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響きと調律

私は幼少のころから、ピアノをお稽古の一環として習ってました。

幼少期は嫌で嫌で、全然面白くもなくて(笑)

それよりも何よりも、先生怖くて!(昭和あるあるでしょうか)


そんな私も大人になり少しピアノと距離を置いてから、再びピアノに触れたときの感触は今でも鮮明に覚えてます。

弾きたい

素直にそう思いました。


それから、私が慣れ親しんだアップライトピアノを自分の家に引き取り

調律をお願いするようになりました。

最初に調律をお願いしたのは、ピアノの運送会社所属の調律師さん。

お若くて、華奢な女性でした。

一つ一つ丁寧に調律してくださりました。

しかし、残念ながら”私の好みの音じゃない”・・・。

すごく音が尖ってて、私の弾き方だと とにかく音が強く強く雑に響いてしまう。(私が下手なのは棚の上に置かせてください)


そこから一年して、再び調律の時期を迎えたとき

不思議な出会いがありました。


私が住む地域に、グランドピアノを完全防音室で貸し切れるペンションがあります。

しかも弾く直前に調律をしてくださり、ベストコンディションで練習できる。宿泊も併設されてるので合宿なんかもできちゃう素敵なペンション。

そちらのオーナーさんが小さな小さな演奏会を、ペンションのサロンで開催した際に、たまたま足を運んだ私。

その時、しびれるようなピアノの音色と出会ったのです。


綺麗なのに、まろやか。

のびやかで、とても躍動的で、それでいて煩くない。

こんな音があるんだ

感動の瞬間でした。


詳しく話を伺うと、そこのオーナーさんは調律師だという。

長い調律師人生の最後を、この地で、自分のしたいように暮らすためにこのピアノの弾けるペンションを始めたとか。

グランドピアノ3台を完全防音室で管理し、さらにサロン2台。

各種コンクールやコンサートの前に、若き弾き手達が集中して練習するため、わざわざこの片田舎まで彼の管理するピアノを求めてくるのだそう。


その後の我が家の調律はその方にお願いしたのは、言うまでもない。


はっとさせられる程の音色との出会いを

したことがありますか?

それは楽器とは限りませんよ

声かもしれないし

鳥などの動物の鳴き声かもしれない

もしかしたら、愛する人の寝息なんてこともあるかもしれない


雨のも、晴れの日も

良い時も悪い時も、そっと寄り添ってくれる音色があると

心が豊かになるような気がします。


時には音色に恋してみませんか。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

↓ こちらがペンションのHPです。

ご興味のある方は是非。

https://www.impromptus-hakuba.com/reservation/index.shtml



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