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#6 分子整合栄養医学と医学の違いとは? それぞれの役割と違いについて解説

将来に備えるオプティマムヘルス。分子栄養学を学び、自分の健康は自分で守りましょう。

最後に、分子栄養学と医学の大きな違いとして、分子栄養学と医学の「取り組み方」や「考え方」の違いがあります。

基本的に、現在の医療では治療をお医者さんにお願いして、言われたとおりの薬を飲む、治療はお医者さんに任せるというのが一般的ですよね。

対して分子栄養学では、自身の健康管理はお医者さんに丸投げせず、自ら分子栄養学を学んで、自ら健康管理を行っていく事が大切だと考えています。なぜなら、分子栄養学を十分に理解しないまま、分子栄養学を実践するのは非常に困難だからです。

例えば、この記事の途中でご紹介したAさんの場合で見てみましょう。Aさんはニキビを改善させたいと思っています。現在の医療では、ニキビに対して「このお薬を飲んだら良いですよ」と活性型のビタミンAのお薬が処方されていますよね。

対して分子栄養学の場合、ニキビの改善を希望している方に対し、「ピロリ菌の検査を受けましょう」とか「プロテインを飲みましょう」「お酒を控えましょう」「肝臓のケアをしましょう」などといったアドバイスを行います。普通に考えて、「ニキビを治したいだけなのに、何故そんな事が必要なの?」と疑問に思いますよね。

さらに、過剰摂取の危険性が言われているビタミンAにおいて、「あなたはかなりビタミンAが必要だから、ビタミンAを一日に40000IU摂りましょう」と言われても、過剰摂取が怖くて摂れない方が大半だと思います。

また、1つの症状に対するアプローチにつき、プロテインやビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンA、消化酵素など様々なサプリメントを用いることから、「サプリメントを売りつけたいがために言っているのでは?」と思われることも多いです。

このような誤解が多いことから、オーソモレキュラー療法は怪しいとか宗教とかトンデモ療法だと言われることが多くあります。しかし、分子栄養学の基礎理論をしっかり学び、理解すれば、非常に理にかなった納得のいく学問や療法であることはよく分かっていただけるはずです。

そのため、分子栄養学を実践するためには、まず分子栄養学の基礎となる理論をその人自身がしっかりと学ぶこと、そして自身の健康管理を医者に丸投げするのではなく、自分の身体は自分で守るという意識で取り組んで頂く事が大切だと考えています。

病気を治す、予防するだけに限らず、最適な健康状態を目指すのが分子栄養学です。

そして、もう一つ分子栄養学における重要な考え方として「オプティマムヘルス」があります。オプティマムヘルスとは、単に病気を予防するだけに限らず、心身ともに最高・最善の健康状態の実現を目指す事です。

私達は、病気になったり調子が悪くなったりすると、当然ながら気分が落ち込んだり、活動量が低下したりしてしまいますよね。逆に、体調が良い状態が続いていれば、気分も明るく活動的に過ごすことが出来ます。

ただ、中には体調不良の状態に慣れてしまって、不調であることの自覚がないまま、自分は健康だと思い込んでしまっている方もいます。また、分子栄養学で病気が治ったり、自分の中では健康だ、調子が良いと思っていたりしたとしても、分子栄養学的に見たら分子レベルではまだまだ改善の余地が残っている場合も多いです。

このような場合、ご自身では今が最高の状態だと思っていても、分子レベルで見たらパフォーマンスが低下している可能性があります。細胞それぞれの働きが低下している場合、あなたが本来が持っている能力をすべて発揮出来ているとは言えません。

例えば、自分の中では「よく眠れている」と思っていても、分子レベルで見たらまだまだ質の良い睡眠に改善出来る余地が残っている可能性があります。

また、ちょっとしたことでイライラしやすい、不安になりやすい、気分が落ち込むなどの精神的な症状や、疲れやすいといったことも、実は分子レベルで見たら改善出来る余地が残っているかもしれません。

あなたが「自分の性格だ」と思っていることや、「これが普通だ」と思っていることでも、実は栄養がまだまだ不足していることによって引き起こされている可能性があるのです。

このような不調や活動量の低下は、日々あなたの人生に影響を与え続けます。特にイライラしたり気分が落ち込むなどの精神的不調は、気がつかない間に人間関係や仕事などに影響を与えます。

もし、このような精神的な不調が無くなり、今よりももっと活動的になれたとしたらあなた自身でも気がついていないような能力やパフォーマンスがすべて発揮され、今よりももっと人生が変わると思いませんか?

