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【完全公開はnoteだけ!!】あっという間にすぐ書ける!呼吸困難(息苦しさ)のらくらくアセスメント

2024.4.24更新
※この記事は2024年5月に開始予定の新プラン「あっという間にすぐ書ける!らくらくアセスメント」の先行公開記事です。記事の内容を見るには「もっと楽々コピペで立案!標準看護計画」のメンバーシップの加入または「すべての看護計画が使える1冊:進化する計画で未来を切り拓け!」のマガジンの購入が必要となります。


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呼吸困難(息苦しさ)を評価する領域

ゴードンの機能的健康パターン:活動-運動パターン
ヘンダーソンの14の基本的欲求:正常に呼吸する

呼吸困難(息苦しさ)とは

呼吸困難(息苦しさ)とは、呼吸を行う際の不快や苦痛などの感覚を言う。呼吸困難(息苦しさ)は主観的な症状であり、呼吸困難(息苦しさ)であるかは各個人の感じ方による。

呼吸運動は以下により調整される
-橋・延髄にある呼吸中枢(呼気中枢、吸気中枢、呼吸調整中枢):化学受容器
-中枢性化学受容器(延髄):血液中のCO2
-末梢性化学受容器(頸動脈体、大動脈体):血液中のCO2
-血液の温度
-肺迷走神経反射(へーリング・ブロイアー反射):肺の伸展・収縮
-頸動脈洞反射:血圧
-気道粘膜からの反射:気道からの刺激
-大脳皮質の随意支配:精神的興奮
-ベーンブリッジ反射(心房反射):心房に入る血液量
-呼吸筋:筋肉量、年齢、麻痺など

呼吸は年齢、体格、運動、入浴、環境の変化、精神的興奮、睡眠、痛みにより変動する。

呼吸の異常に対する表現は様々であるため①換気障害の区分、②呼吸困難の種類③異常呼吸は違うものと意識すると分かりやすい。
例:この呼吸困難は
①気管支喘息による閉塞性換気障害である。
②夜間は正常の呼吸だったが7時から発作的に症状が始まり気管支喘息による発作性の呼吸困難が出現している。
③息を吸う時に鎖骨上窩が陥没しており、気管支喘息による陥没呼吸が見られている。

換気障害の区分
-呼吸機能検査 看護roo!参照

呼吸困難の種類
-出現のしかた
・突発性呼吸困難:大葉性肺炎、肺塞栓症、自然気胸、胸膜炎、急性心不全など
・発作性呼吸困難:気管支喘息など
・慢性呼吸困難:慢性気管支炎、慢性肺疾患、慢性心不全など
-呼吸相
・吸気性呼吸困難:上気道狭窄、窒息、肺気腫、肺線維症、神経筋障害など
・呼気性呼吸困難:気管支喘息、肺気腫、心不全、アナフィラキシーショックなど
・混合性呼吸困難:肺炎、肺水腫、肺結核、気胸、胸膜炎など
-スケールによる分類
・ヒュージョーンズ(Hugh-Jones)の分類
・NYHA分類
・MRC息切れスケール
・VAS

異常呼吸の種類
-呼吸回数の異常
・頻呼吸(25回/分以上):発熱、呼吸性アルカローシス、呼吸不全、肺気腫、肺線維症、心不全
・徐呼吸(9回/以下):麻酔、鎮痛剤、睡眠薬
・無呼吸:肺気腫、呼吸筋麻痺、睡眠時無呼吸症候群、呼吸停止
-1回換気量(深さ)
・過呼吸(過換気、深大性呼吸):低酸素血症、代謝性アシドーシス、肺水腫、間質性肺炎、肺塞栓、気管支喘息、甲状腺機能亢進症など
・低呼吸(低換気、浅表性呼吸):原因不明、脳脊髄炎、細菌性髄膜炎、多発性硬化症、脳出血、脳梗塞、脳腫瘍、脊髄腫瘍、脊髄損傷、関節性リウマチ、甲状腺機能低下症、代謝性アルカローシス、重症筋無力症、筋萎縮性側索硬化症など
-周期的な異常
・クスマウル大呼吸:糖尿病によるケトーシス、尿毒症による代謝性アシドーシス
・チェーン-ストークス呼吸:頭蓋内圧亢進症、重症心不全、アルコール中毒、死の直前
・ビオー呼吸:脳疾患による頭蓋内圧亢進
-奇異呼吸:外方開放性気胸、胸壁損傷
-シーソー呼吸:重症喘息、気道閉塞
-起坐呼吸:気管支喘息、細気管支炎、肺気腫、うっ血性心不全
-努力呼吸
・鼻翼呼吸:肺炎、細気管支炎、心臓弁膜症の代償不全、気胸、死の直前
・下顎呼吸:意識障害、死の直前
・陥没呼吸:気管支喘息、死の直前

