声出せば何とかなってしまう世の中

なぜだか知らないが暴れれば、暴言を吐けば何とかなると勘違いしている人が多い。

残念ながら一度、実際にそういう行為を行って思い通りになったという成功体験があるためにとりあえず暴れてしまう人が多いのが実情ではないだろうか?

よく出る例としては鉄道が運休や遅延時に叫んでいる人である。思い通りにならないために駅係員に暴れたり、暴言を吐くなど行い無理やりでも動かすようにせがむ。

性別も年代も関係なく実際のところそういった人間は多くいる。

実際のところ、そのような行動を起こす人に伺ってみると2パターンある。

1つは「世直しをしている」という感想、もう1つは「客だから許される」という発想の2つである。

1つ目の「世直し」に関しては生憎だが、世直しではなく世を混乱に陥れている現状に気づいていない。過去にそういったトラブルがあったから改善ではなく、そのモノを中止にするケースが数多くある。手を広げていたサービスが縮小するというシンプルな世界への世直しとしては成功しているだろう。

しかし、トラブルなくそのサービスを受けている者にとっては改悪となり世直しではない。

2つ目の「客だから許される」に関しては「お客様は神様」という発想から来ているかと思うが、実際はサプライヤー(提供者)側の話であり「粗末に扱ってはいけない」という意味合いである。

つまり、客自身が述べる言葉ではないかと思う。

また、日本という国においてはサービス料は組込み型ないしは取っていないケースがほとんどであり欧米のようなチップ制ではないために基本的に統一されたサービス・商品を提供している。

万一に、自身を神様とするのであればチップなどを渡すような行動をした方がいいかと思う。

この2つを話したが何故、暴れることや暴言の解決がなくならないのか?

簡単に言えば、サプライヤーが面倒は御免と暴れた人や暴言を吐いている人の対応を行うからである。

だからと言って、対応をせずになだめようとすると実被害に及んでしまう恐れがある。そのために、相手のそういった行為が収まるように言っている要求を呑むしかないのである。

「警察を呼べばいい」という声も聞こえるが最終手段である。警察官がお店などに入ってくれば野次馬だけでなく周辺での評判にも問題が起きる。さらに、実被害がないと警察官が入っていきにくいというのもあるだろう。

実際に、最初に話した鉄道駅の場合は暴れている人の思い通りに列車は安全のために来ることは叶わないために実際に警察沙汰になってしまったケースもあれば職員が自殺してしまったケースもある。

こういった実態をあまり知られていないのも無理はない。報道されないからである。報道という抑止力があれば多少は変わるだろう。

しかしながら報道に頼らずともそのようないわゆるカスハラ(カスタマーハラスメント)がなくなることを願いたい。

カタカナ表記だと優しく聞こえるが実際は傷害や侮辱に当たる。

暴れても、暴言を吐いても意味がないということが認知される世の中になることを心から祈るばかりである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?