見出し画像

介護事業経営におけるコロナの影響は甚大だ!【withコロナ時代の介護経営】

デイサービスコロナ不況対策①

デイサービスにおける新型コロナウイルスの影響

デイサービスセンターにおけるコロナ禍の影響とその対策をお伝えします。

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除されてから約2週間が経ちました。しかし、介護事業者のなかには、まだまだ経営的なダメージから回復せずにいるところも少なくありません。

日本介護事業者連盟が発表した「新型コロナウイルス感染症に係る経営状況への影響について『緊急調査』第二次分 集計結果」を見ると在宅サービス、特にデイサービスセンターで、影響が大きかったことがわかります。デイサービスは、いわゆる「3密」になりやすいですから「利用控え」が多発しました。私の知る事業者でも2割から最大で7割の利用者減がありました。

しかし「利用控え」は事業者だけでなく、利用者にも大きな影響を与えることになりました。詳しくは以前のブログ「在宅介護サービスの危機(デイサービス)」に書きましたので、こちらをご覧ください。

さて、6月にはいって皆様の事業者では、利用者は戻ってきたでしょうか。少しは戻ってきたけれども、まだコロナ前ほどではないという事業者がほとんどだと思います。介護事業による利益はそれほど大きくはありません。厚労省が発表した「令和元年度介護事業経営概況調査結果の概要」を見ると、デイサービスセンターの収支差率は3.3%です。利用者が少しでも減れば、すぐに赤字に転落します。

利用者減に合わせてコストは抑えられるか?

コストには「固定費」と「変動費」があります。利用者が減った分だけ「変動費」が減れば、利益はある程度は残せるという考え方もあるかもしれません。しかし、ものごとはそう簡単ではありません。

介護事業の変動費は「食材費」と「パート介護職員給与」だと思います。食材費はそれほど負担にはなっていないでしょう。では「パート介護職員給与」はどうかということですが、仮に利用者のうち1割が自粛したとして、1割分のパートの出勤を減らせるかというと、そううまくはいかないと思います。

ある30人定員のデイサービスセンターの例で考えてみましょう。そこは、コロナ前までは24人の方が来ていました。現在は、全体の1割の3人が減って21人が利用しています。

【コロナ前と現在のスタッフ数比較】
コロナ前(24人)・・・介護職員人員基準3人、実質スタッフ数4人(入浴2人、フロア2人)
コロナ後(21人)・・・介護職員人員基準3人、実質スタッフ数4人(入浴2人、フロア2人)

このように、スタッフをへらすことはできませんでした。しかし、収入はかなり減っています。客単価が9100円でしたから、月26日稼働だとすると、以下のようになります。

【収入減】
@9100☓3人☓26日=709,800円の収入減

休業もしていませんから「雇用調整助成金」を使うこともできません。日本政策金融公庫などの特別貸付をつかって凌ぐ方法もあるでしょう。しかし特別に「利子補給」や「据置期間」があるといっても所詮は借金ですから、いつか返済しなくてはなりません。では、返済するだけの十分な(余計な)利益を生み出せるでしょうか。以下の例で考えてみましょう。

もし「コロナ特別貸付」で融資を受けたらどうなる?

【1000万/金利1%を5年で返済するとしたら】
元本返済(月々)・・・1000万÷5年☓12ヶ月=16.7万円
利子返済・・・1000万☓1%÷12ヶ月÷2= 0.4万円
合計・・・17.1万円

1日24人のデイですから月商は約570万円(@9100☓24人☓26日)です。ここから毎月17万円を返済するわけですが、売上ベースでいうと約3%分に相当します。前述のように売上はデイサービスの平均利益率が3.3%ですから、実質的に5年間は利益ゼロで持ちこたえなければならないということです。

かなりつらい状況ですね。
しかし(それでも)、いまはできる限り融資を受けて持ちこたえることをオススメします。
コロナ関連の特別支援策はこちら・・・https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/shikinguri_list.pdf


------

さらに詳しい方法は「コンサルティング付き交流&勉強会 介護経営オンラインカレッジ」でサポートしておりますので、ご確認ください。

▼全国の介護事業者が「地域一番」を目指し「日本一」が続出する
 成功事例満載の経営者・施設長向け勉強会
 「介護サービスオンラインカレッジ」常時募集中!初回参加無料!
 
 管理者養成コース https://www.kaigo-online-college.com/
 経営者・経営幹部コース https://www.kaigo-college-advance.com/

よろしければ、サポートをお願いします!いただいたサポートは「旅行に行ける未来をつくる」ために有効に使わせていただきます!