〜バーグバーグバーグ〜 1年間マッチングアプリで200人と会った男が色んなお話を書いてみる

突然ですが
皆さんはご飯屋さんでメニューを決める時
すぐに決めれますか?

残念ながら
無二男(ムーニーマン)は決めれません。

一緒に行った友人の爆竹の様な舌打ちを何度も聞いたことがあります。

季節は春、世間は新しい環境への
不安や希望に浮き足立っているなか
不安も希望も特にない無二男は
考えてました。

「もっと効率よくデートして色んな人に会いたいな」
「でもデートばっかりしてると、個人的に行きたいところに行けないんだよな…」
「気になるご飯屋さんも増えて来たなー…」

ここで無二男はひらめきました!

一人では入りにくい、気になるお店にマッチングアプリの人と行こう!

しかも1日に全く同じ流れのアポを3回することで効率良く顔を合わせることができ、
気になるメニューも全て試せるんじゃないかと!!!!
※ランチの方がリーズナブルですしね…

しかもしかもしかも!
季節は春!
ハンバーグが1番美味しい季節!

マッチングアプリでの課題

無二男の意志の弱さ

いっぺんに解決する、このひらめきにいてもたっても居られなくて
早速アプリで一緒にハンバーグに行ってくれる人を探します。

マッチングアプリでは様々な思惑が渦巻く中、無二男の目的は至ってシンプル!
気になる店で女の子とハンバーグが食べたい!
俺は3種類食べたい!

女性の方も安心だと思います。

なんとか3名とやり取りできた無二男は
早速、気になってたハンバーグ屋を提案
「そのお店知ってます!」
「有名で気になってました!」
「行ったことあるけど、また行きたい!」

やっぱ、ハンバーグはすげぇや…

するすると約束が決まり、お店の予約を見てみると、2回目と3回目の時間は予約が取れるけど、1回目の時間は予約が取れない…
少し並んでもいいか…
バッティングしない様に時間はうまく調整していざ当日へ!!!

一人目の方が当日少し早めのランチがいいとのことだったので11時に新宿に行きお店に向かう。


店に近づくと不穏な気配がしてる…



めちゃくちゃ並んでる…

「やっぱ並びますよねー!
人気だから仕方ないですよね!」
とフォローしてくれるの女性の声はは無二男には届かず
頭は1回目と2回目とバッティング大丈夫か…
それだけでした。

40分ほど並んで入った店内はだい大盛況
女性だけのお客さんも多く雰囲気も落ち着いてて最高!

メニューを見てから無二男は迷わない
なぜなら今日の僕にはリトライ機能が付いているから!!

ここは3番人気!!!
今日はどんどんランキング上げていこう!

ハンバーグは最高に美味しいし、話も楽しくて1回目は駅までおみくりして解散

さぁ2回戦!
約束の時間に5分遅れてる
あまりの焦りから「電車が道間違っちゃって」
とメッセージを送っている…
脱線してるのか?
と心配にさせたかもしれない。

もちろん駅からは全力でダッシュ
さっき食べたハンバーグが
「大丈夫すか?一回外出ましょうか?」
と語りかけてるくるけど
必死に抑えて待ち合わせ場所へ走る

2回戦は謝罪を済ませ、
お店までの最短の道を庭の様に進み
名前を伝えてスムーズに入る

ここでも2番人気をサッと頼み
トイレの場所までサッとお相手に伝えていく

「はじめてのお店なのに洞察力すごい」
と思われてたに違いない

2回戦はとにかくスマートに!
このハンバーグ屋で振る舞いを完璧にブラッシュアップするんだ!
と小ぶりな脳をフルに働かせていた

2回戦は山もなく他にもなく難なく終わり
駅までお見送り

その後は本日の最終戦
もうかれこれ4時間も
ハンバーグランチ・シャトルラン
にチャレンジしていたのでハンバーグの顔も見たくない無二男

「はじめてだから楽しみなんですよー!」
なんて嘘をつきながら
せっせと向い、入り口のスタッフのお姉さんに名前を伝える。

開口一番
「えっ…」
そう気づいてしまったんだと思った

このランチタイムがタイムリープしてしまってることに

お姉さん
違いますよ
無二男が3回来てるんですよ

このループを抜け出せるか不安げなお姉さんをよそに無二男はノータイムで
やや気だるげに1番人気のメニューを頼み
「あ…トイレはここの通路行った奥右です」
で言われてなくても伝える始末。

ブラッシュアップを超えて実家の様に振舞ってしまっていました。

あんなに美味しそうだった匂いも
胃もたれするくらい脂が含まれた激臭へと変わっていました。

お腹も限界
休みの日の過ごし方を話すのも3回目
仕事の話も3回目
「アプリで会ったの初めてですよー!」
という、しょーもない嘘も3回目

会話の流れや元気な振る舞いも翳りが見えた時にトドメのランキング1位ハンバーグ


王道のデミグラスソースハンバーグ

不器用で浅はかな無二男には
キングの相手は無理でした

味わいもせず、ひたすら肉塊を詰め込むだけ。

最終はテンション低く会話が弾まずゲームセット

駅で別れて、少し歩きながらアプリをチェックすると3人ともいない
ブロックされたことに気づきました。

1頭も満足に追えないものが
女性3
ハンバーグ3
の6頭を追って1頭も獲れなかった話

自分のひらめきを実現することに気を張って
女性にもハンバーグにも向き合うことができなった…

初デート
それは何かを欲望のままに試す場ではなく、
自分を知ってもらって、相手を知る
それができる環境でしっかり向き合う
相手に楽しんでもらいながら自分を見てもらう
そんなことがわかった気がします

皆さんは出会いを大切にしてくださいね。

桜満開の季節に肉汁で塗れた男の話でした。




この記事が参加している募集

この経験に学べ

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?