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大谷翔平

大谷翔平といえば野球界のスーパースターであることに疑いの余地はない。そして彼は人間性も500%のナイスガイである、というのが世間の評判である。しかし、個人的には大谷は極めて野心的、合理的、そして良い意味でのプロとしての冷徹さをもった人間であり、彼が超人間できてる!(そもそも人間できてる、ってなんやねん、というのが先に来ますが)という評はどうかと思っているのだ。

大谷をみていて思うのは、彼は彼のゴールに対して常に最短距離の道を模索しているのだ。そしてそのための解決策をいつも考えており、その思考の粒度が高く、常に最善の道をとっているように思える。彼のプレースタイルにもそれがよく表れている。例えばバッティングである。大谷といえばパワー自慢がそろうメジャーリーグにおいてホームランランキング上位に来るような選手になっているが、それはまさしく彼がのぞむところなのだと思う。何がいいたいのかというと、大谷はホームランを打つことが一番勝利に近づく、と考えており、それならば自分がホームランバッターになるのが一番、そしてホームランを打つためには何が必要か、を考え続けてきた結果が今の彼なのだと思う。言い方を少しズラすと彼はイチローのようなバッティングスタイルは「目指さない」だろう。ホームランならランナーが1人も塁にいなくても最低1点は入る。1試合完全試合でも27アウトなので、選手交代がなければ先発プレイヤーには最低3回は打席がまわってくる。全部ホームランなら最低でも3点入る。野球というスポーツは自分がどれだけ頑張っても他のチームメートのプレーを直接的によくすることは出来ないし、監督に選手を変えろ、ともいえない(言ってる選手もいるかもだけど)。つまり自分の力だけで勝つには自分だけで勝利に近づけるバッティングスタイルが必要なのだ。それがホームランバッターである。個人的には筋力アップした彼のカラダ、明らかにパワーがあるからこそのアッパースイング、下手な目に見える数字より打球角度とスピードをつきつめたバッティングスタイル、すべてはホームランのためである。バッティングスタイルにしてしても、おそらくこの角度でこの打球速度で打てればホームランになる確率があがる、という科学的なバックグランドがあるのだと勝手に想像している。ピッチングにしてもそうである。大谷のいえば三振である。けっして打たせて捕るピッチングではない(そうしてる時もあるけど)。これも簡単である。仮に周りのプレーヤーによるプレーの質に左右されず、勝利を目指すならばピッチャーは三振を取るのが一番効率がいい。大谷ピッチングは明らかに空振りを取りに行く球が多い。

ここまで勝手に彼を分析してきたのだが、何がいいたいのかというと、彼はめちゃエゴイスティックであり、勝利至上主義なのである(私見です)。しかし、それはビジネスマンなら当然である。結果を出すのがプロだし、自分ひとり頑張っても結果が出ないのが野球である。彼はそれを理解したうえで、もっとも効率的な方法を模索し続けているのだと思う。ただ日本のマスコミのご都合主義、勝手に解釈主義にうんざりしており、彼を勝手にナイスガイに仕立て上げる脳筋ぶりに辟易していたので、本日の記事を書きました。なんか、大谷をディスってるみたいに書いてますが、私は自分が大谷になりたいと思うほどの大谷ファンですのであしからず(草)。


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