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みんなの人生会議~ナースと学ぼうwithコロナでのACP2020~開催しました!
新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症やコロナワクチンについては、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
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みんなの人生会議~ナースと学ぼうwithコロナでのACP2020~開催しました!

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「人生会議」をご存じですか?
人生会議とは、2018年から厚生労働省が啓発しているACP(アドバンス・ケア・プランニング)の愛称です。
「事故や病気など、万が一の時に備えて、自分が大切にしていることや望み、どのような医療やケアを受けたいかを普段から考え、周りの人と話し合っておきましょう」という取り組みです。
ACPは医療従事者に向けたものではなく、国民ひとり一人に向けたものですが、患者さんの生死に関わる私たち看護師の仕事と関りの深いテーマです。

私たちナースLabでは、看護師のACPへの理解を促すため、2020年11月30日、「みんなの人生会議~ナースと学ぼうwithコロナでのACP2020~」を開催しました。

特別講座「エンドオブライフ・ケアとACPの役割」

セミナーの前半は、特別講座「エンドオブライフ・ケアとACPの役割」と題して東京大学特任教授会田薫子先生にご登壇いただきました。会田先生のご専門である生命倫理の立場から、ACPにおける意思決定支援のあり方についてご講義をいただき、エンドオブライフ(終末期)の事例をとおしてACPについて考えました。

日本老年学会からは、

私たち医療・ケア従事者に向けて「本人の意向に沿った、本人らしい、人生の最終段階における医療・ケアを実現し、本人が最期まで尊厳をもって人生をまっとうすることを支援すること」

というACPの目標が掲げられています。

簡単にいえば、病気になっても本人らしい人生が叶えられるように支援していこう、最期の時も本人らしく迎えられるケアを目指すことです。

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会田先生は、「ACPは対話を通して成り立つものである」と明言されました。

日本は、文化的に自己主張しない人が多い国です。
忖度や以心伝心でコミュニケーションを取るのは海外ではあまり見られない日本人の特徴です。医療の場でも、患者さんが治療方針について自分から「こうして欲しい」と言うことは少ないです。
そのため患者さんは、家族や医療従事者に気を使うなど、文脈によって自分の意思とは違うことを発言することがあります。
忖度文化である日本においては、患者さんが言語化した意思が必ずしも本人の気持ちの表明、真意とは限らないということを念頭に置くことが大切です。
「言語化した意思についても慎重さをもって対応して欲しい」と会田先生はおっしゃいました。

つづく事例では、具体的にACPを実現するポイントとして、本人・ご家族との対話の中で、医療・ケア従事者がケアの中で本人の価値観や希望を敏感にキャッチして記録することの重要性が述べられました。記録してカンファレンスを開いてスタッフ間で共有し、適切な治療方針の決定につなげていくプロセスが紹介されました。

看護師は患者さんの代弁者としての役割も持っています。
看護師は、非言語的なメッセージも含めて、患者さんの言動をしっかり観察して、ご本人の希望や価値観をアセスメントするスキルを持っています。私たち看護師は、患者さんの尊厳を第一に考えてケアに当たっており、ACPの場面でおおいに力を発揮できる職種です。
今後も自信を持ってケアに当たっていこう!とたいへん勇気づけられる貴重な講義でした。

緩和ケア病棟・訪問看護の現場からwithコロナ時代のACPの実際を聞く

 後半は、緩和ケア病棟看護師の松山寛子さんと訪問看護師の清水千夏さんから、新型コロナウイルス感染(以下コロナ)が広がる中での実際のACP事例をご提供いただき、事例検討を行いました。
現在は、院内でのコロナ感染を防ぐため、ターミナル期であっても家族の面会や人数が制限されています。そのため、今までのような看取りができなくなっています。私たちはどのようなケアができるのか、2つの事例をとおして考えました。

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松山さんからは、緩和病棟に入院されていた50代の肺がん男性の事例をご提示いただきました。面会が制限される中、看取りの際に家族の立ち合いをどうするか、何人病室に入れるのかにスタッフが気を取られてしまったとのことです。幸い、ご家族全員に看取られて最期を迎えられたとのことですが、本人の希望を汲み取る余裕が持てず、家族の意向を優先してしまったのではないかという反省点が示されました。

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清水さんからは、施設でターミナル期を迎えていた肝疾患の80代女性の事例をご提供いただきました。患者さんが入所していた施設がコロナ感染のため面会禁止となったため、家族が自宅での看取りを希望されて、訪問看護へ依頼されたとのことです。しかし、初回訪問の翌日にお亡くなりになった事例でした。時間が少ない中、十分なACPが行えたのかという振り返りがありました。
どちらもコロナ感染防止に配慮しつつACPを実現して看取ることの難しさを感じる事例でした。

このセミナーはオンラインにて開催し、盛会のうちに終えることができました。
当日参加できなかった方のために3日間のアーカイブ視聴を設け、リアルタイムとアーカイブで202名にご参加いただきました。誠にありがとうございました!

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イベント協賛:アンファミエ(株式会社ナースステージ)
https://www.infirmiere.co.jp/shop/default.aspx



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