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大和ヌレガミ@小説家
2021年10月15日 00:23
ある日の朝、バスを待つ列の中にイザワさんの姿を見つけた。 栗色に染めたショートボブ。ショルダーバッグがずり落ちそうな撫で肩、だけど凛とした立ち姿。間違いなく彼女だ。「おはよう、珍しいね。今日はこれで?」「うん、たまには違うルートも試してみようと思って」 挨拶をすませた俺はイザワさんの四つ後ろ、列の最後尾にまわった。 イザワさんは前にたびたび、俺の通勤ルートについて聞いてきた。「バスに乗