この分子レベルで細胞を整え、あなた本来の能力をすべて引き出し、心身共に最高の状態を目指すことが、分子栄養学の最大の目的であり、オプティマムヘルス(最適な健康)と呼ばれる状態です。

オプティマムヘルスとは、どのような環境下や激しいストレス下においても、常に最適な健康状態が維持できている状態の事です。人生では、その時々に応じて環境も変化しますし、良いこともあれば悪い事もあります。そのたびに体調が変化したり寝込んだりしていては、オプティマムヘルスの状態とは言えません。どのような状況下においても、最適な健康状態を維持できていることが理想です。

このオプティマムヘルスの状態を目指すためには、自ら分子栄養学を学び、自分の健康状態は自分で管理できることが必要です。

例えば、栄養の必要量は、運動や食事内容、体調によって日々変化します。オプティマムヘルスの状態を維持するためには、これらも考慮して、自らが日々分子栄養学を実践し続ける必要があります。

日常的な活動で言えば、

  • 今日はお酒を飲むからアルコール代謝に必要なナイアシンを多く摂っておこう

  • 今日はストレスが多くかかったから、カルシウム・マグネシウムを多く摂っておこう

  • 今日はいつもより運動量が多かったから、プロテインを多く摂ろう

  • 風邪を引いたみたいだから、ビタミンCを多めに摂ろう

  • 血液検査の結果でフェリチンが下がってきたから、ヘム鉄を多めに摂ろう

といった感じです。

このように分子栄養学では、単に病気の治療や予防という枠を超え、細胞レベルで常に最適な健康状態を得られるよう、その時々の状態に応じて最適な栄養補給を行っていく事が理想です。

そのためには、やはり自分自身の健康状態は自分で管理するという意識に加え、分子栄養学に関する知識も欠かせません。自分自身の状態は自分が1番理解していますので、自分に必要な栄養素は自分自身で判断出来ようになる事が重要です。

つまり、分子栄養学とは、自らの身体を自ら管理できるようになる学問でもあります。ここで解説した分子栄養学に関する事は、まだまだ基本中の基本で、学ばなければならないことは沢山あります。

もし、ここまで読んで分子栄養学に興味が湧いた方は、是非もっと深く分子栄養学を学んでみて下さい。

病気の予防、健康管理は一生続きます。病気が治ったからといって、その後に分子栄養学の実践が必要なくなるわけではありません。分子栄養学は、学び続けること、実践し続けることが一番大切です。是非、分子栄養学を学び、自分の健康は自分で守れるようになりましょう。


分子整合栄養医学と医学の違いとは? それぞれの役割と違いについて解説まとめ

以上が、一般的な医学と分子栄養学の違いでした。

一般的な医学は、主に「悪くなっているところを検査で調べて客観的に分析し、症状の原因となっている病巣を科学的根拠に基づいて排除しましょう」というのが一般的な医学です。主に、お薬や手術、食事療法などによって病気を治療することを目的としています。

対して分子栄養学は、生体内の分子の乱れ(栄養素)を整える事により、病気の予防や改善を図る療法です。主に血液検査によって個人差を判断し、分子栄養学実践専用サプリメントを用いて栄養補給を行います。

この時、分子栄養学では、それぞれの消化吸収能力を考慮したり、病態を考慮したりと、個人個人に合わせた最適な栄養アプローチ(至適量)を行います。そして、一般的な医療では活性型の栄養素(お薬)を使うのに対し、分子栄養学では前駆体の栄養素(サプリメント)を使って、栄養素の利用は身体に任せることが最大の違いです。

もし、分子栄養学に興味ある方は、是非分子栄養学を学んで実践してみて下さい。分子栄養学については、ここで解説した以外にもまだまだ奥が深く、一生かけても学びきれないほど奥が深い学問です。

分子栄養学を学ぶ際は、間違った情報に注意し、必ず学問として信頼出来る所から学ぶようにしましょう。




※この記事は、下記記事から一部を抜粋・改編したものです。記事全文は下記記事をご覧下さい。元記事はこちら↓


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