ひとり

「1分で1気づき」できる話をしよう。「ふつうがいちばん?」

ふつうがいちばん。



そう、思い続ける旅人がいた。



ふつうになろう。



ふつうで十分。



個性を出そうなんて、おこがましい、と。



だから旅人は、ふつうになる努力をした。



苦手なことを、必死で克服した。



わがままは、ぜったい言わないようにした。



自分の意見が少数派なら、飲み込むようにした。



こうすれば、人並みになれる。



ああすれば、穏やかにすごせる。



危険な世の中から身を守れるんだ。



旅人はそう信じて、



ふつうという鎧で、自分を固めていった。



ときおり、鎧のすき間から個性がにじみ出そうになる。



そのすき間をふさぐたびに鎧は、



窮屈で、重厚で、無機質になっていった。



日に日に、脚は重くなり、息苦しさを増してゆく。



ついに耐えられず立ちどまった、そのとき。



旅人はふと、気づく。










この鎧は、本当に自分を守っているのか?







最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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※このnoteには、これより続きはありません。





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