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#3 分子栄養学とメガビタミン健康法の違いとは? メガビタミン健康法とオーソモレキュラー療法は全くの別モノです!

クリニックで行われているオーソモレキュラー療法とは

オーソモレキュラー療法を提供しているクリニックや組織は複数ありますが、ここでは主に当方が推奨するオーソモレキュラー療法の場合について解説します。

オーソモレキュラー療法は、まず対応したクリニックで血液検査を行い、得られた検査結果を元に分子栄養学に精通した専門の医師が解析します。そして、その人の病態や状態など個人差を考慮した栄養アドバイスが行われ、そのアドバイスを参考に分子栄養学実践専用サプリメントでアプローチを行っていくのが基本です。

例えば、当方が推奨するオーソモレキュラー療法の血液検査(基本スクリーニング検査)では、血液、唾液、尿を含めた全60以上もの項目を検査することで、全身の状態や栄養状態を把握することが出来るようになっています。

更に、オプション検査として糖尿病や骨粗しょう症、SIBOやリーキーガット症候群、DHEAs、酸化LDL検査など様々なオプションを加えることで、更に詳細に身体の状態や栄養状態を把握することが可能です。

これらの結果は、分子栄養学に精通した専門医が一人一人のデータを解析し、レポートにまとめられます。メディカルレポートでは、血液検査結果についての解説を主に行い、栄養レポートでは個別に最適な栄養アプローチのアドバイスが記されています。

これらを参考に、個人個人それぞれが分子栄養学を学びながら、分子栄養学実践専用サプリメントでオーソモレキュラー療法を実践していくのがオーソモレキュラー療法です。

ちなみに、血液検査というと病気の時に受ける血液検査や、人間ドックなど検診で受ける血液検査を思い浮かべる方も多いと思いますが、これらとオーソモレキュラー療法の血液検査は全く異なるものです。

具体的には、健康保険で行われる血液検査は、病気である場合や病気の疑いがある事が前提に行われる検査になります。こちらは、主に病気に関連する項目のみで、病気を診断したり経過を観察したりする目的で行われています。

もう一つの人間ドックで受ける検査は、病気が隠れていないかを判断するためのものです。こちらは保険で行われている検査と比べて項目数は多いですが、栄養状態を把握するためには使われていません。

対してオーソモレキュラー療法の血液検査では、体内での栄養状態や、体内で栄養がどのように働いてるかを調べるためのものです。血液には、食事から取り込んだ栄養素や、それを代謝して体内で産生した様々な物質が溶けています。この血液中の成分を詳しく調べることにより、身体の栄養状態や健康状態を正確に把握することが出来るのです。

そのため、分子栄養学を実践する際は、定期的に血液検査で身体の状態をモニタリングしながら行われています。この60項目以上の検査結果は、分子栄養学に基づく独自の分析方法によって行われるのが特徴です。

そして、分子栄養学やオーソモレキュラー療法を実践する際、必ず必要となるのが「分子栄養学実践専用サプリメント」です。

この分子栄養学実践専用サプリメントは、分子栄養学を実践する目的で設計、開発されたサプリメントで、オーソモレキュラー療法を導入しているクリニックでも実際に使われているものです。

オーソモレキュラー療法の検査を受けた後は、必要に応じてこの分子栄養学実践専用サプリメントで栄養補給を行っていくようアドバイスされます。

では、分子栄養学実践専用サプリメントは、市販されているサプリメントや海外サプリメントと何が違うのでしょうか?

分子栄養学実践専用サプリメントでは、その人それぞれの体質に合わせてアプローチが出来るよう、消化吸収能が考慮された設計や製造が行われています。また、原材料には天然由来の生体内物質が使用されていたり、成分同士が反応して効力を失わないよう、反応抑制のためのコーティングが行われていたりなど、非常に高品質なサプリメントとなっています。

他にも、分子栄養学の実践で使われるサプリメントの条件としては、次の通りです。

分子栄養学の実践で使われるサプリメントの条件

  • 含有原料は、食品由来の生体内物質が使用されているか

  • 有効成分が効力を失わないまま、高濃度に含有されているか

  • 消化吸収を考慮した設計、配合内容になっているか

  • 体内での崩壊が考慮された設計、配合内容になっているか

  • 製品中の栄養成分同士が反応しないよう、反応抑制のためのコーティングはされているか

  • 栄養素は単体で摂取しても効果が無いため、複合体での設計、配合になっているか

  • 細菌・薬物など汚染物質のチェックは厳重に行われているか?

  • 製品管理システムはとられているか

このように、分子栄養学の実践で用いるサプリメントには、様々な条件を満たした高品質なサプリメントが用いられています。

これらの条件に当てはまるようにサプリメントを設計・製造するためには、生命科学や分子栄養学に精通する専門家の協力が欠かせません。そのため、当方が推奨するオーソモレキュラー療法の場合では、医学や生化学、分子栄養学に精通した専門家のチームが分子栄養学実践専用サプリメントの研究・開発を行っています。

では、なぜこのような高品質なサプリメントが必要になるのかというと、市販されているサプリメントの中には胃や腸で溶けないものや、表示成分に記載されていない薬品成分などが混入しているなど、粗悪なサプリメントが多く存在しているためです。

例えば、繰り返しになりますが独立行政法人国民生活センターでは、『錠剤・カプセル状の健康食品は、外見上医薬品と誤認されることが多いものの、医薬品並みの品質管理がなされているものではないとされています。また、成分が一定量に調整されていない商品や、消化管の中で確実に溶けて、吸収されるように作られていないと思われる商品があるともいわれています。』と解説しています。

