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VR書道【30分の体験で見えたもの】作品あり。

こんにちは、書道家の村松歩実です。
先日ひょうんなことから、初めてVRを体験させていただきました。
地元掛川市で掛茶料理むとうをご家族で営んでいる中学時代の同級生、武藤くんにご協力いただきました!ありがとう!!
ちょっと今回は長くなりますが、最後に作品も載せています。是非お付き合いください。


VRの操作について

まず私は根っからのゲーム苦手人間で、スマブラもストファイもとにかくボタンというボタンを押しまくるだけの私。ポケモンの進化を止めるBボタン?くらいの操作力。
絶対操作に挫けて描けないと思っていたら…パレットを持っている感覚でできました!(初心者用のシンプルなモードにしてもらいました)

これだ!頭につけるやつ!!すごい!!!

VR書道の魅力

色彩の自由で起こる定義の変更

まず1番に思ったのは文字の色が選べる/背景が変えられる、などの初期設定が自由に選べるということです。普段は限られた色で限られた素材感で表現していたことも、ペンの種類も選べばネオンだったり艶感を出すこともできます。
書道の質感やモノクロの世界という定義さえ自分で変えることができます。

奥行きの表現

書道は平面の世界です。(例外の余談ですが、その昔石に字が彫られている石碑が存在します。私たちが専門的に書を学ぶと見る白黒逆転のお手本。拓本を手本にして書を学びます。この石碑は3Dですね…ただ表現としての3Dではなくツールとしてになるのでまた奥行きとは別のお話)
墨の濃さや屈折の強さ等でなんとなく表現していた深い浅い。
皆さんも一度はその作品に、所作に〝奥行きを感じる〟と言ったことはありませんか?
VRではそれが感じるのではなく見える化されました!(パチパチパチ)

大きな全身運動

私は書道で多くの時間を正座で過ごします。なんと言いますか、いかに静で書くか!みたいなイメージもあると思いますしその通りです。しかしVR空間では大きな静になるんです。控え選手の足さんズもしっかり存在を増し、手と同じくらい動けるんです。
そして普通に書をしていたらありえない動き…反り!VRだと反りながらピュッと手前に線を引くと前運動の文字ができるんですね。実に身体が反映される書が楽しかったです。
ジャズダンスを15年習っていたのでこの手の動きはとても楽しかったです。

全然見えていないのに、高価なお面に惹きつけられて危なかったのはここだけのお話

VR書道で難しかったこと

存在しないもの

描き始めて一番に困ったこと、それはVR空間には面が存在しないということです。どこからどう見ても、横方向だけでなく上下の縦方向にも空間があります。書道を綺麗に書くコツは空間美です。
文字の見えない部分に着目して私は文字を習得してきました。(=ぬりえもじ)それは半紙や書くものに必ず終わりという区切りがあるから成り立っていました。うーん、俗に言う無いを有るにできる世界?それは人々が共通のモノサシを持って成り立っているんだと。
VRでは無いは無い。有るにするには自分でモノサシを持ち、設定する必要があると思いました。

世界を創る

大袈裟ですみません…。でも本当のこと。書道で表現するものは書道の中で書道の香りのするものです。それが良さでもあります。
VR書道では、白紙の世界そのものから自分で定義し創ることができるのです。自分のモノサシを持って、世界観ではなく、世界を表現します。

まとめ

書道とVR書道、それぞれがそれぞれの良さを出し、区別したジャンルとして確立することで書道文化全体の活性を相互できるよう祈っています。
私はなんでもやってみたい!挑戦してみたい!という人間ですので色々挑戦し続けたいと思っています。
では最後に書いてみた作品をご覧ください。是非ご意見ご感想もお待ちしております。
本日もありがとうございました。

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