早崎夏衛『白彩』評:文明論の憂鬱
モダニズム歌集評第6回
底本:早崎夏衛『白彩』(短歌精神詩房、一九三六)
早崎夏衛は竹柏会『心の花』に所属していた歌人で、一九三〇年には心の花内部の組織である「新芸術派短歌研究会」に、前川佐美雄、児山敬一、三宅史平の三人と一緒に参加していました。その後は前川に従い『短歌作品』、『カメレオン』、『日本歌人』にも参加しますが、一九三五年には盟友の岡松雄(おかまつ・たけし)とともに同誌を離れ、加藤克巳を加えて独自に『短歌精神』を創刊、新芸術派の運動を推進しました。
『短歌精神』は