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祝山

夏の暑いこの季節、日本では怪談話をして涼をとるーといった感じで、夏になると怪談話やホラー映画などが恋しくなってくる。
そんな気分で手に取ったのが【祝山】という作品。
ホラー小説を書いている主人公は、疎遠となった友人から肝試しにいったら怪奇現象を体験したので、ぜひ相談にのってほしいともちかけられる。
疎遠となった友人と合うのは気が引けたが、ネタに困ってたしどうしようもなければそれはそれで…と話を聞きに行ったのが運の尽き。主人公も怪異に巻き込まれることになる。
果たして主人公はこの怪異から抜け出すことはできるのだろうか??

本作はホラー小説といってますが、同時にミステリーの側面も持ってます。

なぜ怪異が起きたのか?
友人たちが行った”肝試し”はどんな場所だったのか?
その場所で一体どんなことが起こったのか?

主人公の性格も結構リアル。
下手な好奇心をおこしてみたら後の祭り、もう二度と関わるもんか!と思っても強く断れず、ついついおせっかいをやいてしまいまた面倒なことに…と利己的と利他的のシーソーが不安定で面白い。

”長編”とありますが、全部合わせても245Pと少なめ、文字もひと昔前のように小さいわけではなく、文章一つ一つも短いのでサクッと読めます。
ホラー小説入門としてオススメです。

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