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平成最初で最後のヨーロッパひとり旅行記①ながいながい行き路

東京に戻り、もう2日が経ちます。
あっけなく、東京にいます。

あっけなく、ドイツ・フランス・スペインに行けたので、こちらに戻ってくることもそりゃあっけないっちゃ、あっけないのだけれど。
あの日仰いだ空と、今日わたしの上に佇んでいる空が繋がっているなんて不思議だなあって。

さて、出国は先週火曜日でした。数えれば十日以上経つんですね。
これから少しずつ旅行記をあげていこうと思うので、もしよければお付き合いください。

12月11日、火曜日。成田を17時台に発つフライトでした。

心配性のわたしはチェックイン開始時間よりもずいぶん前に空港に着いてしまったのでスタバで時間を潰したり(甘すぎたけど飲みきった)、
無印で割引になっているインナーを発見し、滞在日数に対してギリギリの数でしか衣類を用意していなかったので、ふと不安になり購入したり。
そんな想定外の買い物をしているとチェックイン開始のアナウンスです。

パタパタとチェックインカウンターへ移動し列の最後尾について順番を待っていると、わたしの前に並んでいた男性に声をかけられました。
おじいさんと呼んだら怒るかな?くらいの白髪と皺掛かっている肌、ふわふわ羽のピンズ付きハットを被っています。

聞いてみれば、同じアブダビ経由でフランクフルトへ向かう某大手企画旅行会社の「ドイツ5日間クリスマスの旅」に参加されるそうで、わたしもその仲間だと思って話しかけられたよう。

「違うんです」と伝えたかったけれど、いままでにもドイツはじめ世界各国に赴いて現地の方に日本の良さを説いてきた話やそのおかげで各国にご友人がいる話をずっと聞かせてくださり、
その間にチェックイン列はどんどん短くなって、ようやく「違うんです」と言えたのは「次の方どうぞ」と呼ばれたタイミングでした。

チェックインも手荷物検査もあっという間に終わって、フライトのときが来ました。
搭乗し、自分の席を発見。すると、隣にはいかにもアラビアンな男性。

何を隠そう、今回はアラブ首長国連邦のエティハド航空を利用してアブダビ経由でフランクフルトへ向かうルートだったので、中東の利用者が多かったのでした。
男性からはふわっと、甘くエスニックな香りがします。聴覚に気を注いでみると、東京ディズニーシーのアラビアンコーストエリアで流されているような、摩訶不思議な音楽がかけられておりました。

そして何より、機体の中が暑い。
よく見てみれば、隣の方も、視界に入るアラビアンな方々もそこそこの薄着。

はっ、アブダビって、、、。

自席の正面に取り付けられたモニターに触ってみます。
ピカピカのタッチパネル、中にはいっているコンテンツも新し目のようで反応も良好です。
楽しみにしていた「Movie」はじめエンターテイメントなボタンは無視し、それらしいところをタッチしていきます。

やはり。

アブダビ、現在の気温摂氏25度。
夏です。

あほうなわたしは、フランクフルト基準で身なりや荷物を整えてきましたが、これはアラブ首長国連邦のエティハド航空、そして最初はアブダビ行きの飛行機。
フランクフルト基準で物事を考えているはずがないのでした。

裏起毛のトレーナーを着てきた自分を恨みましたが、仕方ありません。ここは気分を切り替えて機内食です!
アラブの航空会社なのでお肉にすればスパイシーな味付けのアラブっぽい料理が出てくるということは事前調査済みです。(フランクフルトについてから何を食べるかは調べていないのに、こういうことは調べていた)


わたしのところへやってきたフライトアテンダントさんは言いました。
「Sorry, no chicken yet. Fish please.」

鯖の塩焼きに白米(黒ごまふりかけ付き)、青菜の胡麻和えをいただきました。抹茶のブラマンジェは残しました。
かなしみに浸るのもアホらしいですし、行きは西へ向かうため12時間+6時間?のフライトだったため、睡眠薬を飲んでとっとと眠りにつきました。

アブダビに到着した頃には、大分汗ばんでいました。

ここのトランジットでしくじってはならないと思っていましたが、
そう、前述の通り、わたしは某大手企画旅行御一行と同じルートだったのでラクラク乗り換え。

のはずでしたが途中で見失い。

危うくアラブ首長国連邦に入国仕掛け、いそいで乗継便のゲートへ行ってみればコーリングが始まるところでした。
ああ、なんかアラビアンな食べ物とか興味あったのに…。ゲート横ショップにふと目をやるとサモサがわたしをみて微笑んでいました。

そんなこんなで乗継便アブダビ→フランクフルト、なんとかテイクオフ。

今度の機内食はソーセージにマッシュドポテトとミネストローネみたいなやつ、ほうれん草のペーストがメインでした。
(記憶誤りしてなければこっちの便で出されたと思うけど、もしかしたら東京→アブダビ便だったかも)

この!ほうれん草のペーストが!超わたし好みで。
インドのほうれん草カレーを食べたことがあれば、あんなような味を想像していただければほぼあっています。

そこでもう一眠りし、最後に出されたサンドイッチx2は食べられなかったのでリュックに押し込み、現地時間6時 フランクフルト着でした。

飛行機移動だけで疲れたような気もしましたが、
そこから一日が始まったわけでして、
ついにやってきた欧州だったわけでして、
謎のエネルギッシュ状態でフランクフルトの出勤ラッシュ地下鉄に乗り込み(東京に比べると全くラッシュ感はない。わたしもこのくらいがいい…)宿へと向かったのでした。


つづく。(まだ飛行機しか乗ってない…)

この度は読んでくださって、ありがとうございます。 わたしの言葉がどこかにいるあなたへと届いていること、嬉しく思います。