呼吸困難(息苦しさ)に必須の情報収集項目

呼吸困難(息苦しさ)が起こる原因や誘因
-肺性呼吸困難(扁桃炎、咽頭疾患、気道閉塞、気管支肺炎、気管支喘息、細気管支炎、肺腫瘍、肺炎、肺水腫、肺線維症、気胸、栗粒結核、肺血栓塞栓症、肺梗塞、痰の貯留など)
-心臓性呼吸困難(心不全、心筋梗塞、心臓弁膜症など)
-発熱性呼吸困難(感染性、薬剤性など)
-運動性呼吸困難(活動、運動)
-アシドーシス性呼吸困難(糖尿病昏睡、腎不全、尿毒症など)
-脳性呼吸困難(脳疾患、頭蓋内圧亢進)
-貧血性呼吸困難(貧血、出血など)
-筋・神経性呼吸困難(脊髄損傷、筋ジストロフィー、ギランバレー症候群、重症筋無力症、肋骨骨折など)
-心因性呼吸困難(激痛、転換性障害、過度のストレス、過換気症候群など)
-その他の呼吸困難(起立性低血圧、低血圧、迷走神経反射、便秘、腹水、過食、高山病、航空病、換気不良の室内など)

呼吸困難(息苦しさ)が出現するタイミング

呼吸状態(呼吸数、呼吸パターン、異常呼吸の有無、喘鳴の有無、胸郭の動き、肺音、肺音の左右差、肺副雑音の有無など)

呼吸困難(息苦しさ)の随伴症状の有無と程度(チアノーゼ、冷汗、喘鳴、嗄声、笛声音、胸部圧迫感、胸痛、頚部静脈怒張、バチ状指、易疲労感、不眠、不安、恐怖、咳嗽・痰、浮腫、食欲不振)

呼吸困難(息苦しさ)に関する検査データ(動脈血ガス分析、貧血に関する血液検査(RBC、Hb、Htなど)、胸部レントゲン、心電図、肺機能検査、CT、MRI、心臓超音波検査、肺シンチグラフィー、気管支鏡など)

呼吸困難(息苦しさ)に対する治療の有無(安静療法、薬物療法、吸引療法、吸入療法、酸素療法、人工呼吸療法、呼吸リハビリテーション、心理療法など)

呼吸困難(息苦しさ)に対する治療の効果

呼吸困難(息苦しさ)に対する患者や家族の反応

呼吸困難(息苦しさ)のアセスメント定型文

アセスメントの基本的な流れと書き方

アセスメントの基本的な流れと書き方は次の様になります。
1.患者の状態の判断
【患者の情報】から患者の状態は適切ではない・異常である(正常ではない)。

2.根拠の記載
判断した患者の状態は【判断した根拠や理由】によって生じている。

3.実在型問題の記載
現在、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

現在、【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

4.今後の見通し、リスク型問題の記載
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により
【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

作成の方法

・1~4をつなぎ合わせてアセスメントを作成してください。
・【 】の中には具体的な内容を記入するか、項目の中から選択してください。
・( )は表現の言い換えになります。両方または使いやすい方を選択してください。

1.患者の状態の判断

■患者の状態
Aさんは【タイミング】、【呼吸困難(息苦しさ)がはじまった時の状況を記入】呼吸困難(息苦しさ)がはじまり、【呼吸困難(息苦しさ)がはじまってから現在までの経過を記入】。現在は【いまの状態を記入】の状態である。また、呼吸困難(息苦しさ)に伴い【チアノーゼ、冷汗、喘鳴、嗄声、笛声音、胸部圧迫感、胸痛、頚部静脈怒張、バチ状指、易疲労感、不眠、不安、恐怖、咳嗽・痰、浮腫】の随伴症状が見られている。

呼吸に関する検査データは、【異常な検査データ記入】が異常な数値を示している。

(呼吸困難(息苦しさ)に対して肯定的な意見の場合)
Aさん(Aさんの家族)は呼吸困難(息苦しさ)について【患者の反応(家族の反応)】と話しており、【呼吸困難(息苦しさ)の全体または一部(具体的に)】を肯定的に捉えている。

(呼吸困難(息苦しさ)に対する否定的な意見の場合)
Aさん(Aさんの家族)は呼吸困難(息苦しさ)について【患者の反応(家族の反応)】と話しており、今の状態に対して【辛さ・苦しみなどの感情】を訴えている(吐露している・と思っている)。

■介入の有無
現在、呼吸困難(息苦しさ)に対して【治療、ケアなどの対策】が行われているが効果は十分でない。(呼吸困難(息苦しさ)は続いている。)

現在、呼吸困難(息苦しさ)に対して【治療、ケアなどの対策】が行われており【効果を具体的に記入】。

現在、呼吸困難(息苦しさ)に対しての治療やケアは行われていない。

■適切・不適切の判断
(ゴードンの場合)
これらの事から、呼吸困難(息苦しさ)が見られる現在の状態は適切な状態とは言えない。
(ヘンダーソンの場合)
これらの事から、呼吸困難(息苦しさ)が見られる現在の状態は異常な状態である。(正常な状態とは言えない。)

2.根拠の記載

■肺性呼吸困難
※患者の状態や疾患に応じて複数の根拠を組み合わせてアセスメントする事

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