つれづれ…なるままに。216。
【学校図書館と読書】
図書館なので『読書』は当たり前すぎるぐらい重要です。
しかし、たまに気になるタイプが児童生徒のなかにいます。
読むのが早すぎるタイプです。
たくさん読むことは良いのですが…あまりにも厚い本を借りて、1週間で返すの繰り返し…これは
(本当に読んでいるのかしら?)
と、思わずにはいられません。
返却のとき
「面白かった?」と聞くと
「うん」と答えます。
「どうだった?」と聞くと
「………」
おかしいぞ?これはどういうわけ?
と思い、クラスの別の子どもに、さりげなく聞いてみると
クラス独自でページ数を競っていたりします。冊数よりたちが悪いです。
というのも(目の前でやられた)ガバッと開いて、最後のページ数を書き込めば読んだことになるわけです。そりゃ分厚い本を借りるわけです。
そこで、こちらとしては『読書ノート』を推奨しました。が、これは失敗に終りました。
「読みっぱなしじゃもったいない」
と、ノートの書き方など話しましたが…惨敗に終りました。
まず、低学年ができない。
高学年は続かない。
惨敗です。
今年は『読書カード』にしました。
サイズはA5版で、低学年用と高学年用を用意して。10枚貯めたらペーパーフォルダと好きな色の台紙をプレゼント。
20枚になったらカラーの綴りヒモを選べて、表紙も選べることにしました。
これが意外と大当たり!(先生が呼掛けをしてくれたというラッキーもあり)低学年から、かなり熱心に書いているようです。
自慢気に、嬉しそうに10枚持ってきて
「書けました~」
と、来ると用意していた画用紙の台紙をズラッと出して「好きな色をどうぞ!」と…相手が悩んでいる間に、私は「綺麗に揃えるから~」といいながら、ザッとチェックします。
ちゃんと書いているか?
ぐらい、ですが…すごく書き込んでいる子もいれば、一行だけの子もいます。
でも、丁寧にファイルのやり方を教えながら「次からは自分で挟めるね!」と言うと、なんだか嬉しそうにしてくれます。
台紙には好きなシールや絵を描いていいよ~というだけでも、顔つきが違います。
「好きにやっていいよ」は小学生にとっては魔法の言葉のようです。
ステイホームのお蔭?でしょうか、今日は高学年の先生が「ごっそりもらっていいですか?」と言いながら、今ある全部を持っていきました。良かったと思いました。(慌てて増刷しましたが)先生にも理解しやすかったようです。
冊数やページ数を競って『読書した気分』になってしまうのは、少し怖い気がします。
速読より、読んで感想を書くアウトプットの方が大切だと感じます。
単純に
『面白かったか、面白くなかったか?』
だけでも、自分にとって、その本から得たものがあり明確になるはずです。
たくさん読むより、じっくり読む。
これからの課題です。
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