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羽根つき焼きおにぎりの販売開始!~海苔屋が冷凍食品ECをはじめるためにやったこと~

いよいよ《ぬま田海苔》の新たな取り組みについて、お話ができる日がきました。
本日、4月7日より"冷凍食品EC"を始めます!
やっとここまで来れたという安堵感と、これからどんな未来が待っているのか?不安な気持ちが入り混じった中、今noteを書いています。

街の海苔屋が、今この時代を生き抜くために辿り着いた"変化"。
私たちが出した答えは"冷凍食品EC"を始めることでした。

今日のお話が、少しでも参考になれば嬉しいです。本日もゆるりとお付き合いください。

【なぜ冷凍ECを始めるのか?】

2020年4月、コロナ禍で私たちが選択した"変化"は"食結びbyぬま田海苔"で飲食店さんとコラボし、海苔と合わせた冷凍食品を発送することでした。

羽根つき焼きおにぎり(日本語)_

実際にそのアクションは大成功し、ぬま田海苔のWEB売上は最高売上を更新。飲食店さんにとってもコロナ前を超える売上結果となり、飲食店さんを救済するという目的を果たすことができました。

しかしながら、この取り組みは飲食店さん側の諸事情(売れ行き、材料、スタッフィング、店舗の維持など)にも左右されるため、安定継続が難しく終了となりました。

『あの冷凍焼きおにぎりはいつ販売再開しますか?』

ありがたいことに、そんな声を店舗やチャットに多くいただき、
”お客様のためにも、自分たちで製造し届けることはできないだろうか?"と模索しながら、今日この日を迎えることができました。

同時にレンジでチンするだけで手軽に、できたてのような味わいを楽しめる冷凍食品に非常に可能性を感じています。
実際に米国でもD2Cフードのスタートアップ企業の競争が目立ちます。

Food Clipさんの記事にこんな一文もありました。

長い間冷凍庫で保管しておくことができ、腐ることを心配する必要がないため、顧客は一度に大量に注文することができます。
彼らの最大の顧客である郊外の人々は、都市部に住む人々に比べて食事の選択肢が少ない上に、より大きな冷凍庫を保有しているのです。

豊富なバリエーションが魅力なデリバリーも良いですが、届けられるエリアには限界があります。冷凍食品ECであれば日本全国、郊外でデリバリーの選択肢が少ないか方にも、長期保存できる食品をまとめて届けることが可能なのです。

そして焼きおにぎりの魅力は食べやすさと香ばしさ。
通常の冷凍おにぎりに比べると焼いてある分、手にべとつくことなく食べることができます。
また焼きあげたからこそ、具材によって異なる香ばしさを楽しむことができる。海苔とも好相性な食べ物だと感じました。

焼きおにぎり以外にも海苔、そもそも日本が誇る"うまみ食材の可能性"を広げる食の提案が"冷凍食EC"を通じて、もっとできるはず。
そのために私たちはオリジナル製品の開発兼、製造工場として、"ぬま田海苔うまみラボ"を作りました。

【冷凍ECを始めるために必要なこと①:必要な資格】

今回保健所と相談しながら取得した資格は2つです。

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-飲食店の営業資格
-そうざい製造業

基本的に飲食店をされている方であれば"そうざい製造業"の資格を追加で取得すればOK。これ一つで幅広く対応ができます。他にも多くの資格がありますが、2021年の夏に改定されるようなのでお近くの保健所で相談してみてください。

私たちのような小売店舗が始める場合は、自分たちの物件を飲食店用に改装するか、他の物件を押さえないといけません。
後者の場合にオススメは飲食店の居抜き物件です。
そもそも資格がある場所なので、クリアすべきハードルは下がります。ただ設備が整っていることもあり、家賃は高めになる可能性も。
そこで"冷凍食品EC"だけに振り切るのであれば、例えばスナックの居抜きなどを利用する手もあります。
壁やカーペットの変更など細かい修正点はあると思いますが、長期的にどちらがお得か計算してみると良いと思います。

ちなみに私たちは今回、同じ商店街で長期休暇中のタピオカ屋さんの物件を借りました。特に保健所からの指摘はなく、資格を取得することができています。賃貸契約をする前に図面を保健所に持っていき、一緒に確認できたことも良かったと思っています。

