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#11 保険診療でオーソモレキュラー療法は出来る? 保険診療とオーソモレキュラー療法の違い、薬とサプリメントの違いとは

オーソモレキュラー療法は、正しく行わないと危険! 間違ったオーソモレキュラー療法を行わないためにも、一人一人が分子栄養学について正しい知識を学びましょう

ここまで、保険診療の検査や薬を使ってオーソモレキュラー療法が出来るかどうかについてと、自宅でできる検査キットや市販されている安いサプリメントを使ってオーソモレキュラー療法が出来るかどうかについて解説してきました。

オーソモレキュラー療法を安くやりたい!と思っていた方には、ちょっと残念に感じてしまった部分も多いかと思います。

しかし、オーソモレキュラー療法は単に安く出来ればいいというわけではありません。オーソモレキュラー療法を行う上で最も大切なことは、一人一人が分子栄養学について正しい知識を付け、正しく行う事が最も重要です。

この記事でも解説したように、同じように見える栄養素でも、薬とサプリメントでは含まれている成分が全く異なります。もしこの事を知らずに、薬をサプリメントの代わりように使用してしまった場合、むしろ身体を壊してしまうことにもなりかねません。

ですので、安全にオーソモレキュラー療法を行うためにも、まずは一人一人が分子栄養学について正しい知識を学びましょう。正しい分子栄養学を学ぶことが出来れば、身を守ることにも繋がります。

では、どうすれば正しい分子栄養学を学べるのでしょうか?

分子栄養学が学べる本や講座などはいくつかありますが、その中でも学問として提供されている物がオススメです。特に病態や身体の機能などもしっかり学べる講座を受けるようにして下さい。

分子栄養学を学ぶとなると栄養素などについての基礎理論が中心となりますが、この基礎理論だけでは不十分です。分子栄養学は身体に応用してはじめて意味がありますので、応用できるようになるためにも生化学や基礎科学的な内容も学べる講座を受けましょう。

さらに、学んだことは実際に行動に移してこそ意味があります。学んだ内容を活かすためにも、分子栄養学を実践する際は必ずオーソモレキュラー療法の検査を受けるようにして下さい。

当方が推奨するオーソモレキュラー療法では、血液、唾液、尿を含めた全60項目以上もの項目を検査することで、全身の状態や栄養状態を把握することが出来るようになっています。

更に、オプション検査として糖尿病や骨粗しょう症、SIBOやリーキーガット症候群、DHEAs、酸化LDL検査など様々なオプションを加えることで、更に詳細に身体の状態や栄養状態を把握することが可能です。

これらの検査結果は、分子栄養学に精通した専門医が一人一人のデータを解析し、レポートにまとめられます。このレポートを参考に、個人個人それぞれが分子栄養学を学びながら、分子栄養学実践専用サプリメントを使って実践していくのが当方の推奨するオーソモレキュラー療法です。

例えば、当方が推奨するオーソモレキュラー療法の場合、血液検査を受けた方にレポートを発行しています。このレポートは、血液検査結果や栄養相談シートに基づいて専門医が一人一人を解析し、個別に作成しているものです。

メディカルレポートでは、血液検査結果についての総合評価や解説、前回からの変化などが記載され、現在の身体の状態が分かります。また、栄養レポートでは、血液検査結果の分析に基づく栄養アドバイスが解説されており、どの栄養素をどのくらい摂ったら良いのかが解説されています。

このような検査やアドバイスを元に自分の状態を「知り」、専用の分子栄養学実践専用サプリメントを使って「補う」のがオーソモレキュラー療法であり、健康自主管理運動です。

分子栄養学では、一般的に推奨されている量よりも遙かに多くの量の栄養素を摂取します。そのため、使用するサプリメントは安心・安全な設計と製造が行われている高品質なサプリメントを選ぶことが大切です。

当方の推奨するオーソモレキュラー療法では、分子栄養学や生物学に精通したサプリメントの専門家チームが設計・製造し、医薬品と同じレベルの製造管理技術で作られた高品質なサプリメントになっています。

オーソモレキュラー療法を実践する際は、このようなサプリメントの質に対する知識の他、分子栄養学の基礎理論もしっかりと学び、理解して行う事が大切です。分子栄養学について学ばなければ、なぜオーソモレキュラー療法の血液検査が必要なのか、なぜオーソモレキュラー療法実践専用サプリメントが必要なのかが分かりません。

ですので、オーソモレキュラー療法を実践してみたい方は、分子栄養学やオーソモレキュラー療法についてしっかりと学ぶことからはじめましょう。


間違った分子栄養学の情報に注意!

