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ヌルゲーマーGの「暇つぶしファミコン雑記」

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幼少期より闘病中の筆者、ゲーム無くして半世紀も生き残ることはできなかった。中でも少年時代に、生命を救ってくれたと言っても過言ではないのがファミコンである。今でも少しづつソフトを集…
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2023年7月の記事一覧

その⑳『レッキングクルー』

本作はマリオが解体屋となって、ビルの壁を破壊するアクションパズルゲームである。最終的に何を目指しているのかサッパリわからない主人公だが、まあ大目にみよう(キリがないから)。 本作は最初、アーケードゲームで発売されていたのを知っている。たしか2プレイヤーはルイージで、二人プレイで争うゲームであった。ファミコン版はルイージの代わりにブラッキーという、コンピュータが操るキャラクターが登場している。マリオが解体するビルは呪われているのか、ブラッキーだけでなくスパナの化け物「スパナゴ

その⑲『水戸黄門』

『水戸黄門』はサンソフトから発売されたアクションアドベンチャーゲームである。タイトル画面で黄門様一行が長ゼリフで「ひかえおろう!」としゃべる(なんと音声合成である)のが新しく、それだけで購入したといっても過言ではない。 考えてみれば「先の副将軍」と名乗っている時点で現役でも元将軍でもなんでもなく、印籠なんぞテキトーにこしらえたパチモノかもしれないのだが、なぜか悪役には効き目バツグンなのが滑稽である。せんだみつおさんが扮するキャラクターも操作可能だったと思うが、ドラマのほうで

その⑱『ドクターマリオ』

このソフトは医者のマリオが投げ落としてくるカプセルを回転させ、ウィルスを退治する落ちものパズルである。むかし配管工だったのにキノコ王国を救うため奔走し、傍らでテニスやボクシングの審判を務めたかと思えばいつの間にか医師免許を取得しているという……どう考えても節操のないヒーローが主人公である。いや、主人公はカプセルかもしれない。なにしろプレイヤーたちは、相変わらず節操なくカプセルを投げ入れてくるマリオに振り回され、そのカプセルを回転させまくるからだ。いま思えばこの診療・処方は合法

その⑰『ポートピア連続殺人事件』

『ポートピア連続殺人事件』は『ドラゴンクエスト』で有名な堀井雄二氏が、シナリオを担当されたアドベンチャーゲームである。往時のプレイヤーたちなら誰でも犯人を覚えている、有名な作品だ。筆者もご多分に漏れず、小学生のときにプレイした。最終盤まで進めることができたのだが、ある理由からクリアできなかった。その災難について書こうと思う。 この程度ならネタバレにならないと思うので書くが、この作品では終盤にダンジョンに突入することになる。筆者はここまで何とか進めることができた。ただこのゲー

その⑯『ザナック』

本作はファミコンディスクシステムで発売された、たいへん秀逸な縦スクロールシューティングゲームである。秀逸なのに容量が少ないというから、輪をかけて驚きだ。ふつうディスクシステムのソフトはディスク両面を使用するのだが、このソフトは片面に収められているのである。 そして、内容も面白い。サブウェポンの種類が8つもあるとか、AI搭載とか色々と目新しく、ヌルゲーマーの筆者も夢中になるほどだった。 コンティニューをくり返したのだと思う。とうとうラスボスだ。だが、何回やり直しても撃破でき

その⑮『マリオブラザーズ』

あまり(睡眠中の)夢を人に話すものではない、と心理学の本でよんだことがある。だから最小限にとどめよう。筆者が記憶している人生初の夢は、幼稚園時代より前のこと、サンタクロースにまつわるものであった。なぜこのような話をするかというと、後につらい少年時代の苦しみを紛らわせてくれたのが他でもないファミコンで、クリスマスに手に入れたからである。そしてそのとき最初にプレイしたのが本作、『マリオブラザーズ』であった。 もともとゲームセンターで見かけて憧れていた本作が、家で遊べる! そのこ

その⑭『オリュンポスの戦い』

『オリュンポスの戦い』は、横スクロールのアクションゲーム。RPG要素があって、よく『リンクの冒険』に似ていると言われるけれど……絵柄やアクションが、たしかに少し似ているかな。それはそうと、『リンク』と違うのは実際に伝わっているギリシア神話をモチーフにしていること。ファミコン雑誌の紹介記事を見て、興味をそそられた。 とはいってもそれは、リアタイではなかった。すでに本作がレトロゲームと呼ばれてからだったので、安くカセットを入手できたのである。で、プレイ……む、難しい。アクション

その⑬『テニス』

スポーツが苦手である。少なくとも体作りが必須になった最近まで、自分の意志でやろうとはしなかった。したがってスポーツのテレビゲームもほとんどプレイしなかった――本作を除いては。 本作は、任天堂がファミコン初期にリリースしたソフトの一本。この時期の任天堂のスポーツゲームには定評がある。のちの各社の作品にまで影響したものが多いのだ。この『テニス』も同じ。画面の見やすさ、ルールの明快さ、そして操作性の良さは出色だ。ファミコンをしまう頃までプレイしていたし、中学生のころは確実にプレイ