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「事業戦略仮説があってその次に商品企画仮説がある」顧客経験価値のための商品企画開発の実践 第9回

これまで商品とは顧客経験価値を生み出すモノ、コトであると述べてきました。商品がイコール顧客経験価値と考えるとなると、その実現のためには、様々な情報やその解析データ、サービス、外部パートナーなどつまりビジネスモデルが必要となります。ビジネスモデルを企画することとは事業戦略を考えることになります。

例えば、近年急成長した現場作業員のための作業着、作業用シューズはじめ様々な用品を扱ってきたワークマンが、若い女性までもターゲットにしたワークマンプラスという新事業を開発し成功しています。ワークマンプラスは、単品開発の積み上げではなく、DIY、ガーデニング、アウトドアなどの“日常のファッショナブルなワーク“に焦点を当て若い女性も含めたお客様の新しい経験価値を創造するために、様々な商品、サービスを包含した事業コンセプト、事業戦略を開発して、成長につなげていきました。

事業戦略の企画となると、ブランド戦略はじめ情報、技術、設計、製造、マーケティング、営業など大きな範囲の検討となり、概念的、抽象的になります。概念化、抽象化によって思考の幅が広がりかつ柔軟になります。

しかし事業戦略を実現させるためには「商品」という概念もまた外せません。やはり戦略のキラーコンテンツとしての商品が求められるのです。

アマゾンはいまでは巨大クラウドサービス事業会社になっていますが、オンライン書籍販売という商品をキラーコンテンツにビジネスを拡大してきました。アップルはiPhoneをキラーコンテンツにと、顧客経験を重視したビジネスでは事業を基盤にしながらその上にキラーコンテンツとしての魅力的な商品も開発しているのです。

ニューチャーネットワークス
代表取締役 高橋透

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