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夏日の、火山みたいな赤ちゃん

晴れて空が高く広く青い、夏日。太陽の日差しが、ぎゅっと地に届く。人々が芝生や砂浜の上、はたまた公園のベンチの上に寝そべって、日光浴を楽しんでいる。そんなような、一日。こういう日は、ここスウェーデンでもかなり、暑い。家の二階はむうんと蒸し暑くなって、少し動いただけでも、肌にうっすらと汗が滲み出す。日本の夏が思い出されて、恋しくもなったり。
そしてまた同じく、赤ちゃんも熱いというもの。

赤ちゃんが、乳を飲んでいる。全身の力を使って、呼吸をするように飲んでいる。至極大きな力を使っているので体の内側から熱が起り、徐々に体温が上がっていくのが、抱いている赤ちゃんの肌を通じてわかる。


赤ちゃんの額が、汗をかきはじめる。はじめの方はゆっくりと、しかし1分も立たないうちに、汗はいきなりどどどと出てくる。額の内側から始まって、鼻の付け根、目の下。髪の毛の隙間からも、汗はどんどんと吹き出てくる。頭の表面なんて、出来立てのほくほくした焼き芋みたいに、とても熱い。あつあつである。頭から湯気が立っていても、おかしくはない。体の中から発される熱、じっとりしつつもだんだんとその速度を上げて沸き出てくる汗。赤ちゃんって、まるで火山のようなのだ。

ほこほこに熱くなった頭と顔面の汗を、布で優しくぽんぽんと拭き取る。家にはクーラーも扇風機もないので、汗は拭いてもすぐにまた次の汗がやってくる。乳を飲んでそのまま寝落ちした後の枕カバーは、汗でしっとりと濡れている。夜中も暑さで目が覚めて、少しぐずる。

夏日の暑さと、赤ちゃんの熱。夏の暑い日には赤ちゃんが熱でバテてしまわないように、気をつけてあげなければいけないですね。この文章を書いている今、全く暑くなくて冷んやりしているので、日本の温泉に行きたいと、切に願うのですが。

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