見出し画像

『我が心の底の光』貫井徳郎

✨あらすじ✨
母は死に、父は人を殺した―。五歳で伯父夫婦に引き取られた峰岸晄は、中華料理店を手伝いながら豊かさとは無縁の少年時代を過ごしていた。心に鍵をかけ、他者との接触を拒み続ける晄を待ち受けていたのは、学校での陰湿ないじめ。だが唯一、同級生の木下怜菜だけは救いの手を差し伸べようとする。数年後、社会に出た晄は、まったき孤独の中で遂にある計画を実行へと移していく。生きることに強い執着を抱きながらも、普通の人生を捨てた晄。その真っ暗な心の底に差す一筋の光とは!?衝撃のラストが心を抉る傑作長編。─「BOOK」データベースより



✨感想✨
それはないだろ、というくらい救いのないラストでした。
個人的に後味の悪い作品は嫌いではありませんが、せめて怜菜だけはどうにかしてあげてほしかったです。
だって、孤独な晄のことを唯一気にかけていたのは怜菜だったから…。
でも、それさえも傲慢と思われるほど、晄の人生は壮絶でした。
そして、人は唯一の光を失うとこうも感情がなくなり、ただ復讐のために生きていくんだと思いました。


『我が心の底の光』貫井徳郎

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?