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最古の塗料を知っていますか?

塗料の長い歴史

今や日常の中に塗料はたくさんあります。外壁、車、食器…今では、塗装屋さんしか取り扱わなかったような商品も気軽に扱えるものとなりDIYブームにまでなりました。
そんな塗料ですが、日本最古の塗料とはいったい何なのか知っていますか?ざっと数千年前ぐらいに何か塗ったのかな?ぐらいの予想ですが…

ではさっそく調べてみましょう。

日本最古の塗料

所説ありますが、9000年前の地層から漆塗りの副葬品が発見されています。 ウルシからとれる樹液を塗料にして作った漆が、日本最古の塗料です。
そしてその副葬品が、現在存在する日本最古の漆(うるし)塗りとされています。
また、古代遺跡を発掘した際には、出土した土器や武器から塗料が使われていることも判明しました。
当時の土器や矢尻と矢柄を固める際(武器)や蔓で編んだ籠などに漆が使われていたようです。
古代遺跡から発見された代表的なところですと、北海道にある「垣の島B遺跡」というところで、塗料のルーツといわれる黒漆と赤漆で塗られた椀が発見されています。


漆とは

毎年、6月から10月位にかけて、漆の木の樹皮にキズをつけると乳白色の樹液が染み出てきます。これが漆(うるし)です。

漆の木は、主に東南アジア、日本や中国、などで生育し、以前は日本各地で漆を生産したようですが、現在では日本で使う漆の90%以上が中国から輸入されたものです。
東南アジア、中国、朝鮮、日本に分布している落葉喬木ですが、その成分や品質は生育している場所によってさまざまです。
漆は天然のものですから、採取した国や産地により、また採取した年代や時期によって、漆の成分が異なり、粘度や乾きの早さなどの性質が違ってきます。
それらの性質を把握し、異なる漆を組み合わせるなどして、使用目的にあった適当な漆を作り出すことが漆を扱うノウハウとなります。

漆から作られた漆工芸は日本を代表する伝統工芸といえます。日本産の漆は希少で価格も高い(中国産の5倍程度)ので、主に神社仏閣の補修などに使われています。
伝統工芸品に使用される日本産の漆は耐久性に優れています。神社仏閣に使用されるのも納得です。
また、日本産の漆は流動性があり、乾かし易く、なんといっても塗り上がりの黒色の深さ、艶の上がり具合ともに優れています。
職人技とはよく言ったもので、漆作品は本当に美しいです!
近年では、伝統工芸品を作成されている職人さんも減ってきているそうなので技術や品質を継承していただきたいという願いも込めて書いてみました。

もし機会がありましたらぜひ伝統工芸品の漆を実際に見てみてください。

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