詩作03
泣き崩れているひとがいる
やすらぐ女が腎臓にいた
苦しみあえいでいるひとがいる
にやける餓鬼が腸にいた
怒り狂うひとがいる
はねまわるイタチが肝臓にいた
痛みに叫ぶひとがいる
おどるピエロが心臓にいた
笑い喜ぶひとがいる
真っ赤な牛が肺にいた
血と骨と黄昏に、祝福を
追記
できる限り『善良な人間』であろうとするけど、腹の底を探ってみると醜悪な感情を見つけてしまう。そんな自分を思って書きました。
清濁合わせ飲んで全て受け入れる、醜い自分も自分だ、まるっと受容しよう、なんて言葉で言えばカンタンでアタマではリカイできますが、やっぱりそれを体感するのは難しい。腑に落としきれない。仮面がまた一つ分厚くなって、肌感覚が鈍くなる。
自己受容の旅は一生続いていくものなんでしょうね。しんどー。
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