血が涙となり空虚となる

わたしの涙にならなかった水分が、血液として体をめぐり巡る。それでも貧血なのは、わたしによるわたしに向けての警告だったのかな。

貧血気味だったわたしの血が、久しぶりに涙になり、外に出て、出て、出ていったあの日、泣いても泣いても孤独だった。
孤独な夜は、ひとを狂わせてしまう。わたしを狂わせた。どうにもならなかった。

寂しかった。久しぶりに感じたな、この感情。
心の奥底に布を被せて隠してきた寂しさが、突き破って、わたしの目の前に出てきた。

あなたにとってわたしは多分どうでもいいんだろうね。わたしはどうでもよくないんだけどね。

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