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ひとつの点も許されない

オムライスというにはあまりにも白くて
一瞬、言葉が出て来ず、思考停止してしまった。インパクトのあるオムライスで自分の記憶に残り、ぜひとも、感覚を共有したいと思える一品である。

秋葉原の喧騒を抜け、下町のような佇まいを醸し出す末広町。その一角にあるのは

ここ、"Delizioso0141"である。

入口からお洒落な雰囲気を漂わせているこのお店。中に入ると、ランチを食べに来た会社員や、大学生たち、友人同士の集まりで賑やかだった。それを助長するかのように、流行りのYOASOBIのBGM、鬼滅の刃のフィギュアなど若い人にも親しみやすい。

カウンター席に座り、お目当ての
"真っ白なオムライス"を注文する。

つなぎとして濃厚なブロッコリーのホワイトスープ、シャキシャキのサラダを食べ、メインへの期待が高まったところに


「お待ちどうさまです!
 ゆっくり召し上がれ。」

声かけと同時に置かれたのは""と""のコントラストが綺麗な料理。
そう、真っ白すぎるオムライスである。
白い以外の色が入ることを許さないくらいの
白さ、私も含めて他のお客さんも

「おお、これは…」


と誰もが感嘆の声をあげる。

真ん中から食べるのがおすすめだと言われ、
ナイフで切ると、きらきらとした"黄色"が真っ白なオムライスに彩りを加えた。

なんと、中に卵がもう1つはいっているのである。これには私も驚き、サプライズのように楽しむことができた。

黄身とソースを絡め、それをオムライスと一緒に食べる。チーズ、黄身の濃厚さと共に、ライスの風味豊かな味が広がる。それぞれが主張しすぎず、バランス良く組み合わさっていた。

さらにお店の機転で、オムライスを途中で味を変えることができるのである。オムライスと一緒にもらうドレッシング。これをかけることで洋食から、和風へと変身する。

最後まで食べ切ると、店員さんが
嬉しそうにお皿を下げてくれた。

初めて食べた真っ白で、
私の記憶にも舌にも味が残る、
インパクト絶大なオムライスであった。
ぜひ、またあの衝撃を味わいに行きたい。

△東京都台東区上野3-7-5 中戸川ビル 1F

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