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見えなくても優先席の優先順位は高くないんじゃないか

先日ガイドさんと話していたら、爺さんがシルバーシートに座っていた若い女性に席
を譲れと圧迫していたそうな。
その女性、実は妊婦さんでかなり辛そうだったらしいんだけど、席を譲ったという事
だった。
ちなみに爺さんは山登りの帰りみたいな人で、ピンピンしていたとか。


一言でシルバーシートと言ってもその中に優先順位があると思う。

何年か前、母とお墓参りに行った帰り、お爺さんが私に席を譲ってくれた。
いやいや、お爺さんの方が優先順位高いだろう?!
しかも一緒にいた母は80歳オーバー。
私は母に席を譲ろうとしたら、母は「あなたに譲ってくれたんだから」と辞退。
お爺さんの好意を無にするのも申し訳ないので私が座ったが、居心地の悪かったのな
んの(汗)

母と一緒にいた時、席を譲ってもらったり、席が空いたから母に座らせようとしても
私に座らせようとする。
そんな時「私はコケてもすぐ立ち上がれるけど、あなたはコケたらケガするか最悪骨
を折ったりしてもっと面倒な事になるからあなたが座りなさい。」と言って座らせて
いた。


視覚障碍者は優先席の優先度がかなり低いと思う。
逆に、別に身体が元気なら座らなくたっていいじゃんと思っていた。

しかし、だんだん視力が落ちてきてわかったことがある。
ラッシュ時ほど混んではいないけど、立っている人がかなりいる場合、人の波がわか
らない私は波のど真ん中に立っていたりするのである。
「もしかして、私、めっちゃ邪魔?」

だったらドアのへりに立っていたらいいじゃないかと思うが、私のようなチビがドア
近くに立っていると、ドアが開いたとき、人に不用意に押されて、ホームと電車の間
に落ちるリスクがある。
なのでなるべく電車の真ん中あたりに立っているのだが、そうすると邪魔になってし
まう。

どこかに捕まるという選択肢もあるが、私はコロナ前からマスク以外コロナ禍のよう
な生活をしていた。
うがい、手洗い、余計な所に捕まらないを実践していたので、なるべくあちこち触ら
ないように心がけていた。
おかげでインフルエンザにもかかったことがない。

そんなわけで、邪魔くさい私は片付いていた方がいいのではないかと座れるときは座
ることにした。
その方がゆっくり朗読図書も聞けるしね。


それでもやはり山には登れそうもないお年寄り、肢体不自由の人、内部障害、妊婦さ
んとかを差し置いて座ろうとは思わない。
近くにどんな人がいるかわからないから、譲ってあげることもできないのが口惜しい
所である。
でも譲られた方は、白杖のおばさんに席を譲られても気まずくなるかな。


所で、ガイドさんから聞いた話でもう一つ。
外からわからない内部障害の人は、赤十字のストラップをつけているらしい。
そこに病名や、突然倒れたらどうしてほしいとか書いてあるそうだ。
私はそれすら知らなかったけど、40代くらいの若い人でもこれを付けている人がけっ
こういるとか。

妊婦さんにもそういうのがあるみたいだけど、こちらはあまりつけている人を見ない
そうだ。


一方、優先席を必要としている人がいても見て見ぬふりをする人もいる。
中には体調が悪いとか、実は内部障害とかなのかも知れないが、「障碍者や年寄りは
優先席に行けよ」みたいな人もいる。


理想はシルバーシートなんかなくても、誰もが必要としている人に座席を譲ってあげ
られる社会なんだろうけど、これはまだまだ難しいかな。


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