母性実習のアセスメント例

学生の時に行った看護診断のアセスメントです。参考にしてみてください。

基礎情報のアセスメント
(1)妊娠経過に影響する因子の有無
喫煙や飲酒はなく、感染症もない。年齢や既往歴、BMIに対してもリスク因子はない。
(2)母親としての役割行動
家事と育児に専念。出産準備行動等により母親役割を獲得しつつある。
(3)夫・家族の役割行動
夫は家事全般に協力的、育児への参加がみられ、役割を獲得しつつある。


妊娠経過のアセスメント
(1)妊娠経過に応じた体の変化
BMIが20.2で推奨体重増加量は7~12kgなので妊娠経過は順調である。
(2)正常からの逸脱の有無
妊娠中の母体の血液検査の結果から軽度の貧血はみられるが本人に自覚症状はなく、回復傾向である。
(3)セルフケア行動
食事は偏食もなく自分で管理できている。また入浴の際には乳房の清潔を保持したりなどのセルフケア行動がとれている。

胎児の健康と発育のアセスメント
(1)胎児数・胎位胎向
単胎、第2胎向頭位なので正常である。
(2)胎児の発育状態
腹囲・子宮低、胎児推定体重は正常の範囲内である。
(3)胎児の健康状態
羊水量、胎盤付着物に異常はなく良好な状態である。

分娩経過のアセスメント
(1)分娩経過
分娩期各期に応じた進行状態である。
(2)分娩の受け止め
分娩への満足度は高く今後の育児、産後の回復に影響を及ぼす因子はない。
(3)産褥期に影響する因子
産褥期の回復に影響する因子はない。
(4)児への愛着行動
児への愛着行動が見られ母性意識が高まりつつある。


出生直後の新生児のアセスメント
(1)呼吸循環動態の確立
出生直後の呼吸循環動態は確立している。
(2)成熟度
発育は良好である。
(3)先天奇形・分娩外傷
胎外適応に影響はない。

胎児付属物のアセスメント
(1)胎内環境
胎内環境は良好である。
(2)産褥期に影響する因子
産褥期に影響する因子はない。

産褥期アセスメント
乳房状態・授乳
• 吸着の際に痛みがあるが、乳頭に羊油クリームを塗るなどセルフケア行動が取れており授乳への意欲も消失していないと思われ、授乳状況に影響はないと考えられる。
• 乳房に軽度の緊満・熱感と乳頭にやや発赤があり母乳栄養の阻害因子となるため経過観察が必要である。
• 乳汁分泌と乳管の開通は順調である。
• 2時間毎の授乳は一日に12回程度であり8~12回と正常範囲内である。

看護診断:母乳育児に関する知識と技術の獲得が始まっている
条件:母乳栄養に対して継続する意思がある
   必要な知識と技術を獲得しようとしている
   乳汁の分泌は産褥日数に応じた変化である 

最終目標:母乳育児が確立できる
退院までの目標:褥婦さんが母乳分泌の促進方法を理解できる。褥婦さんが母乳分泌の促進方法を一人で実施できる。

OP
・乳房緊満状態(視診・触診・本人の自覚)
・乳管開通状態(開口・太さ)
・乳輪部の変化(柔らかさ・伸展性)
・授乳時の抱き方・含ませ方・声のかけ方・表情・反応
・児のシグナルの読み取り(啼泣・しぐさ)
・ポジショニング(適切な抱き方・乳頭の含ませ方・哺乳量と哺乳時間)
・母親の栄養状態(摂取量)
・排気の状況・状態

TP
・乳管開通、乳房マッサージを行う、乳頭刺激を促す
・母親の思い、訴えを聞く
・看護者へ希望することを聞く
・夫が妻へ関心を向けて支えるように関わる


EP
・乳汁分泌の変化について説明する
・乳房ケアの方法について説明しながら一緒に行う
・授乳技術は経験によって学習することを伝える
・母子同室の際に心配なことはいつでも言ってよいことを伝える
・母乳分泌によってよい食事についての教育を伝える
  バランスのよい食事・高たんぱく・高ミネラル(鉄分)
・これらの成分が含まれた食材や料理法を伝える

分娩期についても書いてみました。よかったらお読みください!

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