そして、独立行政法人国民生活センターが市販されている商品を実際に購入して崩壊性を調べた結果、なんと100銘柄中42銘柄が、医薬品に定められた規定時間内に崩壊しなかったという結果になりました。

市販されている商品に関するテスト

 市販されている商品をテスト対象として、崩壊せず体内で吸収されない可能性があるか、表示されている機能性成分(注6)が表示どおり入っているか、微生物や重金属に汚染されていないか等、品質について調べました。

  • 消費者へのアンケート調査の回答結果を参考に、多くの消費者が摂取すると考えられた機能性成分を10カテゴリー(「マルチビタミン」、「GABA」、「黒酢、香醋(こうず)」、「コエンザイムQ10」、「酵素」、「HMB」、「ルテイン」、「乳酸菌類」、「グルコサミン」、「DHA、EPA」)選定し、神奈川県内、東京都内及び徳島県内のドラッグストアの店頭やインターネット通信販売の大手ショッピングモール(Amazon.co.jp、楽天市場、Yahoo!ショッピング)、検索サイトGoogleにて市場調査を行い、各カテゴリーにつき10銘柄ずつ、合計100銘柄を選定しテスト対象としました。100銘柄中には、栄養機能食品が21銘柄、機能性表示食品が11銘柄含まれています。

  • 崩壊性を調べた結果、100銘柄中42銘柄が、医薬品に定められた規定時間内に崩壊しませんでした。

利用途中の健康食品に関するテスト

 消費者の利用状況等が錠剤・カプセル状の健康食品の品質に影響を及ぼすかを調べるために、徳島県内で利用途中の健康食品を収集し、同時に、対面でその健康食品の利用実態に関するアンケート調査及び聞き取り調査を実施しました。容器を移し替えておらず、かみ砕いて摂取する錠剤ではない合計105商品をテスト対象としました。

  • ハードカプセルの内容物が硬化しているものがみられました。

  • 医薬品に定められた規定時間内に崩壊しなかったものが半数あり、未開封品よりやや高い割合でした。

  • 収集した利用途中の健康食品の多くでは、未開封品と比べると機能性成分の量がわずかに少ない傾向がみられました。

https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20190801_1.html

また、既に利用中の健康食品の崩壊性を調べた結果もあり、テスト対象とした合計105商品のうち、医薬品に定められた規定時間内に崩壊しなかったものが半数あったとの結果にもなっています。

このことから、市販されているサプリメントのおよそ半数は、医薬品に定められた規定時間内にきちんと崩壊していないという事実があります。当たり前ですが、どんなに良い原材料を使った高濃度の有効成分が含まれているサプリメントでも、それが胃や腸できちんと崩壊しなければ全く意味がありません。

なぜこのような結果になってしまうのかというと、サプリメントは「食品」という位置づけである事から、医薬品ほど厳密な設計や製造、テストが行われていないためです。医薬品は有効性を保証するために体内での崩壊性を考慮した設計や製造、厳しいテストを行いますが、市販されているサプリメントの多くはこのような考慮や設計は殆ど行われていません。

大抵の場合は、コストを抑えるために単に原材料を錠剤の形に固めただけで販売されていることが大半です。この時に固めすぎてしまうことで、体内できちんと崩壊しないといった結果になってしまうのです。

また、海外サプリメントなどサプリメントの中には、薬品成分が混入していることがあります。サプリメントは「食品」という位置づけである事から、医薬品ほど厳密な製造体制やチェック体制が求められていません。

このため、信じられないかも知れませんが、実際にサプリメントによる医薬品成分の検出が相次いで発生しているのです。このようなサプリを摂取した結果、肝機能障害が引き起こされたなど健康被害を伴う事件も発生しており、厚生労働省や日本アンチドーピング機構などが注意を呼びかけています。

https://www.jtu.or.jp/news/2017/10/18/13162/より


https://www.pref.aichi.jp/eiseiken/3f/ken_shoku5.htmlより


例えば、2017年には「ANAVITE」という海外製サプリメントに、ドーピングで禁止薬物であるタンパク質同化ステロイドが検出された当事件が発生しています。

この他にも、愛知県衛生研究所が平成18年4月1日から平成19年3月31日までの一年間で、国内で販売された健康食品の成分を調べた結果、66のサプリメントから医薬品成分が検出されたとの結果が出ました。

この情報からも分かるように、国内外問わずサプリメントに薬品成分が混入している事例が相次いでいます。基本的にサプリメントには成分をすべて表示する義務がないため、パッケージの栄養成分表示を見ても薬品成分が混入しているかどうかは分かりません。

サプリメントは薬のような見た目をしているので「どれも一緒だ」と思われる方が多いのですが、サプリメントの善し悪しは見た目や味、値段やパッケージの表示成分を見ただけでは判断することが出来ないのです。

このため、市販されているサプリメントや海外サプリメントと分子栄養学実践専用サプリメントでは、その品質に雲泥の差があります。それぞれを比較してみると、次のような感じです。

一般的なサプリメントと分子栄養学実践専用サプリメントの違い

このように比べてみると、市販されているサプリメントや海外サプリメントと分子栄養学実践専用サプリメントでは、品質や目的が全く違うことが分かりますよね。

分子栄養学実践専用サプリメントは値段が高いとよく言われることがありますが、高いものは高いなりに理由があります。この違いを理解し、オーソモレキュラー療法を実践する際は必ず分子栄養学実践専用サプリメントで行うことが大切です。




※この記事は、下記記事から一部を抜粋・改編したものです。記事全文は下記記事をご覧下さい。元記事はこちら↓


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