相手の顔色を窺うのは、あなたが優しいから

外出自粛ということで、礼拝もできなくなり、今はこの礼拝堂に訪れる人もいない。とはいえ、電話やメール、ダイレクトメッセージやzoomなど、わたしに連絡をとってくる人はいる。他愛のない世間話をすることもあるし、深刻な苦悩を分かちあうこともある。また、両者の境界線は曖昧である。打ち解けて談笑していたら、じつはその雑談のなかに、あるいはその雑談そのものが、相手がわたしに強く訴えかけているメッセージだったということもあるのだから油断ができない。

相談ごとで多くの人に共通しているのは、他人とのコミュニケーションについての悩みである。多くの人に共通しているということは、このnoteの読者のなかにも、やはりコミュニケーションの悩みを抱えている人がいるかもしれない。だったら、そのことについてのわたしなりの考えを、ここに書いてもよいと思う。これを読んで「なるほど、そんな考え方もあってよいかもしれない」と思う人もいるだろうからである。

ここから先は

2,190字
この記事のみ ¥ 300

記事に共感していただけたら、献金をよろしくお願い申し上げます。教会に来る相談者の方への応対など、活動に用いさせていただきます。