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演劇の魅力をもっと広めたくてnoteを始めた話

私は演劇(生の舞台)が好きだ。”観る”のも”創る”のも好きだ。

演劇の魅力は”1回限りのライブであること”とよく言われる。それには同意だが、私は少し違う思いを持っている。

私の思う演劇の最大の魅力は”自分がディレクターである”点にあると思う。

テレビ、映画と”お芝居を観る”というエンターテイメントはいくつか存在する。その場合のディレクターは誰か他の人だ。物語の中でディレクターが見せたい絵がその瞬間画面に表示されている。

物語の見方を自分以外の誰かにディレクションされているのだ。

演劇の場合は、その瞬間自分の目の前で展開されているシーンを”どうを切り取るか”は自分次第だ。例えば、犯人を捜すようなお芝居で、自分が怪しいと思った彼女に注目しながらストーリーを追っていってもよい。場面場面のどの部分をクローズアップして観るのか、俯瞰して観るのか、すべてが自分次第、自分の視点で切り取ることができる。正解がない。

だから、同じ作品を観た者同士で語り合うとき、あそこが良かったここが良かったという感想に加えて「あのシーンであの人〇〇していたでしょ?」「え?知らない。その時そこを見てなかったかも」なんていう会話が存在したりする。同じ作品を観ていても視ているものが違うのだ。

もちろん、舞台にも演出家がいてそのシーンをディレクションしていて、お客様に何をどう届けるかを計算しているし、映画やテレビでも人によって注目している視点が違うことはある。だが、その作品と共に時間や空間を自分勝手に過ごせる度合いは演劇に勝るものはないと思う。これはもう劇場に行って体験してみて、としか言えないのだが…w

そしてもう一つが以前にも書いた処方箋としての役割だ。

ギリシア時代、劇場は病院でもあり、病院では患者さんの症状に合わせて「あなたはこの演劇を観なさい」と演劇を処方をしていた、というのだ。

その話を聞いて思い返してみると、観劇を通して見つけた感情や追体験が、その後の人生のあるシーンで処方箋になってたことに気がついた。

脳は自分が思ったよりも精巧には作られておらず、「自分」と「他人」の対象の区別がつかないという。言葉や体験が自分が実際に自分が発したもの、体験したものなのか、あるいは他人の言葉や体験なのか区別がつかない。

作品を見終えて劇場を出るときに、私は作品の種類に限らず、ある種の開放感を感じる。これはきっと、脳が劇場という空間で飛び交う感情やセリフを自分事として受け取り、解放された感情が飛び交う空間で一緒に感情を解放しているのではないだろうか。

敢えて泣くことでストレスを発散する「泣き活」が流行ったことがあったが、演劇が与えるこの開放感ってHAPPINESSじゃない?と思うのである。

そんな愛する演劇を、もっともっと広めたいと思ってnoteを始めた。

なぜnoteなのか?

私は、noteやnoteを愛用しているユーザーさんたちの"クリエイターを応援しよう"という気質が好きだ。

演劇を作る過程は、ネタバレを嫌ってほとんど公開されていない。公開できる範囲でのあらすじ、ネタバレにならない範囲での写真、ちょっとした裏話、そしてそれ以外のほとんどは定型文の公演の案内、インターネット上でよく見かける演劇からの発信だ。

実際私もそのような発信をしていたので、自戒の意味も込めてだが、それで誰が応援してくれるのだろう?

友達が出ているから、有名な人が出ているから、という意味での応援が演劇を観に来るきっかけになるのはとても良いと思う。だが、それ以外にも演劇を観に来る、応援したいと思えるもっともっと沢山のきっかけが必要なのではないか、と思う。

”応援してくれる人を増やそう”
それが、noteを始めたきっかけだ。冒頭に書いたように、私は演劇を”観る”のも”創る”のも好きだ。

その創る課程を、クリエイターの応援が文化として根付いているnoteで発信することで、クリエイティブが好きな沢山の人が演劇に触れるきっかけを作れるのではないか?と考えている。

演劇をクリエイトする課程では様々な”困った”に出くわす。その”困った”をnoteユーザーと一緒に解決しながら作品作りを進める、ということをやってみたい。

例えば…

このシーンの演出や展開はAとBどっちが良いだろう?迷ったら、両方を演じた動画を公開して意見をもらう。

衣装や小道具を探しているが既製品には存在しないなんてことは良くある。イメージ画を公開して、持っている人、作れる人、作り方が分かる人をゆる募してみる。

時代考証、法律関連、専門用語などの正しさが分からないとき、それを専門にしているクリエイターさんにテキストを公開してチェックをしてもらう。

劇中劇に使う、ちょっとしたお芝居の台本。noteに沢山いるクリエイターさんに執筆をお願いしてみる。

などなど!!!

noteは個人メディアの集まりように見えるが、その本質はコミュニティだと思う。クリエイティブなコミュニティに演劇がクリエイトされていく課程を開放していくのだ。そういうオープンでコラボレーションが活発な物作りは、思いも付かなかった何かを生み出す可能性をも秘めていてとてもわくわくする。

そうやって、演劇がクリエイトされていく課程をどんどんオープンに発信していき、noteに集まるクリエイティブが好きで応援してくれる人たちに作品作りの一部にどんどん参加していって欲しいと思っている。自らが作品作りの一部となることで、演劇の場に足を運んでくれる人が増えていって、演劇の魅力が多くの人に伝わっていったらとても嬉しい。

それと、そうしてつながった人たちと一緒に、出来たばかりのサークル機能を活用して新しい輪を作っていくことも楽しみにしている(^o^)

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