飲食店営業に必要な「食品衛生責任者」と「防火管理者」の資格は、海苔屋をはじめた際に念の為取得していたので、とてもスムーズでした。

【冷凍ECを始めるために必要なこと②:設備】

大きな設備投資は3つです。

グリスフィルター付きレンジフード

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既存の設備に関して保健所からの指摘はなかったのですが、消防署との確認の中でレンジフードが必要なことがわかり設置しました。安全面が第一ですので消防署の指導のもと、油煙に対応できるグリスフィルター付きのものにしています。

急速冷凍機(ブラストチラー)

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冷凍食品ECに欠かせない機器といえば急速冷凍機。大きな電気工事ができないため、単相のブラストチラー(三相が一般的)を導入しました。実際にFMI社まで行き、テスト確認した上で安心して購入しています。ブラストチラーのように冷たい風を吹き付けて冷凍するものもあれば、アルコール冷凍や窒素冷凍など、他にも方法があります。何を冷凍したいのか?で専門家に相談するのがおすすめですね。

真空パック機

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もう一つ冷凍食品ECに必要な真空パック機。こちらはホットパック対応可能なものを導入しています。
ホットパック対応だと、熱い食品をそのまま真空パックすることができます。
どんな時に必要かと言うと、例えばできたてのスープなどは液体なので急速冷凍が難しいです(この場合はブラストチラー)。でも先に真空してしまえば急速冷凍もしやすくなります。

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今後冷凍食品のバリエーションを増やしたい方にはおすすめですね。

【羽根つき焼きおにぎり販売開始!】

3種セット

準備が整ったら、あとは一つ一つ作るのみ!
前回もお世話になった、入谷の"羽根つき焼きおにぎり専門店&LABAR gao"さん監修の元"ぬま田海苔うまみラボ"で製造し、販売を開始いたしました。

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今回はもっとも人気のあった3味×3個=9個の焼きおにぎりと、おにぎりカット海苔が1袋のセットとなります。
全てぬま田海苔だけのオリジナル商品となります!

《羽根つき焼きおにぎり9個+海苔セット》
●だし醤油バター ×3個
●ポルチーニチーズリゾット ×3個
●五島の塩 ×3個
●おにぎりカット海苔《芦刈壱重1》*3切カット12枚入

*冷凍便でのお届けとなります(送料別)
*生産が限られるため、1回のご注文につき、1セットまでの販売となります
*日時指定も可能です
*店舗からのお持ち帰り販売はいたしておりません
*少し袋を開封し、1個も場合は電子レンジ600wで1分30秒〜40秒温めてお召し上がりください

●だし醤油バター

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以前かっぱ橋の七夕祭りで、2日間で700個販売した人気商品。だし・醤油・バターと絶対に美味しい組み合わせに海苔を巻いてぜひ!

●ポルチーニチーズリゾット

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外はカリッと、中からはチーズがトロッと溢れてきます。ポルチーニと海苔が織りなす香りに様々な具材の美味しさがぎゅっと詰まった焼きおにぎり。お酒のつまみとしても最高です。

●五島の塩

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熊本県産のにこまるに、長崎県産・五島の一番結晶の塩をまぶした焼きおにぎりに、有明海産の初摘み海苔を巻いて食べる。シンプルですが、最も素材の味を感じられて美味しいと人気だった製品を今回ぬま田海苔用にアップデートしています。

これらの製品は全てぬま田海苔に合わせて、gaoのオーナー桜木さんが試作を重ね開発してくださったオリジナルです。大切に販売することで、少しでも恩返しができたら。何より桜木さんの羽根つき焼きおにぎりを世界に広めていくお手伝いができればと思っています。

急速冷凍したから実現できる、焼きたてのような美味しさをぜひ味わってみてください。

●芦刈壱重1

合わせる海苔は佐賀県、芦刈漁場で収穫された《芦刈壱重1》。焼きおにぎりの強い主張に負けないように、うまみがぎっちり詰まった"重"等級の海苔を用意しました。ぜひ海苔と合わせて召し上がってくださいね。

今後ですが"ぬま田海苔うまみラボ"をフル活用して、オリジナル製品の開発に力を入れていきます。焼きおにぎり以外の冷凍食品にも挑戦していく予定ですので、楽しみにしていてください。

皆さまからも何かリクエストがあれば、いつでもご連絡ください。note/Twitter/Instagramどこからでもお待ちしております。フォローも大歓迎です!

以上、本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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《ぬま田海苔 合羽橋本店 店舗情報》
〒111-0035 東京都台東区西浅草3-7-2
05017459617
[営業情報]
Open : 全曜日営業(11:00〜17:00)
※店内の予防対策にご協力ください。

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