近年、インターネットやSNSが発展したことから、健康に関する様々な情報が飛び交っています。分子栄養学においても、分子栄養学を学べるセミナーや講座が増えた事によって、これらを学んだ人達による情報発信が急激に増えてきました。

このような中で問題となってくるのが、間違った分子栄養学の情報です。分子栄養学の情報の中には間違った情報や、分子栄養学をしっかり理解せずに情報発信されたもの、独自理論を組み合わせたものや、自身の経験のみで語られた客観性、エビデンスのない情報なども発信されています。酷いものでは、全く分子栄養学でも何でも無いのに分子栄養学だと語られているものもあります。

例えば、以下のような情報は間違った分子栄養学の例です。

  • メガドーズ、メガビタミン健康法

  • 食事内容の改善や、特定の食材を摂取するだけで至適量の栄養が得られ、病気が改善するとしているもの

  • この不調にはこの栄養素」といったように、単に不調の症状だけを元に栄養アプローチを行うもの

  • 海外サプリメント、単に安価なサプリメントなど、安全性、有効性が確認されていないサプリメントで分子栄養学の実践をおこなっているもの

  • 前駆体では無く、活性型の栄養素を用いているもの

  • ファスティングと分子栄養学を組み合わせるなど、独自理論が組み合わされたもの

  • 薬は一切使わない、栄養療法だけで病気が治るなど極端なもの

  • 病態や不調の根本原因を調べるための検査に誘導しないなど、栄養欠損となった原因をきちんと調べずに行っているもの

  • 医師免許を持たない者が、血液検査データを扱う、サプリメントを処方する、食事指導を行うなど、医療機関を通さずに分子栄養学の指導を行っているカウンセラー など


このような情報は間違った分子栄養学であり、実践することで病態や体調が悪化するなどむしろ命に関わる危険性があります。事実、当方にもこれら誤った情報を元に実践した方からの健康被害に関するご相談も増えてきました。

現代では個人がSNSで気軽に情報発信が出来る世の中になっています。このような時代だからこそ、間違った分子栄養学の情報にはくれぐれもご注意ください。

保険診療でオーソモレキュラー療法は出来る? 保険診療で受けられる検査とオーソモレキュラー療法の検査の違い、薬とサプリメントの違いとはまとめ

以上が、保険診療でオーソモレキュラー療法が受けられるかどうかについてと、薬とサプリメントの違いについてでした。

保険診療では、主に「悪くなっているところを検査で調べて客観的に分析し、症状の原因となっている病巣を科学的根拠に基づいて排除しましょう」というのが適用範囲です。主に、お薬や手術、食事療法などによって病気を治療することを目的としています。

対してオーソモレキュラー療法は、生体内の分子の乱れ(栄養素)を整える事により、病気の予防や改善を図る療法です。主に血液検査によって個人差を判断し、オーソモレキュラー療法実践専用サプリメントを用いて栄養補給を行います。

この時、オーソモレキュラー療法では、それぞれの消化吸収能力を考慮したり、病態を考慮したりと、個人個人に合わせた最適な栄養アプローチ(至適量)を行います。そして、保険診療では活性型の栄養素(お薬)を使うのに対し、オーソモレキュラー療法では前駆体の栄養素(サプリメント)を使って、栄養素の利用は身体に任せることが最大の違いです。

このような違いがあることから、保険診療で処方される薬を使ってオーソモレキュラー療法を行う事は出来ません。また、オーソモレキュラー療法自体も、保険診療の対象外です。

そのため、オーソモレキュラー療法を実践する際は、完全自費で受ける必要があります。この際も、使用する検査やサプリメントは何でも良いというわけではありません。

このあたりの違いを理解し、正しくオーソモレキュラー療法を行うためには、やはり一人一人が分子栄養学を学ぶことが大切です。

もし、分子栄養学に興味ある方は、是非分子栄養学を学んでみて下さい。分子栄養学については、ここで解説した以外にもまだまだ奥が深く、一生かけても学びきれないほど奥が深い学問です。

分子栄養学を学ぶ際は、間違った情報に注意し、必ず学問として信頼出来る所から学ぶようにしましょう。




※この記事は、下記記事から一部を抜粋・改編したものです。記事全文は下記記事をご覧下さい。元記事はこちら↓


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