らは皆、我々と同じ力を持つ存在」とか「数だけは圧倒的に向こうの方が上」とか、私の経験値では絶対思いつかない素敵な設定を提案してくれた上で佐藤さんを黙らせてくれるとか、まるでAIが私にバトンを渡そうとしてくれているみたいで胸が熱くなります。

なんなら『さあ、君の考えを聞かせてよ。主人公たちが戦う理由ってやつを、ね』というAIの声すらも聞こえてくるようです。

ここはアクセル全開で、今まで温めてきた設定をぶち込みます・・・!!!

僕らが所属する株式会社Varietion Ridersは、表の顔はYouTuber事務所だが、裏ではインターネット空間を脅かす未知の脅威と戦う組織だ。
この脅威は、ハッカーの作るコンピューターウイルスなどとは違い、インターネットに触れる人の心にある「ミーム」を汚染する。ミームとは、脳内に保存され、他の脳へ複製可能な情報のことだ。例えば、習慣、技術、文化は全てミームだ。
それが汚染されたらどうなるか?社会が崩壊することは想像に難くない。
だから、僕たちはYouTuberとして活動することで、活動資金を得ながら、強いミームとしての自己を創り上げ、日々脅威に対抗する能力を鍛えている。そして、佐藤さんが開発した、ミームを物理的に破壊するライダーの力を駆使して、『脅威』のミーム撲滅に努めている。
でも最近は、こちらの戦力増強が追い付かないペースで、脅威の勢力は増している。このまま手をこまねいていたら、脅威が僕たちの日常生活にまで浸食しかねない。
だからこそ、こうして今日も戦っているのだが……。


繋がった・・・・・・・・・・・・・・・。



SCP財団が教えてくれた「ミーム汚染」という概念のおかげで、設定全体にそれっぽい繋がりを持たせることに成功(?)しました!!!

解説すると、最初の記事で出した「再生数が増えたり登録者数が増えたりすると何らかのシステムで強くなる」のシステムが「ミーム汚染してくる敵がいる世界」&「物理的にミームを破壊できる技術」に当たります。知名度が上がれば、自分の情報はより多くの人に複製されるわけですから、自己は破壊されにくいミームになりますし、他のミームに対する影響力(⇒破壊力)も上がりますよね?

めちゃめちゃパクリ設定ではあるのですが、おかげでコメディにもシリアスにも振れる、奥行きのある世界観にすることができました。ギャグ回では何らかの武器をミーム汚染で美少女に誤認させるオタク怪人が出てくるでしょうし、後の方のシリアス展開では、Keterクラスの大災害でエグい人死にが出ることでしょう。デカい組織による陰謀とのバトルも起こる予定なので、人間の闇を暴いた作品として後世に語り継がれるかもしれません。

しかし驚くべきことに、AIは最後にもう一発、でかい花火をかましてくれます。

「佐藤さん、これからどうしますか?」
「とりあえず、現実空間に戻りましょう。今の私たちでは、これ以上できることはありません。それに、高木君が学校に遅刻してしてはいけませんしね」
「わかりました。それじゃあ、行きましょう」
佐藤さんが腕を振り上げると、現実世界へのゲートが正面に開く。僕はバイクに跨り、エンジンを始動させる。
すると、後ろに乗っている佐藤さんが話しかけてきた。
「ところで、高木君はどうしてライダーを引き受けてくれたんですか?」
「えっ、いきなりなんですか?」
「いえ、ちょっと気になって。普段の高木君の様子を見ていると、


うわ~~~~うわ~~~~~・・・・・・

AIが『それなら、《高木望》自身は、どうして戦うことを選んだのだい?』ってイケボで語りかけてくる・・・・


・・・自分の答えはこうだ!!!

「いえ、ちょっと気になって。普段の高木君の様子を見ていると、こういう争い事とは無縁に見えたものですから」

僕は少しだけ思案して、振り返りながら答えた。
「だって、普通の高校生が実はYouTuberで正義のライダーだなんて、かっこいいじゃないですか!僕はそういう秘密が持ってみたかったんです」


さあ、どう返す!AIのべりすと!!!!


「……ふふっ」
「な、何で笑うんですか!?」
「いや、すみません……。なるほど、そういうことなら、高木君らしいと思って」
「どういう意味ですか!僕だって男ですよ!」
「わかってますよ。さあ、そろそろ戻りましょう」

こうして、僕たちは電脳空間を後にした。


ありがとう、AIのべりすと。

最初は君のことを「AIちゃん」とかふざけた呼び方してたけど、
もう俺達、最高の相棒だぜ・・・・・



~Fin~


ということで、AIと共作すると、AIと硬い友情で結ばれることが分かりました。近未来的なオチですね!!!

それと、あんまり題材が分かっていなくても創作に取り掛かれるというのは、AIが提案する内容の事実確認をきちんと行えば、いい方向に作用することもあると分かりました。

この日曜に仮面ライダーWの履修を開始して、20話くらいまで進んだのですが、今までよりも発想の幅が狭まってしまったというか、創作する上での一歩が踏み出しづらくなってしまった感覚が確かにあります。

思い返せばプリキュアも「知りすぎてしまったがゆえに自分の中で不可侵」という枠です。そういう点では、この形で仮面ライダーと出会えたのは、なんだか運命的なものを感じます・・・。


今後は、Wの履修を進めつつ、また何か思いついたら『相棒』とまた創作で遊ぼうと思います。

それでは!

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