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肥満人口と飢餓人口

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世界人口が80億人を超えた現在、最新の研究が示すところによれば、世界の肥満人口が10億人を超えました。

これは、学術誌ランセットに掲載された調査結果によるものです。

2022年のデータを基にしたこの研究によると、肥満とされる成人が8億8000万人、子どもが1億5900万人いるとされています。

では、飢餓に直面している人口はどれくらいでしょうか?

「世界の食料安全保障と栄養の現状(SOFI)」報告書によれば、2022年に飢餓に直面した人は6億9100万人から7億8300万人で、その中間値は7億3500万人でした。

肥満も飢餓も、どちらも「栄養」の問題。そして、どちらも「栄養不足」に関係しています。

なぜなら、肥満と飢餓という二重の負担を抱え込んでいるのは、主に貧しい国だからです。
逆説的に見えますが、貧困が肥満と飢餓を招いています。

飢餓に苦しむ人々は、空腹の苦しみに直面していますが、その一方で、肥満も彼らの現実です。
なぜなら、経済的に恵まれない状況では、栄養バランスの取れた食事を摂取することが難しくなります。

安価で栄養価の低い食品が選択肢として残る中で、人々は自らの健康を犠牲にしてしまうのです。
当然、「生きる」に必要なビタミンやミネラルなどの微量栄養素は確実に不足していることでしょう。

4月からの食品価格の上昇は、日本国内でも肥満と飢餓の問題を拡大させる可能性があります。

このような状況下で、健康とは、身体だけでなく、経済なども含めて総合的に考慮しなければ語れない複雑な問題であると私たちは認識しています。


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