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繊細さんが快適に暮らすための技術ー「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本

ここ数年、HSPー繊細さんの本をよく見るようになりました。
私は自分のことを「神経質」「やたら細かい」「完璧主義」だと思っていたので、なんかの助けになるかな~~~と思って手にとってみることに。

「はじめに」から、もうまさに自分のことを言われてるような気がしてならない。
いやいや、こういうことはよくあるよくある…はじめは占いのように誰にでも当てはまるようなことを書くもんだ…と読み進めていき、HSP自己テストを自分なりに回答してみる。

・自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ
・他人の気分に左右される
・痛みにとても敏感である
・etc…

P28

全23問中、12個以上に「はい」と答えたらHSPかもしれない…とのことだが、私の場合は20個にYESがついた。いよいよもって信じられない。
なぜ信じられないのか。それはどの項目も私にとって極めて「当たり前」だったから。
繊細さんの特徴として、その場の空気が”見える”のも、未来のリスクを少しでも軽減するのも、困っている人をすすんで助けるのも、すべて私にとって当たり前。
だから「わからない人には”わからない”」「あなたのやってることはハイレベル」と言われても、そうだったんだ~~~!!!といった喜びや安心感よりもむしろ「嘘でしょ???いやいやそんなはずはない!!!」の気持ちのほうがだんぜん強い。
最後の最後まで「嘘でしょ…??」の感情がわきっぱなしでした。

私が繊細な人かどうかはさておいて、人に頼み事ができない、困っている人がいると”ついつい”手出ししてしまう、など、それらに対する技術が本書には詰め込まれてます。
技術とは、練習すれば身につけられるものです。
たとえば「手伝って欲しい」と言われるまで手を貸さない。最初はとっても心苦しいです。気づいて”しまって”いるぶん、見て見ぬ振りをしているわけですから、困っている人がオロオロしているのを見てるのは我が身のことのように辛く、そして罪悪感でいっぱいいっぱい。
しかし、過剰なまでの利他的行動をとって苦しんできたのはほかでもない自分。ましてそれを他人に当たり散らすようになれば、立派な”面倒くさいやつ”です。

そして人を嫌えるようになる。一時期流行ったアドラーの「人に嫌われる勇気」ならぬ「人を嫌う勇気」です。
人を嫌ってもいい、なぜなら「キライ」というセンサーはあなたを守り、そして相手も守る、という考え方はなかなかどうして効果的。
最近こそ「無理にみんな仲良くする必要はない。なぜ反りの合わない相手に時間を費やす必要があるのか。”友達100人できるかな♪”は諸悪の根源だ。」と言われるようになりましたが、やっぱりまだまだ「みんなと仲良くすべき」論は根強いです。
もちろん、嫌いな相手と面と向かって「オレ、オマエ、キライ」といって中指を立てるのは言語道断。「私とこの人は合わないな」とおもったら、上手に距離を取る技術を学ぶ。それが秘訣。

さて、ここまで自分のことを振り返ってみて思うわけですが、それでもどうにも自分は先天的なものではないような気がする、すなわち親からの教育や周囲の環境から学んで得た後天的なものじゃないかなと。もしくはそういった環境から繊細な部分が”開花した”と言えるかもしれない。

一方でもう1冊、別の繊細さんのことが書かれた本を読みました。

この本を読んだとき、本当に、心の底から「うわ~~~こいつ(繊細な人)面倒くッせえ~~~」と思いました。
わかる~!とかあるある~!など、共感できる部分が1ミクロンもありません。マジでただの細かすぎる人。
と、一言に「繊細さん」といっても、実に多種多様な「繊細さん」がいるわけです。
そもそも「繊細さんかどうか」の二者択一で考えること自体が間違いであり、アキネイターのように「たぶんそう、部分的にそう(たぶん違う、そうでもない)」がある、極めて複雑に絡み合っているものです。
実際、HSP自己テストでも「12個以上当てはまったらおそらくHSP、しかし、”はい”の数がひとつふたつでもその度合が極端に強ければHSPの可能性がある」と書いてあります。

今回、はからずも自分のことが知れた本書。
いまだに自分のことが半信半疑ですが、まさに自分が知りたかった情報が満載でした。
もし自分のことを神経質だなとおもったらぜひ。

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