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#今日発売の気になる新刊 について

素振りのように続けてきたハッシュタグ

平日毎日、その日の新刊情報をチェックして、 #今日発売の気になる新刊 というハッシュタグで紹介することを、あるときからTwitterの個人アカウントで地味に続けてきました。

そもそもこの日本で、どのくらい新刊が出ているかご存じですか?年間約7万点です。土日祝が発売日になる本は少なめで、9割以上は平日に発売されます。そのため平日は、少ない日でも200点弱、多い日は400点以上の新刊が出ます。

日々、その洪水のような流れの中に立ち、どれを売るべきかを考えながら手と目で捌いていくのが、新刊書店の店頭です。はっきりいって、その現場にいるのが一番、本を見る目が鍛えられます。

ところが、自分は長らく店頭には立っていません。もちろん日々たくさんの本に触れ、書店にも通っているし、立場的にもソーシャルグラフ的にも、情報はたくさん入ってきます。けれど、玉石混交の生の情報を目の前に自分で捌くことをしていない手と目が、このままだとなまっていくのではないかというおそれを感じていました。

そこで、素振りというか、筋トレというか、なまらせないための個人トレーニングのようなものとして、この #今日発売の気になる新刊 を紹介し続けることを、自分に課していたのでした。

思いがけないポップアップ

しかしながら、このように公開の場で続けていると、思いがけない方面から面白がっていただけたりするもので……

東京・銀座のSony Park Miniさんとのご縁をいただき、「内沼晋太郎の #今日発売の気になる新刊 書店」として、ポップアップを行うことになりました。

会期は、2023年6月22日(木)~7月9日(日)です。リアルでは、いさぎよく、一日1点。その日いちばん気になる新刊を選んで、売らせていただきます。

たくさんの本が並んでいる本屋も、もちろん大好きです。けれど「この本を売りたいんだ」という一冊がどんと積まれ、もうその本を買うしかない、という本屋があっても、面白いのではないかと思いました。机に積まれているのが、新鮮な、イキのいい、今日の一冊です。

つくり手の話を聞くことを続けたい

けれどそれだけだと、企画としてちょっと弱い気がしました。

そこで、合わせて事前にその本の著者や訳者、編集者の方にお話を伺うことにしました。

これは自分がずっとやりたかったことでもありました。その音源は、毎日その発売日に、そのTwitterアカウントと、会場で聞けるようにしようと決めました。

そしてこの、著者や編集者の話をラジオ的に聞くという活動は、やってみるとやはり面白いもので……

一本録音することのボリューム感もなんとなくわかってきて、これは、できれば、会期が終わった後もずっと続けたい……続けられるんじゃないか……という、無謀なことを思いはじめました。

というわけで、できる限り続けていきたいと思います。どうぞご期待くださいませ!

※なお、アーカイブもまとめて公開する場所を用意したいと思っているのですが、本稿執筆時点でまだ公開の仕方を決めていません。ご興味のある方はこちらからメールアドレスをご登録ください。やり方が決まったらお知らせをお送りします。


お願い

※ここにお願いを書く予定です。後日公開!

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