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カップ底の太陽フレア

真白な陶器みたいな曇り空が続く毎日が
突然開けてギラギラ陰る
黒い太陽が思いがけず光る

そろそろ幽霊達が緩い風に乗り 帰り支度を始めている

小さい陶器のカップの底には
私達の気運を左右する大きなフレア(火炎)が潜んでいる

左を向くと聞こえる耳鳴りの
更にその先で聞こえる筈の低音と新たに出会うまでは

夏の黒い太陽は底光り シグナルを送り続けるのでしょう

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名称未設定のアートワーク

太陽フレア印刷サイズ6

テキスト・写真:町田藻映子



この記事について

インスタレーションアーティストの土居大記と、絵描き・ダンサーの町田藻映子によるコラボレーション展示の企画『濡れた地蔵』(@海老原商店)。展示は開催延期となってしまいましたが、展覧会までの間、2人のワークを写真と言葉の綴りでnoteに掲載してゆきます。

この企画のプロフィール記事はこちら➡︎ https://note.com/nurejizouproject/n/n847d5add36c9


プロフィール

土居大記 (Hiroki Doi)
学生時建築を学び、卒業設計を機にアーティストになる。”美しいは生ものである”という考えから制作している。
自然現象を素材としてインスタレーションやパフォーマンスを行っている。
常にまわりで起り続けている小さな変化を抽出して振り付けることが作品の主軸にある。それらの空間では気づくことが連鎖する。即興である。ダンサーとの共同制作も行っており、自身も制作の過程で身体表現のメソッドなどを経験している。
主な表現媒体はインスタレーション、パフォーマンス、写真、詩、製本。
HP https://www.hirokidoi.com/

町田藻映子(Moeko Machida)
京都市立芸術大学大学院修了。「生命とは何か、人間とは何か」を主題に、岩石やそれに関わりの深い生物・人の文化に焦点を当てて絵画制作を行う。かねてより、身体を通した主題へのアプローチを重視し、コンテンポラリーダンスと舞踏を学ぶ。『私が石ころを描き続ける理由』についてはこちらにまとめています。
個展「生きる者たちを想う為」(GALLERY TOMO(京都)2019年)、「名前を知らない死者を想う為」(GALLERY b. TOKYO(東京)2019 年)、「MoekoMachida Solo Show」(Marsiglione Art Gallery(イタリア)2017 年)等を開催。「シェル美術賞展2018」( 東京) 入選。「飛鳥アートヴィレッジ2017」( 奈良県明日香村) 参加。
HP  https://www.moekomachida.com
Instagram  https://www.instagram.com/moeko_machida/

※このnote記事上にある画像・文章の複製・転載はご遠慮くださいませ。
©︎ 土居大記・町田藻映子


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